2022年5月28日土曜日

無料出張相談会を実施しました(5/28)

 



筑紫野市生涯学習センターにて、無料出張相談会を実施しました。

ご来場いただいたみなさま、ありがとうございました。

次回の日程・場所などは未定です。決まれば告知いたします。


富永

2022年5月24日火曜日

帰ってきた義経

 
(高館から北上川を望む。左手から衣川が注ぐ)


(高館・義経堂。義経最後の場所という)

 『鎌倉殿の13人』、色々な議論を呼びつつ、半分が終了。

いままでは源平合戦のイメージととらえることが多かった鎌倉時代のはじまり。ドラマによって、源氏の内部は内部で権力闘争がうずまき、北条氏がそれに勝ち残ったことがよく分かった。

鎌倉殿が前半の主人公のひとりであるところ、終始冷徹な政治家というふうでもなく、時代のうねりが頼朝に非情さを強いていくという展開。三谷幸喜作品ということもありましょう。

小栗旬の北条義時もまたおなじ。ほんとうのところ、そうだったんだろうなという気もしてきた。

歴史をレトロに振り返って整理しているのであたりまえだが、役者の決め台詞がいちいち未来を見通しているかのよう。義時は義経に奥州には行かないようアドバイスするし、頼朝は義時に奥州藤原氏の兄弟仲の悪さにつけ込むよう指示するし。できすぎではなかろうか。

ま、1時間のなかで視聴者をひきつけて離さないドラマをつくりあげなければならないので、時の流れるままにというわけにもいかないのだろうね。

歴史を学ぶというより、日本の歴史に取材したシェークスピア劇として楽しむのが正解なのかもしれない。

2022年5月22日日曜日

ホメアオウスタシス

 

生物が個体の安定を保とうとする働きを、ホメオスタシスといい、恒常性(こうじょうせい)などとも申しますけれども。


今年4月から、中小企業でもパワハラ対策が義務化されましたね。

当事務所でも、就業規則(しゅうぎょうきそく)をパワハラ対策仕様に改訂しました。また、先日の事務所会議にて、事務所全員でパワハラ研修を行いました。


パワハラ、だめゼッタイ、はもちろんのこととして、

より大事なのは、働きやすい職場をつくること。


そのためにどうするか、という話になったとき、私が安易に、

「じゃあ、褒めればいいんじゃないですか。」

と言いました。


それが、まあやってみようということで、事務局をみんなで褒める投票を実施することになりました。

月間で投票し、毎月の事務所会議で開票します。

それが、こちら。


恒常的(こうじょうてき)に褒めあおう、ということで、ホメアオウスタシス運動、と私が勝手に命名しました。


さて、第1回の結果やいかに。


富永


2022年5月21日土曜日

相づちくらい打ちなよ

 

相づちの「さしすせそ」というものがあるそうですね。


さ・・・さすがです!

し・・・知らなかったです!

す・・・すごいですね!

せ・・・センスいいですね!

そ・・・そうなんですね!


ネットをたたけば、おおよそ似たような相づちが出てきます。

私は、「はあ」とか「へえ」とか、「は行」の相づちが多いのですが、顧(かえり)みると何とも気が抜けていますね苦笑。


弁護士は、依頼者、相手方、裁判所など、相手に応じたコミュニケーションが求められる職業です。


先日、稲村晴夫弁護士と一緒に、ある家事調停(かじちょうてい)事件をやりました。


家事調停は、だいたい、40代から70代くらいの人生経験豊富な調停委員の先生が、男性と女性の2名で、話を聞いてくれます。

以前は、その都度、家庭裁判所まで出て行かなければいけませんでした。最近は、コロナもあり、事務所から、電話やウェブでの調停も増えています。


電話だと相手が見えませんが、ウェブの会議は顔が見えます。相手の話をさえぎらなくても、うなずいていれば聞いていることが分かるから便利です。


稲村弁護士と一緒に代理人をやった家事調停は、電話での調停でした。

私が主任ですので、調停委員の先生方とやりとりをします。

調停委員の先生からの説明中、突然、「先生、聞こえますか?」と言われました。


あれ、電波が悪いのかな?

「はい、聞こえていますよ」とお答えしました。


聞こえにくいのですかね、というと、

「富永さんが相づち打たないからやろう」と稲村弁護士。

はは~ん。ウェブ会議のくせで、どうも電話に向かって無言でうなずいていたようです。


オンラインの時代、相手だけでなく、媒体(ばいたい)に応じたコミュニケーションも意識しないといけませんね!


と、いうことで、次回の電話調停では、

「調停委員さん、センスいいですね!」

「いや~、先生、さすがです!」

「は~、この調停案、すごいですね!」

と、相づちを連打しようと思います。


えっ、何か違う!?


富永

2022年5月19日木曜日

「相続バトル 幸せまでのストーリー」し~ず・うみ法律講座

 


「相続バトル 幸せまでのストーリー」と題して、迫田弁護士が講演を行いました。

相続問題で紛争化しやすい事例のうち、実際に迫田弁護士が経験した事例をもとに、遺産分割や遺言の作成など、分かりやすく解説しました。


弁護士一筋22年。

マイク一本、巧みな話術。

迫田登紀子の真骨頂。

よってらっしゃい、みてらっしゃい。


てな感じで、大変盛況でした。

ご来場いただいたみなさま、ありがとうございました。


えっ、私が何をしていたかって?

今回はただの付き人です。


付き人と言ったって、ペーパードライバー、かつ、ペーペー弁護士の私。

車ひとつ出せやしないので、


現地では荷物持ち。

ブログでは太鼓持ち。

巧みな話術にヤキモチ。


てな感じです。はい、精進します。


次回は、

7月21日(木)19時~20時30分

「宇美町働く婦人の家 し~ず・うみ」にて、 

田中謙二弁護士が講演を行います。


「罪と罰 刑事裁判の現場」と題して、刑事裁判の進行をリアルに再現します。

参加費は1講座500円、講座の申込み、問合せはし~ず・うみまで。


ぜひ、奮ってご参加くださいませ。


し~ず・うみ 092-932-0365


富永

都府楼政庁跡~四王寺山の散策


 



 いまの時期、都府楼政庁跡から四王寺山へかけて散策が気持ちよい。寒くもなく暑くもない。そよ風がさわやか。空気に馥郁と新緑の香りがまじる。いろんな野鳥が恋歌を鳴き交わしている。

都府楼政庁跡の中央には、トウカエデが新緑の枝をひろげている。古代、唐との交流拠点であったことから、シンボルツリーとされているのであろうか。木陰ではグループがストレッチを行っていた。トウカエデの下だけに、太極拳かもしれない。家のなかでするより数倍、健康効果があるだろう。フィジカルだけでなく、精神衛生上の効果も期待できる。

四王寺山の中央、おへそ部分は県民の森センター。そこからすこしあがると、こどもの国広場がある。親子づれが遊具などで遊んでいる。そこによくみると、トチの木があり、花をつけている。花序がクリスマスツリー状に立ち上がっている。ヨーロッパのマロニエの仲間であり、栃木県の栃である。実でトチもちがつくられる。

四王寺山のお鉢に沿ってたくさんのホオの木がある。写真は南のへり、増長天の東側のもの。葉はトチに似ているが、より大ぶりである。葉には殺菌作用があり、朴葉料理(朴葉寿司、朴葉味噌など)につかわれる。モクレンの仲間で、花はやはり古代的で美しい。秋にはこの先端部分の果実がぼとっと落ちている。

山を下りてくると、観世音寺の北側にセンダンが花をつけている。薬用植物。センダンは双葉より芳しというが、実は別種のことらしい。別名、アフチ。筑前守だった山上憶良の時代から花を咲かせ、散らせていた。

 妹が見し楝(あふち)の花は散りぬべし わが泣く涙いまだ干なくに    




2022年5月18日水曜日

ラピュタのような大野城跡


  大宰府政庁の背後に四王寺山が鎮座する。お鉢状の山容で、大城山、大原山などからなる。最高峰は大城山で410メートル。太宰府市、大野城市、宇美町にまたがる。

そこに古代の城跡がある。大野城跡。日本百名城の1つ。665年、古代日本が新羅・唐に白村江の戦いで敗れたのち、防衛のため築かれた。いまでも少なからぬ石垣がお鉢のふちに断続的に残る。写真は百間石垣の上部である。

四王寺というくらいだから、四天王が東西南北を守護していた。いまでも、増長天(南)、持国天(東)、広目天(西)跡に礎石等が残り、毘沙門天(多聞天、北)は御堂が建っている。

この城は古代において戦場となることはなかった。が、戦国末期、島津勢の侵攻を受けた高橋紹運が岩屋城で玉砕している。

いまの季節、新緑が石垣を覆っている。美しい。生け花や茶器の美しさと違い、長い長い歴史を背負った美しさだ。

ロボットはいないけれど、天空の城ラピュタを思い浮かべてしまう。各自治体で数体ずつロボットを配置して、ラピュタの聖地にしてしまってはどうだろう(もちろん、スタジオ・ジブリの承諾はとってくだされ。)。

