2021年1月31日日曜日

あたたかく迎え入れてください

 


先日、体温が低く表示されて警察署でなかなか入れてもらえなかったという話をブログに投稿しました(「ちくし法律事務所」の日常: それなら別によくないですか・・・ (chikushi-lo.jp))。

外を歩いてきてすぐ体温計をあてるから低くなるのではと思い、試しに測ってみると34.7度との表示が。

聞くと、事務所の先輩のS先生は、外を歩いてきて弁護士会館の自動体温計に顔をあわせたところ、30度と表示され、「体温は正常です」と言われていたそう(I先生談)。

上には上が(下には下が?)いましたね。

うーん、これはS先生が実は変温動物だった、などの新事実が発覚しない限りは、外を歩いてきて体温計をあてると体温表示が低くなるということはよくあることのようです。

ちなみに私は変温動物ではありませんので、外を歩いてきて体温が低く表示されても、あたたかく迎え入れてくださいね。


富永


2021年1月30日土曜日

ステイホームの次は?

 コロナ禍を避け、ステイホームが求められる昨今ですが、まるで現代版「物忌み」のよう。

それなら次は「方違え」でしょうか。

不要不急の外出との誹りを受けぬよう、通勤の際に、普段と違う方角から遠回りしてみました。


いったん違う方角に歩き、途中からだいたい事務所の方向を目指して移動します。

気付いたらどんどん知らない住宅街へ。

「へえ、こんなところがあったのね。」と呑気なことを考えながら歩いて行きますが、なかなか事務所に近づきません。


「ここ、どこ?」

方向が分からなくなって、方違えなどという平安時代的なことはもう放棄し、スマホで現在地を確認します。


どうやら事務所と真逆の方向に進んでいたよう。どれだけ方向音痴なんだ、自分。

地域で道に迷うなんて地域弁護士の名折れですね・・・


富永

2021年1月29日金曜日

それなら別によくないですか・・・

 

被疑者国選弁護人に選任され、接見のため警察署へ。

入り口から入るとアルコール消毒と検温を実施中。しかも手動の体温計で測定する係の人1名と自動体温計の2重体制です。


お疲れ様です、と声をかけ、体温計を額に近づけてもらいます。

が、体温計の表示を見た係の人がしきりに首をかしげています。


「すみません、もう一度、今度は首でいいですか。」

むむ、高く出たのかな、とやや不安に。今度は首に近づけてもらいますが、係の人、またも首をかしげています。

「何度もすみません、今度は手首で。」

「やっぱり自動の方でお願いします。」

なかなか入れてもらえず、熱発していたのだろうか、いやそんなはずはと心配になってきます。後ろには2人ほどが並ばれていて「早くしてくれよ」といいたそうな怪訝な表情をされています。


「歩いてこられました?」と係の人。

「はい。もしかして高かったですか。」と心配になりながら聞くと、


「いえ、体温が低いんです。」との答えが。


それなら入れてくれても良くないですか・・・。



富永



新型コロナ感染防止対策

ちくし法律事務所では、新型コロナウイルス感染防止対策として、できるだけの措置をとっています。みなさまのご理解とご協力をお願いいたします。


まずは、エントランスで、手指のアルコール消毒をお願いいたします。



つづいて、受付では、検温のご協力をお願いいたします。非接触型で、器械に顔をちかづけるだけで、ライトで結果が示されます。



相談・打合せの際には、マスクの着用をお願いいたします。
飛沫防止対策として、各相談室にアクリル板を設置しています。
換気のため、冬期でも窓を数カ所開けています。
テーブルや筆記具など、接触箇所はその都度アルコール消毒しています。
面談だけでなく、メール、電話、ウェブも活用しています。
人数によっては、3階会議室等を利用しています。



各階に、ウイルス除去性能があるとうたっている空気清浄機を設置しています。

今後とも感染防止のため、できるだけの対策を講じていきます。ご意見、ご要望等ございましたら、遠慮なく申し出てください。

アンドロメダの常識

 ブログを書いている人に、読者を増やすにはどうすればよいか、と安易な質問をしてみたところ、


「です・ます調」か「だ・である調」か統一しなさい

というアドバイスを、

「アンドロメダの常識やで」

という珍言とともにいただきました。


何を初歩的なことを、と思いましたが、

1日の閲覧者数が500人以上と聞き、いったん襟を正すことに。


ひとまずアンドロメダの常識に従ってみようと思ったのであった。もとい、思いました。


富永

2021年1月28日木曜日

破産事件の所内研修

 