2022年5月17日火曜日

2人して折れそう・・・

 

外国人の方の国選弁護を担当することがあります。

私、不勉強ゆえ、基本的に日本語しか話せません。

ですから、外国人の方の国選弁護をするときは、通訳人の方と一緒に、拘置所や留置所などの留置施設に行くわけです。

通訳人を伴って接見(せっけん、注:弁護人が面会すること)するのであれば、意思疎通には問題ありません。


ただ、被告人が、話をあまり区切らない方だと、通訳人の方がいったん全部聞いてから訳されるので、3人しかいない面会室で、しばらく会話の蚊帳(かや)の外。

通訳人と被告人の2人が、外国語で話しているのを、ただ横でしばらく座って見ているのは、なかなか根気がいります。


しかも、コロナの関係で、留置施設のアクリル板の穴が全部ふさいであり、マイクがなければ、ものすごく声が聞こえにくいのです。あまりに聞こえなくて、以前、筆談したことさえあります。

通訳人の方も、座っている腰を折って、アクリル板の下の方にあるふさいだ穴に耳を近づけ、何とか聞き取ろうとしておられます。く、首がめっちゃ痛そう。


会話になかなか入れず、心が折れそうな私。

アクリル板の下の穴に耳を近づけ続け、首が折れそうな通訳人。


前回は、2人して疲れた顔で、留置施設を後にしたのでした。


その後、もう1度、同じ通訳人の方と接見(せっけん)に行くと、「集音器を買いました。」とのこと。よほど首が痛かったのでしょう。ものすごく申し訳なかったです。

ただ、今回は、マイクのついた部屋での面会だったため、普通に聞き取ることができました。


国よ、頼む。通訳人の方に集音器なんて買わせないで、留置施設にある面会室のすべてにちゃんとマイクつけてくれい。


富永



ひさしぶりにキジくんに出会った

 


 ひさしぶりにキジくんに出会った。大宰府の学校院跡あたりを歩いていたら、ケーンと鳴き声が聞こえた。キジも鳴かずば撃たれまい。もとい、キジも鳴かずば撮られまい。

畑のなかを歩いていた。虫かなにかをついばんでいるようだ。こんかいはチョンガーだ。連れあいはどうしたのだろうか。まえに会ったときは連れあいがいた。

キジは雄のほうがきれいだ。雄のほうがきれいな動物と雌のほうがきれいな動物とはどういう振り分けになっているのだろうか。やはり数がおおいほうがきれいになるのだろうか。研究すれば、面白い論文が書けるかもしれない。

まえに会ったのは去年8月7日。観世音寺の奥の池で見かけた。あのときは連れあいと仲むつまじくしていた。あまり敏捷そうではなさそうだし、飛ぶのもうまくはなさそうだし、犬か猫にやられたのだろうか。それとも離婚したのか。

桃太郎はきび団子をご褒美として鬼退治のおともさせたというが、ほんとうだろうか。犬と猿は戦力にならなくもなかろうけれど、キジはどうなんだろう?斥候だろうか。いまでいれば、ドローンだろうか。あっ、飛ぶのはうまくないんだった。

2022年5月16日月曜日

無料出張相談会を開催します(5/28)

 

こんにちは。

無料出張相談会を、以下のとおり、開催します。


日時:5月28日(土)14時~17時

場所:筑紫野市生涯学習センター 学習室2

生涯学習センターの概要 - 筑紫野市ホームページ (city.chikushino.fukuoka.jp)


事前予約は不要ですが、予約をいただければ確実です。

問合せ先:092-555-7324

     tominaga@chikushi-lo.jp


なんと、弁護士もできるブロガー兼役者?の富永に会えます。

そんなことはさておき、相談はまじめにやっていますので、普段、法律事務所にはなかなか行きにくいという方も、この機会にぜひお越しください。


富永

2022年5月15日日曜日

現代版 巌流島の決闘!?

 

公示送達、という制度があります。

どこに住んでいるのかさっぱり分からない相手に対して裁判をするために、裁判所入口の掲示板に貼りだしをして、送達したことにしてしまう、というものです。


先日、とある事件のご依頼で、公示送達を利用することがありました。普通に書いても面白くないので、巌流島の決闘風にアレンジしてご報告したいと思います。


とあるご相談に来られた佐々木小次郎さん(仮名)。

宮本武蔵さん(仮名)に物申したいことがあるそうで、決闘(裁判)もやむなしの構え。

ところが、伝書鳩は届く(郵便物は転送されている)一方、宮本さんの居場所が分からないのだとか。


まあ、まずは話し合ってみましょう、と当職。

佐々木さんが言いたいことがあるそうですよ、と宮本さんに伝書鳩を飛ばし(お手紙を出し)ました。


が、宮本さんからの回答はなし。


やむをえない、決闘(裁判)だ!ということになりました。

しかし、決闘(裁判)の申入れ(訴状の送達)ができません。どこにいるか分からないからです。


当職、まずは伝書鳩を追いかける(転送先住所を弁護士会照会する)ことにしました。

ところが、鳩飼い(郵便局)から、鳩をつけるな(守秘義務があるから教えない)と言われてしまいました。


むむ、ちゃんと、鳩をつけてもよい場合がある、という奉行所の判断(判例・裁判例)を説明してからやったのになあ。


仕方がないので、奉行所(裁判所)に、

「貼りだしてくれい」とお願い(公示送達の申立て)をしました。


この間、佐々木小次郎さん、かなり待たされます。

巌流島で待つ、佐々木さんと当職。


すると、奉行所(裁判所)から、「貼りだそうとしたが、うちの鳩を飛ばしたら届いた」と連絡がありました。


ついに現れた宮本さん。しかも長い木刀(代理人弁護士)を持ってやってきました。


ここで、実際の佐々木小次郎なら、刀の鞘(さや)を投げ捨てるところですが、そこは脇に控える当職。

「まあまあ、宮本さんも出てきたことですし、話し合いましょう」ということで、

いったん刀は収めて、話合い(調停)をすることにしました。


かくして、無事、円満に話合いを終え、生きて巌流島を出られたのでしたとさ。

めでたし、めでたし。


富永


P.S.

引用判例は以下のとおり。

最小判平成28年10月18日・民集70巻7号1725頁(岡部補足意見)

裁判要旨 裁判例結果詳細 | 裁判所 - Courts in Japan

判決全文 086198_hanrei.pdf (courts.go.jp)

東京高判平成22年9月29日・判時2105号11頁)


2022年5月13日金曜日

それもまた小さな人権回復


  ある傷害被疑事件を受任している。関係者は主に加害者と被害者の2人である。被疑者は自白し、事実関係を争ってはいない。

刑事手続は起訴を境に、捜査段階と公判段階に分かれる。捜査段階では被疑者(容疑者)、公判段階では被告人と呼ばれる。

逮捕・勾留されるかどうかにより、在宅事件と身柄事件に分かれる。事案の重さ、罪証隠滅の可能性、逃亡の可能性により、逮捕・勾留されることになる。

捜査段階では警察の留置場、公判段階では拘置所に勾留されるのが一般的だ。本件では福岡市内の警察署に勾留されている。

逮捕・勾留は重大な人権制約であるので期間制限がある。逮捕は最大72時間、勾留は1回10日間、1度まで延長できる。つまり、最大23日間の身柄拘束を受ける。

身柄拘束は重大な人権制約であるから、勾留を許すかどうか裁判官が審査することになっている。いわゆる令状主義である。これは憲法の定める重要な人権である。しかし長らく裁判所の審査は形式的で、捜査機関が逮捕・勾留を請求すれば、裁判官はこれを丸のみしてきた。

しかし近時、勾留要件を厳格に解する動きもみられる。本件では勾留延長請求がなされ、裁判官はこれを丸のみして、10日間の延長を認めた。

23日間というのはマックスの期間であり、必ずそれだけの期間を勾留しなければならないというものではない。関係者2人だけの傷害事件で2勾留も必要かは大いに疑問である。被疑者の職場では大いに支障が生じている。

勾留延長決定も裁判の一つであるから、異議申立をすることができる。準抗告という。午前中は破産債権者集会、午後は同友会の総会であったが、昼間、事務所に戻り、いそいで起案して提出した。

その結果、3日減らし、7日の延長に変更された。ささやかだけれども、被疑者の人権を回復することができた。 

2022年5月12日木曜日

六千人の命のビザ

 

憲法記念日には、しょうもないブログを更新しましたが、

ちくし法律事務所ブログ: 憲法(ノリノリ)記念日の暇つぶし (chikushi-lo.jp)

実際は、舞台鑑賞に行きました。


ポカラの会のひとり芝居+ピアノ伴奏「六千人の命のビザ」。

杉原千畝の妻のお芝居でした。


主に、リトアニアのカウナス領事館にユダヤ難民がたくさん来られたときのお話を、杉原千畝の妻の視点から、ひとり芝居をされるものです。


お芝居もピアノも素晴らしかったですが、私自身が憲法劇に出てすぐだったこともあり、演技に注目してしまいます。


ひとりで芝居をしておられても、まるでそこに子どもやユダヤ難民の方々がいるように見えました。やはりプロは違いますね。


昨今の国際情勢の中、憲法記念日での観劇だったこともあり、考えさせられました。

「自由の本当の意味は、自由を否定された人にしか分からない。」という言葉が重く響きました。


世界が平和でありますように。


富永


地域の未来牽引企業


  きのうは福岡県中小企業家同友会の第60回総会。久留米の翠香園ホテルで。庭の緑が美しく、ヤマボウシがきれいに咲いていた。

さいきん、支部の同友会活動には参加できていない。が、顧問をおひきうけしている上、総務財政室や規定見直しプロジェクトに関与している。それらの関係で、総会で議事が無事に承認が得られるかどうか気になり、参加した。

というわけで主眼ではなかったのだが、基調講演に感動した。広島同友会、(株)EVENTOSの川中英承社長による「同友会理念で地域に希望と未来を」。川中社長のお話は2015年につづいて2回目。1回目も感動したけれども、今回はより感動した。

(株)EVENTOSは基本的にはケータリング、レストラン経営、そこから食にこだわり、畑作りまでしてしまう会社だった。女性社員が多数を占める職場も働きがいがあり、安心して働けるとして、みな輝いている。未来予想図も文字どおり楽しいイラストになっている。ここまでが1回目の話。

今回は、コロナ禍を経ている。事業ごとに売上減95%、100%・・など厳しい数字が続く。よく持ちこたえているものだとため息がでる。

そうしたなか、正直に経営状況を社員と共有した。すると、社員さんからは安堵の声がでたとか。みなもういつ倒産するのかと心配していたところ、意外とあと2年くらいはもちそうだということが分かったから。

そこからは決意もあらたに再出発。底力のある企業は違う。

なかでも、驚いたのは、倒産状態にある温泉街の復活請負。首長から依頼を受けて再建に取り組む。そして地域の未来牽引企業として表彰されるまでに。

同友会は、企業づくり、同友会づくりとともに、地域づくりを3本柱の1つとして掲げている。コロナ禍という厳しい環境下、その理念に見事に応えた報告だった。

わが事務所も地域に根ざして活動をしてきた。しかし最近、それでよしとするところがあった。でもそれだけでは足りない。今後は地域の未来を牽引していかなければならない。そのように決意をあらたにさせられた。

2022年5月11日水曜日

残雪の槍ヶ岳(2)

 




 槍沢ヒュッテについたのは昼すぎ。ちょっと前から雨になっていた。あとから続々と登山者が到着する。みな凍えそうな表情だ。早出早着計画でよかった。

翌朝は快晴。槍沢をつめていった。左手は梓川が水量おおくゴウゴウ鳴っている。ヒュッテをでるとまもなくから、西岳や赤沢山の稜線からくだってくる雪渓をつぎつぎとトラバースしていく。槍沢からはいっとき槍の穂先が見えるが、残念ながら木々がじゃまをしている。

キャンプ場のあるババ平から先は槍沢上部の雪渓地帯。春を迎え、あちこちヒビが入り、崩れそうで怖い。大曲を曲がると、槍沢の水流は雪渓の下に隠れてしまう。そこからは槍に向かってひたすら雪渓を登る。白馬の大雪渓を2、3つ登るかんじだ。

左から大喰岳の稜線が、右から東鎌尾根の稜線が迫り、谷がどんどん細くなっていく。グリーンバンドという氷河地形のあるところをすぎると、くっきりと槍の穂先が見える。

そこらあたりからスラブといって雪崩のあとがあちこちにある。残雪期だからといって、雪崩が起きない保証はない。昨夜は稜線部で30センチの積雪があったと誰かが言っていた。

穂先が見えてからも長い。アイゼンとピッケルを確実に操作しなければならない。雪はしまっていて、よいコンディションだ。

ただし単調ではない。踏み抜きといって、雪が薄くなったところで、膝ぐらいまで埋まってしまう。ときには大腿のつけねまで埋まってしまって、行動不能になった人もいた。

岩や砂礫が露出しているところもある。後ろを振り返ると怖いので振り返らない。途中で休憩する回数が増える。中途半端なところで休憩すると、転げ落ちそうだ。

なんとか稜線に達することができた。振り返ると、手前に蝶が岳から常念岳の稜線。後ろに浅間山、八ヶ岳、富士山(写真を拡大すると、中央にちょこんと見える。)、南アルプス、中央アルプス。そして前穂高岳などの山々が美しい。

北に目を転ずると、西鎌尾根の先に、黒部五郎、双六、薬師岳、水晶岳、立山、白馬など黒部源流の山々が残雪に輝いていた。

当初の計画では、槍ヶ岳に登り、肩の小屋に一泊して、翌日、下山する計画だった。しかし天気予報によると、翌々日は朝からマイナス4度、風速15メートル、霧という天気予報だった。風速1メートルにつき体感温度は1度下がる。あすは体感温度マイナス19度となるということだ。そこで槍ヶ岳山荘には泊まらず、槍沢ヒュッテに戻ることにした。

登り5時間30分、くだり3時間30分、合計9時間のコースタイムだ。体力的に歩けるかどうか心配したけれども、明日くだるよりはマシだろう。バテバテだったが、なんとかくだりきることができた。大満足の山行だった。

2022年5月9日月曜日

残雪の槍ヶ岳(1)

 

 連休は北アルプス・残雪の槍ヶ岳へ。

当初計画では名古屋で前泊する予定だった。天気予報によると、翌日は昼から雨。それなりの雨量が予想された。名古屋前泊だと上高地着が昼ころになり、槍沢まで5時間の歩きがすべて雨に濡れることになる。そこで、仕事をはやく切り上げ、松本まで足をのばして前泊することとにした。

ホテルでチェックインしていると、他の客が上高地へ行く道の土砂崩れ閉鎖はどうなったか訊いていた。翌朝のバスをウェブで予約したばかりだったので、上高地までバスが走るものと思っていたので驚いた。数日前の大雨で不通になっているらしい。

翌朝5時30分の始発バスに乗った。この5時に道路閉鎖は解除されたらしい。上高地には帝国ホテルがある。帝国ホテルの威光により夜通し突貫工事が行われたにちがいない。と誰かが冗談を言っていた。

7時、上高地に着いた。上高地は連休まで冬山ということで閉鎖されている。オープンするのは連休直前である。そのせいか、土砂崩れの影響か、時間が早いせいか、静かな上高地だった。

雲が忙しく往来し、穗高の山々を覆っては晴れていった。河童橋の手前で、ちょうど晴れた。河童橋に達するとガスがかかってしまった。大雨の影響か、梓川の水量も多い。それでもさすが澄んでいる。エメラルドグリーンに輝いている。

河童橋から5分ほど進むと小梨平というキャンプ場がある。そこでガスが晴れた。梓川越しに岳沢、そして奥穗高岳が美しく見えた。とてもきれいだ。上高地の語源は神降地だという。たしかにそうかもしれない。視覚だけでなく、コマドリなどの野鳥が鳴き交わし聴覚的にも心地がいい。

このような絶景に出会うことができたのも、松本まで足をのばして前泊することができたおかげだ。名古屋泊のままであれば、上高地から雨が降っていただろう。山で絶景に出会うには天気と上手につきあうことが大切だ。

2022年5月4日水曜日

目指せ!印象派弁護士!?

 


佐賀県立美術館での「ヨーロッパの400年-珠玉の東京富士美術館コレクション」を観に行きました。


写真はモネの「睡蓮」。1908年のものです。

印象派を代表する画家ですね。

印象派の絵画も多く展示してありましたが、解説をみると、多くの画家が「モネの影響を受けた」とあります。すごい影響力ですね。


印象派の絵画に対して、裁判所での弁護士の活動は、「写実主義」的です。


例えば、

弁護士「犯人は包丁をどのように持っていましたか。」

証人「こうです。」

弁護士「あなたは、今、模擬の包丁の柄の部分を右手で、いわゆる順手、刃の部分が親指と人差し指側にくるようにして、胸の前でかまえ、刃の部分を水平に、切っ先を前に向け、刃が左、背が右にくるようにして持たれていますが、犯人はそのように包丁を持っていたということですか。」

証人「はい。」


という感じです。すべて言語化する。なぜなら、判決ではすべて言葉で事実認定しなければならないからです。


証人「犯人は包丁をがっともって、ばっとかまえて、ぐわっと立っていました。」

みたいなやりとりでは、聞いていても分かりませんよね。

二義を許さない。


訴状や準備書面もそう。判決での事実認定に必要な事実は、二義を許さないように文章で書きます。

でも、文章って左脳で処理するから、写実主義的に書かれた文章を読んでも、イメージが持ちづらいものです。


そこで、私はよく書面に証拠の写真や図を引用します。判決を書くのは文章ですが、書くのは裁判官ですから、まずは裁判官にイメージを持ってもらうことが重要だからです。


刑事事件の量刑傾向をグラフにして保釈請求書や控訴趣意書に引用したりもしています。かなり先進的な取組みであると勝手に自負しています。


法律要件の判断に必要な事実をブロックにして整理したもの(ブロック・ダイアグラム)を添付して出したこともあります。

これは、マチ弁から最高裁判事になられた山浦善樹先生の影響です。著書『お気の毒な弁護士』の中で、そのように書いておられました。

山浦先生は、準備書面に自分で絵を書いて説明されたこともあるのだとか。適切な事案があれば、私もぜひやってみたいものです。


裁判所での弁護士活動は、求める判決に向けて裁判官を説得するためのプレゼンテーションですから、裁判官により具体的なイメージを持ってもらえるような工夫を、今後も続けていきたいところです。

目指せ!印象派弁護士!?