先日、森弁護士による事務所の若手事務局、若手弁護士向けの破産事件の研修を行いました。


破産事件の手続きは、債権者へ配当できる財産がない場合でも、大きく同時廃止と異時廃止(管財事件)の2つがあります。

法律上は「破産財団をもって破産手続の費用を支弁するのに不足すると認めるとき」(破産法216条1項)、要するに破産手続をはじめても破産管財人の報酬等の手続費用すら払えずに費用倒れになるようなときは、破産手続開始の決定と同時に破産手続廃止の決定をしなければならないとされています。


もっとも、破産者に不動産などの財産がある場合や財産がなくても免責不許可事由の有無等を調査する必要がある場合などには破産管財人が選任されます。

破産管財人が選任される(管財事件化する)と破産申立ての際に破産管財人の報酬等にあてるための費用を原則一括で予納する必要があります。福岡地裁では、債権者数50名未満の個人の破産であっても、管財事件化すると目安額20万円の予納を求められます。この予納金は、法テラスを利用する場合でも原則立替えができません。


そのため、破産申立てをする際は、破産申立代理人において可能な限り調査をした上で、できる限り不必要な管財事件化を避ける必要があります。


森弁護士からは、自身の破産管財人としての経験を踏まえて、管財事件化を避けるための申立代理人の事件処理について研修をしていただきました。

「ナイフは横向きにするといいらしい」という、ここだけ書くと語弊しかない余談をはさみながら、若手事務局・若手弁護士のためになる内容でした。


研修を踏まえ、今後も依頼者によりよいサービスを提供していきます。


富永


龍の宝珠


 高校時代の友人が月の写真をSNSに投稿していました.
まるで龍の宝珠のようだというのです。

たしかに。
♪もうすぐ春ですね 龍を描いてみませんか
(歌詞がちょっとちがう)
ということで、龍を描いてみました。




2021年1月27日水曜日

よくぞ飛んでくれました


福岡空港まで迎えに行きました。

この時期に飛行機利用だから県境移動。管総理に相談したわけではないけれど、事情を話せば、それは不要・不急でしょうとは言われないと思います。

出口で到着便の案内表示を見ると、なんとほとんどの便が欠航(キャンセル)。コロナ禍恐るべし。

テレビニュースで、飛行機の利用者が70%減などと言っていました。たいへんだなと思ったけれども、ピンとはきてはいなかったと思いました。利用客が70%減ということは、離発着の飛行機の便数も70%減ということ。目の当たりにした思いでした。

飲食業もたいへんなのは身近でききます。観光業や旅客運送業もたいへんだろうと思います。ゴーツートラベルについては批判もありますが、やはり支援が必要なんだなと、あらためて思いました。

そんななか幸い、迎えにきた便はぶじ着陸しました。よくぞ飛んでくれました。すくなからぬ人たちが出口から出てきました。サラリーマンふうの人たちだけでなく、赤ん坊連れの女性も何人かいました。みなさん、それぞれのドラマがあったものと思います。小さな幸せに感謝しました。

裁判官、当職そこは分からないです・・・

 先輩弁護士と共同受任中の民事裁判での期日のこと。


先輩弁護士が所用で出られないため、当方からは私のみがWEB会議に出席。

期日までに当方から提出した書面は先輩弁護士が起案した書面のみ。相手方から書面が出たため、次回反論しますと述べ、期日がつつがなく終わりそうと油断していると、


裁判官「そういえば原告代理人、提出された書面のこの漢字はなんと読むのですか。」


と不意に漢字の読み方を聞かれた。とっさに文脈から自分が勝手に読んでいた読み方を答えてしまう(後で誤読と判明)。


が、裁判官も、あ~、と納得された様子。読み方を間違えただけで意味内容が違うわけではないので影響はないですが。


それにしても、「裁判官、難しい漢字の読み方は当職に聞くよりググった方が早いですよ・・・」となんとも情けない気持ちになったのでした。


富永

2021年1月26日火曜日

難所が滝でなんしょっと?


 

難所が滝に登りました。ことしすでに2度登りました。

いちどは宝満山から仏頂山を経て、難所が滝にくだりました。大雪の日でしたがチェーンスパイクと防寒装備さえしっかりしていれば、いつもどおりの山行でした。ただし、まほろば号が運休していて、太宰府駅から竈門神社まで往復歩きでした。さすがの鬼滅ファンもまばら。

2度目は宇美町・昭和の森側から。山中はチェーンスパイクさえあれば不安なし。問題は昭和の森の駐車場まで。路面が凍結していて恐怖。

われわれの身近なところに、このような見事な氷瀑があることは奇跡のようです。雪景色とのとりあわせは素晴らしいの一言。

さいきん西日本新聞で紹介されたこともあり、すごい人気です。山中マスクをしていると、息が苦しくなりますが、みなさん励行されています。屋外でもあり、感染リスクは高くはありません。