えっ、このブログは文字ばっかりで分かりにくいって?すみません・・・。


富永


2022年5月3日火曜日

憲法(ノリノリ)記念日の暇つぶし

 

憲法記念日ですね。


普通の弁護士ならば、それっぽい、なにかいいことをいうのかもしれませんが、

憲法を「ノリノリ」と読むような天邪鬼な弁護士ですから、普通のブログは書きません。

ちくし法律事務所ブログ: 「憲法」と書いて●●と読む (chikushi-lo.jp)


憲法の前文から、食べられそうなものを探す、という暇つぶしをすることにしました。

では、どうぞ。


 にほんこくみんは、せいと「うに」せんきょされ「たこ」っ「かい」におけるだいひょ「うし」ゃをつうじてこうど「うし」、われらとわれらの「しそ」んのために、しょこくみんとのきょうわによるせ「いか」と、わがくにぜんどにわたってじゆうのもたらすけいたくをかくほし、せい「ふ」のこういによってふたたびせんそうのさんかがおこることのないやうにすることをけついし、ここにしゅけんがこくみんにそんすることをせんげんし、このけんぽうをかくていする。そもそもこくせいは、こくみんのげんしゅく「なし」んたくによるものであって、そのけんいはこくみんにゆらいし、そのけんりょくはこくみんのだいひょうしゃがこれをこ「うし」し、その「ふ」「くり」はこくみんがこれをきょうじゅする。これはじんるい「ふ」へんのげんりであり、このけんぽうは、かかるげんりにもとづくものである。われらは、これにはんするいっさいのけんぽう、ほうれい、しょうちょくをはいじょする。

 にほんこくみんは、こうきゅうのへいわをねんがんし、にんげんそうごのかんけいをしはいするすうこうなりそうを「ふ」かくじかくするのであって、へいわを「あいす」るしょこくみんのこうせいとしんぎをしんらいして、われらのあんぜんとせいぞんをほじしようとけついした。われらは、へいわをいじし、せんせいとれいじゅう、あっぱくとへんきょうをちじょうからえいえんにじょきょしようとつとめてゐるこくさいしゃ「かい」において、めいよあるちいをしめ「たい」とおも「ふ」。われらは、ぜんせ「かい」のこくみんが、ひとしくきょう「ふ」とけつぼうからまぬがれ、へいわのうちにせいぞんするけんりをゆうすることを「かくに」んする。

 われらは、いづれのこっかも、じこくのことのみにせんねんしてたこくをむ「しし」てはならないのであって、せいじどうとくのほうそくは、「ふ」へんてきなものであり、このほうそくにしたが「ふ」ことは、じこくのしゅけんをいじし、「たこ」くと「たい」とうかんけいにたたうとするかっこくのせきむであるとしんずる。

 にほんこくみんは、こっかのめいよにかけ、ぜんりょくをあげてこのすうこうなりそうともくてきをたっせいすることをちか「ふ」。


海鮮と牛肉、お麩が多めですね。一度だけ出てくる「角煮」とデザートの「アイス」が楽しみです。

あ~、お腹いっぱい。


富永

2022年5月2日月曜日

ひまわり一座の憲法劇「○○○(マルサン)商店街で選挙だってよ!?」公演を終えて

 


5月1日、ひまわり一座の憲法劇「○○○(マルサン)商店街で選挙だってよ!?」の公演が無事に終わりました。


今年夏の参議院選挙を前に、選挙がテーマのお話。脚本を弁護士の星野圭先生、演出をFOURTEEN PLUS14+(フォーティーンプラス)の中嶋さとさんが担当されました。


当事務所からも、焼き鳥屋の若大将・勝男役としてM先生、肉屋のサナエ役としてS先生、「子分C」として私が出演しました。


200名近くの方々にご来場いただき、とても楽しい舞台でした。

他事務所の弁護士の先生方や当事務所の事務局の皆さんにも来ていただきました。ご来場いただいた皆さま、ありがとうございました。


一夜明け、さっそく皆さまから感想をいただき、大変好評でした。

他事務所の弁護士の先生からは、「M先生が俳優のようだった」とお褒めの言葉をいただきました。


そのほか、私については、

「富永先生、あんなに大きな声が出せるのですね」

「法廷より声が出ていました」

「S先生、M先生の域に達するには相当修行が必要だね」

など、おおむね好評!?をいただきました笑


「九条を変えるのではなく、世界の国へ九条の理念を広めることが、本当の平和をつくる道ではないでしょうか。」

私の劇中の最後のセリフですが、昨今の国際情勢の中、改めて大切にしていきたいところです。でも、「子分C」のセリフとは思えないですよね笑。


「弁護士」もできる「役者」を目指して、これからも頑張ります!えっ、違う!?


富永

2022年4月27日水曜日

とある代金請求事件と契約自由の原則

 

(ミツバツツジ、花言葉:節制、抑制のきいた生活)

 とある代金請求事件。請求事件といっても、裁判で訴えられている側である。

進行中の事件であるから、あまり詳しいことは書けない。下手をすると、相手方の弁護士から準備書面に引用されて、ブログではこれこれしかじかと書いていたではないかと揚げ足をとられかねないから。

相手方はある団体。こちらはその団体に所属している構成員。あるサービスに関する代金を請求されているのであるが、こちらはそのサービスを利用していない。サービスを利用していないことには争いがない。

相手方の理由は、たとえ利用していなくても、団体の一員である以上は利用する義務があるのであって、実際に利用するかどうかは関係ないというのである。

これは無茶だ。一般に代金というのは実際に物やサービスを利用した対価である。ある団体に所属していることから当然に支払義務が発生するということはない。発生するということになれば、それは代金ではなく、会費にほかならない。そのように反論した。

またその利用に関して契約を強制されるとなれば、契約自由の原則に反する。これは民法上自明のことである。証拠を提出する必要もない。

しかし駄目を押すことにした。駄目を押すとは囲碁からきた言葉である。囲碁はある時点に達すると、それ以上打つことが無意味になる状況が生じる。初心者は、その状況になったにもかかわらず、そこに石を打ってしまう。それを駄目を押すという。それが転じて、くどく念をおすという意味がある。

裁判官、弁護士にとって自明のことであり、証拠を提出する必要がないといっても、この裁判が現に起こされている。つまり、相手方の団体、あるいは、その役員にとっては自明のことではないのであろう。

そう考えて提出したのは、法務省の説明資料。「18歳を迎える君へ~契約について学ぼう」という法教育リーフレット。アニメ仕立て。ノリコとツカサが会話しながら、ホウリス君(法に詳しいリス)から契約について学べるようになっている。

成人年齢の引き下げにともない、「18歳を迎える君」たちが消費者被害に遭わないよう指導するための教材である。

そこに大書されているのが「契約自由の原則」。いわく。

契約は当事者の自由な意思に基づいて結ぶことができます。当事者間で結ばれた契約に対しては、国家は干渉せず、その内容を尊重しなければなりません。これを契約自由の原則といいます。「契約を結ぶかどうか」、結ぶとしても「誰と結ぶのか」、「どのような契約内容にするか」について、当事者は自由に決めることができます。

どうだ~。思い知ったか~。
などとはケブリもみせず、証拠を提出したのであった。

2022年4月26日火曜日

唐津墓参


  日曜は母たちと墓参。いまは唐津市に編入された相知町坊中というところまで。唐津市街から南へ10キロメートル入ったところである。

坊中というぐらいだから、盆地というか谷のなかにある集落である。過疎化が著しい。こんかいは、遺産として承継した山林などの処分もかねている。

父方の長男の長男として相続したものの、処分する費用のほうが高くつく物件である。それでも動かそうとするとあちこちから異議がでて、きょうまで持ち越してきた課題である。

弁護士にしても当事者となると、このありさまである。全国には、このようにして解決できない相続案件が無数に存在するのであろう。

北には岸岳山がそびえて・・・標高300メートルくらいだろうか。四王寺山より100メートルくらいは低く、やや傾いだテーブル状になっている。

山には城跡がある。歴史は古い。平安時代943年、源久は賊をほろぼした功で、松浦郡を与えられたという。久は源(渡辺)綱の曾孫。綱は、光源氏のモデルの一人とされ、百人一首に和歌もとられている源融の子孫である。

その子・源持(たもつ)が1150年岸岳城を築いた。そして波多姓を名乗った。持は1159年保元の乱の際に戦死した。波多氏は17代続いた。岸岳城(17代波多守親)は豊臣秀吉の怒りに触れ、1594年に滅ぼされた。九州の片隅ながら、最初から最後まで、中央の戦乱と無縁ではいられなかったようである。

秀吉による虐殺の記憶は地元に残り、心霊スポットとして有名である。姫落としなどという「名所」もある。佐藤愛子の『神様のおめぐみ』に「岸岳城奮戦記」として紹介されている。むかしは坊中側から登れたようだが、いまは北波多側に登り口があるらしい。

たくさんの紫の花が遠望された。ヤマフジかと思ったら、桐の花らしい。従兄弟からおしえられた。桐は生長がはやく二酸化炭素をたくさん吸収するため、カーボンニュートラルとして注目されているらしい。これら顧問先社長からの受け売りだ。

墓参後は母方の実家でくつろぐ。コロナ後ひさびさ。従兄姉たちも集まってくれた。昔話に花が咲く。記念撮影も楽しい。話題はお約束どおり、祖父が手がけた事業の数々に及ぶ。

唐津には唐津炭田と呼ばれる大小の炭鉱群があった。近代以降、良質な石炭を産出した。坊中の辺りは、芳谷炭鉱があり、三菱が採掘していた。

伯母らの話によると、多くの炭鉱労働者が住み着き、煌々と灯りがついていたらしい。祖父はかれらを相手に質屋を営んでいたらしい。

母方の伯父2人が戦死している。阿武隈という巡洋艦、朝霧という駆逐艦に乗船していた。話題はロシアによるウクライナ侵略へと及び、戦争の悲惨さ・愚かさをしみじみと語ってくれた。

2022年4月25日月曜日

結婚式に学ぶサービス業の極意

 

「スピーチとスカートは短い方がよい、などと申しますけれども・・・」


というのは、私が大好きな博多華丸・大吉さんのネタです。もちろん、ネタの中でもツッコまれているとおり、いまどきこんなあいさつをしたらセクハラまがいでしょう。


そんなことはさておき、先日、友人の結婚式に招待していただき、友人代表としてスピーチをしてきました。

あ~、大法廷の弁論より緊張した~。


2020年に入籍されて、コロナの影響で挙式が遅れ、今になったそう。式場も、感染対策を万全にしての開催。なんにせよ、無事に行えて何よりです。


それにしても、結婚式のサービススタッフのように、人生に一度きりの大きな感動を提供するサービス業ってよいですよね。


かくいう弁護士のサービスも、多くの方にとっては、人生に何度かあるかどうか、という頻度。ただ、こちらはできればお世話になりたくないと思うのが普通ですよね苦笑


でも、

弁護士のお世話になりたくない=紛争に巻き込まれたくない、

というイメージもあると思いますから、巻き込まれてしまったら、もう弁護士の出番なわけで。せめてサービスはよりよいものにしていきたいですね。


ということで、結婚式のサービスから、何か改善策を取り入れられないでしょうか。


法律相談の途中でお色直しのために中座してみる? ⇒ 絶対早くしてくれと怒られる

法律相談のお土産に引き出物でもつけてみる? ⇒ 採算が・・・

牧師さんに聖書を読んでもらう? ⇒ もはや法律相談じゃない


むむむ。難しい。

スタッフが忙しそうにしていると注文しづらい、というのはあると思うのですよね。友人の結婚式が行われた式場のスタッフは、逆に注文する前に察して聞きにきてくれました。

ということで、


頼まなくても察してくれる、が最上。

頼みやすい雰囲気で、頼んだらすぐしてくれる、が上。

頼んだらしてくれる、が中。

頼んでもなかなかしてくれない、が下。


サービスの一般論としてはこうだと思うのですよ。

しかし、「次の肉料理には赤ワインをいかがですか。」と察してくれるのと違って、

「おたくの家族はそろそろ相続でもめそうじゃないですか。」とか察してきたら、かなり引きますよね笑


結局、弁護士のサービス改善といったら、いかに頼みやすい雰囲気をつくれるか、なのですかね。


なんか、まじめな話に帰着して、オチがなくなっちまったよ。

頼みやすい雰囲気をつくるため、落語でもかましておきますか。


弁護士の敷居が高いって?へえ(塀)


富永





2022年4月24日日曜日

ひまわり一座の憲法劇

 


ひまわり一座の憲法劇、「〇〇〇(マルサン)商店街で選挙だってよ!?」が、5月1日、福岡市立中央市民センターで上演します。


当事務所からは、S先生、M先生と私が出演します。

参院選を前に、選挙がテーマのお話です。


ぜひご覧ください。

(まだセリフが頭に入っていないなんて、口が裂けても言えない・・・)


富永

2022年4月23日土曜日

院内集会のための東京出張

 


とある裁判(社会問題)に関し、政治家の先生方の力を借りに、国会にうかがいました。議員会館の中に入ったのは初めて。


普段は、福岡の田舎で、しがない弁護士業をしています。予防法務などもありますが、いわゆるマチ弁の業務のほとんどは、紛争の交渉。

契約自由の社会の中で、裁判は唯一、強制的に紛争を「解決」する手段。その代理人はほとんど弁護士です。そのため、いかに裁判になったときの的確な見通しのもと、交渉で紛争をより迅速かつ柔軟に「解決」するかが弁護士の腕の見せどころになります。


裁判で勝てない問題は、基本的には交渉でもどうにもなりません。弁護士も背伸びはできますが、空は飛べません。

また、何をもって「解決」と呼ぶか、という難しい問題もあります。そういう意味では、案外、日常の業務で取り扱っている一般的な問題も、判決によって終結はしていても「解決」はしていないのかもしれません。


今回、国会にうかがった問題は、色々な意味で、裁判によっては「解決」しえない問題です。なぜなら、ここでいう「解決」とは、①責任の所在の明確化、②法制度の整備、③社会的差別の是正、の三本柱。裁判では、どれだけ頑張っても①しか獲得できないからです。


だから、東京出張して院内集会。慣れない仕事に、それこそ「空を飛ぶ」ような気持ちでしたが、改めて代理人としてなすべきことを再確認した気がします。当事者の思いに寄り添いながら、必ず①を勝ち取り、②、③につなげる。早期の全面解決に向けて引き続き取り組んでいきます。


富永

2022年4月22日金曜日

契約書のリーガルチェック

 
 契約締結前の契約書のリーガルチェックを頼まれることが増えた。

契約は約束の一つだ。子どものころ、約束は守りましょうと言われた。民法は1000以上の条文があるが、一言でいえば約束は守ろうということだ。

約束は口頭でもかまわないとされる。しかし、紛争になれば、相手方はそのような約束の存在を否定するので、それを打ち破る証拠が必要である。それが契約書である。

従来は、紛争が起きたときの証拠とするために契約書を作ることが推奨されていた。最近は、紛争の発生を予防するために契約書を作ることが推奨されている。

問題は約束のなかみである。民法の考え方は契約当事者の立場の互換性。ある人が買主にもなれば売主にもなる。それを前提に、売主にとっても、買主にとっても、酷な内容にならないようルールは作られている。

これに特約といって、特段の事情に対する特別のルールを手当することが一般的である。

紛争を予防する契約書を作成するには、当該業界において発生しがちな紛争を把握する必要がある。これは弁護士には分からない。当該業界に詳しい依頼人、あるいは、他の専門家に訊く必要がある。そうすれば、予想される紛争の解決ルールを定めることができる。予想できなかった紛争が発生したときは、民法の基本に戻って解決ルールをさぐるしかない。

最近は、IT化を背景に、ソフトの開発契約のリーガルチェックが増えた。はて、どう考えたものだろう。ソフトの開発というと難しく感じる。しかし基本は請負か委任である。請負は建物の建築契約など、委任は弁護士への委任契約など。

仕事の完成を目的とするのが請負で、仕事の遂行を目的とするのが委任である。ソフトの開発は請負だと思うのだが、業界のひな形は委任型となっている。完成しなくてもよいのであろうか。

建物の完成であれば建築図面があり、完成したかどうかはシロウトにも分かりやすい。ソフトの開発にも設計図のようなものはあるが、われわれシロウトには完成したかどうか分かりにくい。そこはITの専門家に判断を委ねるしかない。そういえば、建築紛争も一級建築士さんの判断に委ねている。

弁護士は法律の専門家にすぎない。他の分野については、餅は餅屋である。そのことを依頼人にも理解してもらい、協働作業が必要になるのである。

2022年4月21日木曜日

ある刑事事件


  ある刑事事件をひきうけた。他県に在住する先輩弁護士の紹介である。近時裁判のオンライン化が進み、民事であれば他県でも受任することができないではない。でも刑事となるとやはり現場でないとできない。

罪名は暴行罪。酔余の犯行である。本件被疑者は犯行のことを覚えていない。飲み過ぎて記憶がなくなるということは日常的に経験したり、聞いたりすることだろう。

しかし、刑事事件ではこの弁解は許されていない。否認と同視される。ほんとうに記憶がなくなったのか、記憶があるにもかかわらずなくなったふりをしているのか、外形的に判断できないからである。

朝、警察官に起こされて、飲み屋を出たところまでしか覚えていない被疑者・被告人はよくいる。しかし、飲み屋から確保地点まで防犯カメラの映像をつなげて飲酒運転を立証されることになる。本件でも、被害者の証言のほか、防犯カメラの映像など証拠はそろっていた。

将来はアップルウォッチが進化し、犯行当時の記憶がないことが証明できるようになるかもしれない。しかしそれで刑事責任能力がなくなるわけではない。刑事責任能力がなくなるには心神喪失まで証明できなければならない。刑事責任能力の有無と記憶の有無とは別問題である。

さて弁護人の仕事は一般に、テレビでやっているほど華々しいものではない。被害者に対し被疑者・被告人に代わって謝罪し、被害弁償の努力をすることがほとんどである。

謝罪や被害弁償の努力、その結果としての被害感情の沈静化は情状に影響する。本来は、被疑者・被告人が行うのが望ましい。

しかし、被害者は、事件を思い出したくない、あるいは、再被害にあうことを恐れているなどの理由で、被疑者・被告人に会いたくないことが多い。被疑者・被告人の身柄が拘束されていることもある。そのため、弁護人が代わって行うことになる。

殺人事件で、県南にある遺族のお宅を伺い、お線香をあげさせていただいたこともあった。遺族のかたはよくぞ了承していただいたと思う。被告人にはお金がなく、焼香しか手立てがなかった。

性犯罪の謝罪や被害弁償はさらに難しい。弁護人だから謝罪しなくてもよいと言っていただくこともある。でも弁護士の立場や役割が理解できない方もいる。

被害者が複数だとなおさらだ。関係者にお願いしても、全員が納得するような金策ができたためしはない。足りない分は頭をさげるしかない。

本件でもなんとか示談に応じていただいた。被害感情はおさまらなかったようだが、堪忍していただいた。担当刑事から電話があり、事件終了を告げられた。紹介者である先輩にもその旨報告することができた。

※ほかに書きたいことはあるが、事案の性質からこれ以上書くことは差し控えたい。

2022年4月20日水曜日

傾山遠征(3)ー下山

 





 傾山のセンゲン尾根へ下ること1時間、九折越に。前回とちがい、明るいうちにたどり着くことができた。キャンプ場と無人小屋がある。誰もいない。この日は終日、他の登山者に会うことはなかった。

まずは水場へ向かう。宮﨑方面へくだるくだる。こんなに遠かったかな。ようやく見つけた。ななんと水場は涸れていた。試行錯誤のすえ、わずかな流れにパイプを挿して、なんとか水を確保することができた。煮沸必須である。

小屋に入る。誰もいない。3人で三隅をぜいたくに占拠する。灯りはなく、持参のヘッドランプだけが頼りだ。お湯を沸かし、夕食づくり。荷物軽量化のためレトルトのドライカレーと豚汁、そしてお茶。

食後はなにもすることがないので就寝。エアマットを膨らませ、寝袋に入る。明日の予想気温は2度だったので、着込めるだけ着込む。

前回来たときは、シカの群れが周辺を駆け回り、ひづめの音が響いていた。シカの食害対策が進んでいるせいか、今回、シカの気配はない。

その代わり雨だれの音が大きく響く。夜半、風が強くなり、山を鳴らした。

目が覚めると0時過ぎ。窓からは月明かりが煌々と照らしていた。明日は予報どおり、風は強いものの晴れるようだ。最近の天気の的中度はすごい。

翌朝、祖母山へ向かうかどうか議論する。気温2度、風速18メートル。体感温度はマイナス16度である。稜線上の風と寒さは厳しく、低体温症が心配された。われわれは大事をとって下山することにした。

下りは九折コース。コースタイムは2時間35分。稜線上は風がきつかったが、ほどなくおさまった。右手の尾根上にヤマザクラ、アケボノツツジが咲いている。

さらにオオカメノキも花をつけている。きのうはまったく展望がきかなった。きょうは傾山の坊主頭が望める。ヤマザクラ越しの撮影。ブナの新緑がまばゆい。苔も新芽だろうか、文字どおりモスグリーンに輝いていた。

山が深い、谷も深い。浸食がすすみ、勾配もきつい。油断すると転げ落ちそうだ。右手ふかく谷川の音が響く。下山するにつれ、それが近づいてくる。

この日、登ってくる登山者は3グループ4人だった。彼らの安全を祈る。福岡から遠いし厳しいので、多くの人が登れる山ではない。玄人向きの山である。

山懐の深さに比例して、わが心の奥深くまで沁みた。来年もまた来たいものだ。


師匠を訪ねて20分

 


稲村先生との打合せのため、西鉄小郡駅前にできた稲村法律事務所に初めてうかがってきました。当事務所から西鉄電車で約20分。


当事務所におられたあいだはずっと「稲村先生」でしたので、事務員さんから「ハルオ先生」と呼ばれていたのが新鮮でした。

それはそうですよね。いらっしゃる弁護士3人とも、「稲村先生」ですから。


打合せが終わって、稲村先生(ハルオ先生)とともに昼食へ。

と、思って一緒に外に出てきましたが、西鉄小郡駅の近辺にお昼に開いているお店がなく、やむなく二日市に戻ることに。

次回は夕方に来ますね。


二日市に戻り、当事務所の目の前にある中華の一(はじめ)さんで昼ご飯。稲村先生がよく昼に食べに行かれていたお店です。


すると、店長から、「稲村先生が小郡に行かれたそうですね。」と水を向けられました。

「そうなんです、今、新しい事務所に伺ってきたところです。」と話すと、

「昨日お店に来られましたよ。」とのこと。夜に食べに来られて、「これからはお昼に来られなくなるから。」とあいさつして帰って行かれたそう。


今後は不肖の弟子がお昼を食べにうかがいますので、どうぞご贔屓に。


富永



2022年4月19日火曜日

傾山遠征(2)ー登頂!

 


 原尻の滝を見学したあとは、タクシーでぽつんと一軒家にでてくるような細い道をくねくねといく。右手西側は祖母山の山壁、左手東側は傾山の山壁、その谷間を分け入る。

ほどなく九折登山口に着く。別名、豊栄鉱山跡登山口。むかしは錫・銅が採れた。花崗岩と石灰岩の境界となっている。花崗岩はマグマが地中深くで冷え固まったものだし、石灰岩は太平洋のサンゴ礁跡である。造山活動の複雑さが思いやられる。

奥岳川沿いはカドミウム汚染の恐れから、鉱害復旧事業が行われている。水は澄んでいるけれども魚影は見かけない。鳥がさえずっている。

今回は三尾コース。旧坑道を歩いて谷を詰めていく。途中、登山道に入り、75mある観音の滝を巻いていく。林道と出会い、三尾の尾根に取り付く。

急な傾斜だ。山が古いせいか、全山、傾斜がきつい。しばらくすると数百年はあろうかと思われるモミやツガの巨木が並んでいる。強風と上部が折れてしまったものも少なくない。ときおりヒメシャラのすべすべ樹はだが混じる。

稜線が近づくと、ミツバツツジ、アケボノツツジが咲き誇り、われわれの疲れた体を癒やしていくれた。昼食後、ようやく三尾に到着。

天気予報では曇りのはずが、いつまでも雨があがらない。シャツがぐしょぐしょだ。アブラチャンも雨に濡れて輝いている。

山頂付近は岩稜で厳しい。二つ坊主、三つ坊主と呼ばれている。日本むかし話に「吉作落とし」というのがある。吉作が岩稜にはえる岩茸を採りに行き、滑落して死んだ話だ。たしかに険しい山だ。その上、気温も低下し、雹かアラレのようなものまで降り出した。

傾山の山頂は1602メートル。ガスガスだが、マンサクが咲いていた。山の季節は2月から5月の花まで凝縮されている。

山頂付近は、アセビの花も満開だ。ミツバツツジと競演している。ガレガレの厳しい山に美しい花々のとりあわせ。これぞツンデレの極北。惚れてしまうやないか~。

2022年4月18日月曜日

傾山遠征(1)-原尻の滝


 先週末は、大分と宮﨑の県境にある祖母・傾山をめざした。怪鳥会の春山行事だ。みな仕事に忙しく、参加は怪鳥、Mさん、当職の3人、すこし寂しい。

木曜16時に仕事を切り上げて、大分で前泊。翌金曜6時39分、豊肥線の始発に乗り、小一時間ほど西へ向かう。豊肥線と聞くと、おならを思い浮かべてしまう。古いギャグだ。

緒方駅で降りる。緒方といえば、平家物語に登場する緒方三郎。緒方の荘の荘官で、豪族の姫と蛇神の子であるという(大和の三輪山伝説のパクリ?)。はじめ平家方であったが、源氏方に寝返り、平家を大宰府・九州から追い落とした。鎌倉殿の○○人目かである。

タクシーをチャーターし、まず、駅からほどなくのところにある原尻の滝を見学した。日本の滝百選の一つ。東洋のナイアガラと呼ばれていた。いまでは「東洋の」というのは小さい声でしか言わないらしい(ナイアガラの滝と呼ばれる似たような滝がいろいろあることが分かり、東洋一とは言えないことが判明したかららしい。タクシーの運ちゃんが寂しそうに話してくれた。)。

ふつう滝といえば山を削った谷にある。しかしここは平野の真ん中にあるのが特徴だ。なぜかというと阿蘇の大噴火、大火砕流によってできたからだ。写真で滝の向こう側が火砕流のあと、溶解凝灰岩だ。

阿蘇は4度、大噴火している。これは9万年前、4度目の噴火のときのものだ。そんなこと調べてどうすると思うかもしれない。それがわれわれの仕事に直結することもあるのだ。

愛媛県伊方町に四国電力伊方原発が存在する。阿蘇から130キロ東に離れている。しかし広島高裁は「約9万年前に発生した阿蘇カルデラの噴火で火砕流が原発敷地内に到達した可能性が小さいとは言えない」として、原発の運転差し止めを認めた(昨年、裁判長のお話をうかがう機会があった。)。

山口大の調査によると、この火砕流は山口市にも到達しているようだ。時間軸としても地理軸としてもスケールの大きな話である。

2022年4月15日金曜日

阪神が勝った

 

今日は勝ちました、プロ野球の阪神タイガース。

ようやく2勝目。阪神ファンの私は、エース格の青柳さんがコロナから復帰したことにほっとしているのであります。


それでも、昨日までで1勝15敗1分け。勝率0.63はプロ野球史上初だそうです。とほほ。


あまりに勝たないので、「阪神が勝った」が、「クララが立った」と同じくらい奇跡に聞こえます。


借金(負け越し)だらけの阪神の姿に、SNS上の阪神ファンからは、「自己破産したい。」なんて声もあがっているそう。


弁護士の私も、さすがにその依頼は受けられません。


あ~あ、昨年の2位が嘘のよう。しかも、首位のヤクルトとはゲーム差なしですよ。

3位の巨人と11ゲーム差もつけての、2位。

今年の成績からみれば、昨年の勝ち越しがもったいない。

10勝分くらい、過払金請求したい気分ですね。


福岡の桜はもう散っているのに、阪神ファンの春はいつくるのでしょうか。

今後の巻き返しに期待しましょう!


富永

2022年4月14日木曜日

砂の嵐にかくされた秘密のイタリアン


  娘と話していたら、二日市西鉄通りにイタリアンの店があるという。知らない店だったので、事務所の若手2人と行ってみることにした。・・・。このへんかと思うところをウロウロしたが見つからない。その日はあきらめた。

事務所に帰ってグーグルさんに訊いてみた。すると、あった。さきほどウロウロしたあたりだ。おかしい。砂の嵐にかくされているのか?(バビル2世。ネタが古くてすみませぬ)

しばらくしてもう一度行ってみた。なんと、あった。店構えがわかりにくい。入ると、知りあいが2名おられた。不思議な雰囲気の店だ。店主と客、客と客が会話を楽しめる雰囲気になっている。店主と客の垣根を越えて、和気藹々としている。スナックのような店だ。

店主はイタリアで修行し、料理教室も開催しているという。

それだけでない。店内で手芸教室なども開かれている。夜や他の曜日は別の店になる。雑居ビルというのはあるが、雑居店舗だ。多様なにぎわいをみせていて、楽しい。

店内から外を見ると、通りがかりの人々が「ここは店だろうか。」となんにんもが首をひねりながら通り過ぎていく。やはり存在じたいが分かりにくいようだ。

知りあいから聞きつけた店主から写真集『スーツを裏返して』の注文を受けた。次の次の訪店の際に持参した。

その次に行くと、話題になったようで、店内の顧客おふたりから注文を受けた。次の訪店の際に持参すると、さらに別のおふたりから注文を受けた。

かくて砂の嵐にかくされた秘密基地のような店を発信源として、残部わずかとなった写真集がいままた捌けていくのであった。

2022年4月13日水曜日

運命


(四王寺山のヤマブキ、花言葉は気品、崇高)

 きのうの記事で、そのうち書くと予告した九州にきた経緯について書こうと思う。父は黒崎窯業に勤めていたサラリーマンだった。黒崎窯業は新日鉄の溶鉱炉に耐火レンガを供給していた。新日鉄が風邪をひけば肺炎になる関係だった。

会社は大阪にいくつか工場をもっていた。高校2年生のころ、岸和田工場をたたむことが決まった。いま東岸和田のショッピング街になっているあたりだ。

岸和田工場で働いていた人たちは大阪に残るか北九州へ帰るかの選択になった。多くの人は大阪に残った。その時に決断していれば、父も大阪に残ることになったと思う。

しかしその選択を迫られた時期、父は交通事故で入院していた。そのため、結論を出す時期が半年ほど後ろへズレた。そのころには皆、九州へ帰ればよかったと話をしていたのだろう。父は九州へ帰ることに決めた。

ぼくらが受験期をひかえていたこともあり、父だけ1年早く単身九州へ戻った。これに伴い、それまで関西の大学を受験しようと考えていたぼくも九州の大学を受験することに決めた。運命というほかない。

この選択がなければ、弁護士になったかどうかも分からない。いまの事務所に入ることはなかったと思う。山に登るようになったかどうかも分からない。

わが事務所で言えば、故落合弁護士は目的追求型の人生だった。中学のとき、中坊弁護士の生き方にあこがれ、弁護士をめざし、弁護士となった。

運命というとかっこよいが、目的追求型の人生に比べると、状況に流されているだけと言えるかもしれない。そういう生き方もあってよかろう。

先日の春研修で、Yさんがわが事務所に入ることになったのは運命だと言っていた。Yさんは大学卒業後、他の職種・職場で働いていた。いまひとつ働きがいを感じられないでいたらしい。

同じ大学、同じ部活の先輩がわが事務所の職員だった。その先輩からわが事務所のよい評判を聞いていたという。あるとき、部活の飲み会が開かれ、参加した。その際、先輩の言葉を思い浮かべた。

家に帰って、何気なくわが事務所を検索したところ、新事務員を募集していた(数年ぶりのことである。)。応募期限まで残すところ1日という瀬戸際だった。これに応募したところ、厳しい試験に合格することができた。運命だという。

ちなみに、わが事務所の採用試験はわりと厳しい。筆記試験はもちろん、面接試験のハードルが高い。一般の企業・事業所であれば、採用担当者数名との面接であろう。

うちの場合、20名全員との面接が必要であり、全員の承諾が必要である。事務局も全員参加する民主的運営であるから。

まずは4つのブースに分かれて、それぞれのブースの面接をクリアしなければならない。20人くらいの受験者のなかから、3人にしぼる。

その3人で再度、全員の面接を受ける。採用するほうもたいへんだが、受験するほうはもっとたいへんである。それを突破したときの嬉しさといったらなかろう。

ぼくが九州に来ることにならなければ、いまの事務所に入ることはなかった。わが事務所もいまのようではなかった可能性が高い。そうなると、Yさんの運命も、ぼくが九州に来ることになった1978年(昭和53年)に決まったといえるかもしれない。

2022年4月12日火曜日

祝日働けば人生豊かになる?

 

はじめに断っておきますが、社畜の話ではありません。風が吹けば桶屋がもうかる、みたいな話です。


おととしの文化の日。「1年目のかけ出し弁護士に、文化を楽しむ時間なんてない。」と変に意気込んで休日出勤し、医療過誤事件のカルテを読みあさっていました。


すると、祝日なのに、妙に事務所に人が集まってきます。

聞くと、おととし9月にあった、ひまわり一座の公演「愛で無敵」の打上げをするのだとか。

事務所の屋上でバーベキュー。いいですね。


屋上に上がっていく人たちを横目に見ながら仕事をしていると、事務所のS先生から、

「上がっておいで。肉が食えるよ。」とお誘いが。

えっ、自分、出演してないけど、いいんですか?それならお言葉に甘えてと、呼ばれてほいほい屋上に上がり、美味しく肉をいただきました。


すると、S先生。「あんた、肉食ったからには、次の公演に出ないといかんよ。」

次回公演の配役に、勝手に組み込まれたのでした笑。


かくして、ひまわり一座に出演させていただくようになり、今年5月1日公演が2回目の出演。


ひまわり一座の稽古に毎週参加していると、今度は、同じく演者の弁護士、N先生から、市民劇場の観劇のお誘いがありました。

これまた、誘われてほいほい入会しました。


すると、稲村先生や事務局Yさん、Yさん、Hさんも市民劇場にいつも行かれているのだとか。

これまた事務所のS先生から、「稲村先生と同じ日に観劇にいけば、もれなく食事会がついてくるよ。」とささやかれました。


おかげで昨日は、市民劇場「一銭陶貨」の観劇と、稲村先生たちとの食事会。

よい芝居をみて、おいしい食事をたべる。

なんとも「文化」的な一日でした。


富永

仰げば尊し


 今朝も西鉄二日市駅は、筑陽高校や産業高校の生徒であふれていた。やはり謎だ。なぜ、春先だけこのように多いのか。なぜ、季節が進行すると少なくなるのか。少なくなった人たちはどこへ消えてしまうのか。みなが不登校というわけではあるまい。リタイアしたときの研究課題としたい。

ぼくは高校時代、自転車通学だった。下松町桜ヶ丘から岸和田高校まで。往きはよい、下り坂だから。しかし帰りはたいへんだ、登り坂だから。そこで日々鍛錬し、いつ来るともわからぬ機会に備えたわけである。おかげでいまでも元気に山に登ることができている。

電車通学の連中がうらやましかった。自転車通学ではまったく出会いがない。下手すると脇見運転で交通事故につながりかねない。電車通学で知り合う高校生のドラマを見た日には、やるせない気持ちになった。

ところが夢はかなった。高校3年生のとき、父が九州へ単身赴任し、残された我々は泉佐野市日根野の社宅に引っ越したのである(いまはない。)。父が転勤しなければ、九州の大学を受験することもなかったと思う。運命の分かれ道である。それはまた別の機会に書こう。

ともかく日根野から南海本線の泉佐野駅まで自転車、そこから蛸地蔵(たこじぞう)駅まで電車通学となった。1年間いろいろあった。しかし期待したような車中での劇的な出会いはなかったとだけ言っておこう。

頭のなかが、なぜ、高校時代モードになっているのか。それは・・・。

きのうもきのうとてブログを書いた。「事務所春研修ー不易流行」である。昼過ぎ、メッセンジャーでメッセージが届いた。なんと高校時代の恩師からだ。「今朝のブログですが、いしづえ、は礎では?」。

たしかに(赤面)。「わが事務所の発展の礎となるもの。」のくだり。礎ではなく、石杖と誤記してしまっていた。ただちに訂正した。

恩師がブログを読まれていることにビックリ。恐縮してしまった。そして誤記に対するご指導。45年たったいまでも、高校時代の師弟関係のままにあたたかいご配慮をたまわったのであった。ありがとうございます!

2022年4月11日月曜日

事務所春研修ー不易流行


 新年度になった。西鉄電車のなかは、社会人や学生の数が増加する例の現象が発生している。不思議だ。なぜ、春だけ人が増えるのだろうか。

先週金曜日は事務所の春研修だった。毎年、新年度に、前年度の総括と新年度の活動方針を明らかにする。もう20年以上続いている。わが事務所の発展の礎となるもの。

いつもはその年の課題を研修するとともに、前年度の数字をもとに、新年度の各自の目標を協議する。

しかし本年度はちょっと違う。稲村晴夫弁護士が退所されたことを踏まえた会議となった。今後、何を守り、何を変えていくのか。

一言で言えば、不易流行。わが事務所の中核的価値は今後ともなにがあっても守っていく。それでいて、時代の変化に応じ必要なところは変えていかなければならない。

守るべきものの第1は、自由と正義を擁護する、社会と地域に奉仕する、顧客満足の追求など中核的理念は堅持すること。それら理念を堅持することにより、働きがいのある仕事、働きがいのある職場も実現されるはずだ。

守るべきものの第2は、事務局参加を含む民主的な経営の維持、働きやすい職場の維持である。うちは事務局員採用ひとつをとっても、採用担当者がかってに決めたりはしない。全メンバーが参加し、民主的な討議をして採用を決める。志望者にとってはたいへんな作業である。が、そのようなプロセルを経ることにより、全員が納得した採用となり、ワンチームを実現する基礎になっている。

他方、環境は絶えず変化していく。わが事務所も変えるべきところは変えていかなければならない。それは、班会議、事務局会議、弁護士会議、事務所会議という各会議のなかで、民主的な討論を経て決めていくことになる。

稲村晴夫弁護士という事務所のまとめ役、扇の要がいなくなった。その穴を埋めるため、今後はみなが協力して結束していかなければならない。言うは易く、行うは難い課題だ。がんばるしかない。

2022年4月7日木曜日

1階でなにがあったのか?


 県外の○○から通勤しているある若手弁護士が稲村晴夫弁護士より遅く出勤していた。重役出勤という表現があるけれども、さすがに社長より遅く出勤する重役はいなかろう。社会常識がないなぁと思っていた。

別に社長に気をつかえというのではない。一事が万事なのであって、出勤早々、他のメンバーに対して、やる気がないなぁと思わせるところが脇があまいと思うのだ。

会社と違ってうかつに注意できないのは、弁護士という職業柄である。サムライ業であるから、どこで、どんな振る舞いをしようと原則として個人の自由に委ねられている。会社員とは違うところだ。

NHK大河における菅田将暉の義経ではないが、武将として誰もが瞠目する活躍をすれば少々のことは大目に見られるようにはなる。その義経でさえ、最後には頼朝に追われることになったのであるが。

ま、いろいろ考えて注意はしていなかった。

ある時から田中弁護士が早朝出勤し、ゴミ捨てや加湿器の水の補給その他働く環境整備をしてくれるようになった。

経営者の心の鍛錬として、社員の誰よりも早く出勤して、トイレ掃除をするといいという。社員に対する愛情と感謝が育まれるなど、生きる姿勢が磨かれるらしい。

「そなたが鍛錬し、培い、身につけたものは一生の宝となるもの。されど、その宝は分け与える程に、輝きが増すものと心得る」(カムカム)。

最近になって田中弁護士が、そのことを弁護士MLで報告した。日ごろ考えていたことを返信した。誰のこととは書かなかったが、若手弁護士は「○○は遠いから、遅くなるんだ。」などと弁解した。が結局、早朝出勤するようになった。

すると、ある事務局が「1階でなにかあったのですか。」と、心配して訊いてきた。

トミーが3月18日の投稿で書いているように、4月1日席替えを実施した。1階は男性弁護士4人となった。そのうち3人は、田中弁護士、トミー、当職であるから、もともと早出である。

ある若手弁護士が早朝出勤をするとなると、朝から1階弁護士の全員が顔をあわせることなる。いままでにないことである。それを敏感に感じとり、すかさず心配してくれたのが「1階でなにかあったのですか。」である。

さすが。うちの事務局はどこの事務所にも劣らず気配りがきく。わずかな変化も感じとり、気を使ってくれる。

「いやいや、なんでもない。われわれはもともと早出で、○○くんが早く来るようになっただけだから。」と返した。笑いが起こり、一件落着したかに思えた。

夕方になって、事務局長が「○○は遠いですね~。」と話をふってきた。どきっ。せっかく一件落着したと思ったら、また蒸し返しか?

思い過ごしであった。午後、事務局長は仕事で○○まで行って諸手続を行ってきたのである。交通が不便でたいへんだったらしい。その感想が「○○は遠いですね~。」だった。ほっ。

2022年4月6日水曜日

第2写真集『ももひきを裏返して』刊行?


 「お待たせしました。ついに、第2写真集完成!ご希望のかたはご連絡ください。」

このようにSNSで告知した。すると、たくさんの方々から注文が舞い込んだ。

告知したのはもちろん、4月1日(午前中)だ。すみませぬ。

半分くらいの人たちはエイプリルフールと分かったようだが、半分くらいの人たちは 誤解されたようだ。当職の人脈にも、素直な善人が半分はいると知って安心した。

第1写真集を作った際、梓書院の田村さんからアドバイスをもらった。1冊だけ作るつもりより、第2、第3冊を作るつもりで作ったほうが、よい本ができると。

『スーツを裏返して』を作る際には、このアドバイスにしたがって作った。そしてあとがきに書いた。第2写真集『モモヒキを裏返して~最後の百名山~』を乞うご期待、と。その流れのなかでのジョークである。

第1写真集の存在を知らない方にはあらためて頒布させてもらった。

第2写真集を待望している方々がたくさんいると知って意を強くした。古希にはなんとしてでも第2写真集を出版したいものだ。

2022年4月5日火曜日

新体制スタート

 


 いよいよ新体制スタート。長年わが事務所を牽引されてきた稲村晴夫弁護士が退所され、大黒柱というか扇の要を失った気分。

思えば37年前、稲村弁護士が33歳(弁護士7年目)、当職が26歳(弁護士1年目)、経験3年目、1年目の事務局2人でわが事務所はスタートした。

当時に比べれば、弁護士や事務局の数も増え、経験年数も飛躍的に増大し、地域に根ざし、多くの方々にご支援していただいている。

こうした信頼と期待にこたえるべく、みなと力をあわせて、より一層精進していきたい。