みなさんもいかがですか。

オンライン集会

 コロナ禍で、多くの裁判でもTeamsによるWEB会議が利用されるようになり、全国規模の大きな裁判でも影響があります。


HPVワクチン薬害訴訟でも、公開法廷での口頭弁論ではなく、WEB会議による手続が続いており、先日、1月18日(月)に福岡地方裁判所で行われた期日もWEB会議でした。


期日後の報告集会も、今はZoomを利用したオンライン集会で行われています。福岡以外の方も福岡に来ることなく報告集会に参加できるなどのメリットがある一方、意識して声をかけていかないと、学生などに来てもらって社会問題として関心をもってもらい、支援を広げていくことが難しくなっていると感じます。


そこで、報告集会への参加について、今年3月31日から司法修習に行く予定の方に声をかけてみると、弁護士として働くなら社会的に問題となっている事柄に関わってみたいとの嬉しい返事が。報告集会、ぜひ参加してください!いつか同じ弁護団で一緒に仕事ができるといいな~と思ったのでした。


富永


2021年1月25日月曜日

ZOOM会議など


 弁護団会議や弁護士会の研修など、今日はZOOMを利用したWEB会議が3つ。ZOOM、ZOOMまたZOOMでした。

「またZOOM、またZOOM」とだんだん疲れてきて、ふと「そういえば広島のマツダスタジアムはなぜZOOM-ZOOM?」と全く関係ない疑問が浮かんで集中力を欠く始末。

気になって調べてみると、日本でブーブーという車の走行音を表す子ども言葉を英語でズーム、ズームといい、子どものときに感じた動くことへの感動を提供するというマツダのブランドコンセプトになっているのだとか。

・・・うーん、1日中ZOOM会議で事務所を動かなかった私はこのままだと直近1週間での最低歩数を更新しそうなのですが。


写真は、最近事務所に設置された体温計です。顔を近づけて青く光れば問題ありませんので、法律相談や打合せ等で来所された際は検温にご協力をお願いします。


富永


「弁護士生活40年を振り返って」連続学習会

 


ちくし法律事務所では現在、所長の稲村晴夫弁護士を講師として連続講座・勉強会を開催中です。題して「弁護士生活40年を振り返って」。弁護士9人、事務局11人が参加して学習しています。

第1回は、昨年12月11日「私と集団訴訟活動」。筑豊じん肺、長崎北松じん肺訴訟について話がありました。

第2回は、「私と地域における弁護士活動」。筑紫民商会員に対する筑紫税務署の不当課税取消訴訟、甘木市における産業廃棄物最終処分場建設反対訴訟、春日市長に対する住民訴訟、県営山神ダム上流の産業廃棄物処分場操業停止と許可取消を求める住民運動、筑紫野市山家地区における汚泥の処理施設の建設差止・操業停止・許可取消を求める住民運動、筑紫野市山家・御笠地区における産業廃棄物の中間処理施設(焼却施設が主)の建設に反対する住民運動について話がありました。

第3回は、2月19日に予定しています。テーマは一般事件のたたかい方。一般事件においても、暴力団、総合病院・専門医、行政や裁判所・裁判官に対しても敢然とたたかいを挑み、依頼人とは徹底的につきあう姿について話があります。

当事務所も弁護士9人、事務局11人の事務所となり、地域のニーズに応えつつ、大規模訴訟にも参加して活躍することが要請されています。学習会をきっかけに、さらにこれらニーズに応えていきたいと思います。

2021年1月24日日曜日

薬物事犯の控訴審弁護活動


覚醒剤取締法違反の刑事事件で、控訴審の国選弁護人となり活動しています。


覚醒剤取締法違反の検挙人員の推移は、近年おおむね横ばいから減少傾向であり、令和元年には8730人と、昭和50年以来、44年ぶりに1万人を下回りました。

他方、覚醒剤取締法違反の成人検挙人員のうち、同一罪名再犯者率(同法違反の成人検挙人員に占める同一罪名再犯者の人員の比率)は、近年上昇傾向にあり、令和元年は、66.9%となりました(令和2年版犯罪白書)。

薬物への依存から、多くのケースで再犯にいたり、抜け出せなくなっていることがうかがわれます。


刑事司法における薬物事犯の処遇は、同種前科・前歴によって量刑の相場がおおむね決まっているといわれます。行為責任主義の観点から、量刑は、行為・結果・動機から量刑の大枠が決まるといわれますが、薬物事犯においては薬物の使用方法という行為類型にあまり大きな意味はなく、自己使用の場合は被害者もいないため結果も重視されません。そのため、裁判官も同種前科・前歴をみて、おおむね過去の量刑傾向にしたがって刑を決めることが多く、量刑不当となるケースは多くありません。


また、民事裁判とは異なり、刑事裁判における控訴審は、事後審といわれ、事件の審理をやり直すのではなく、第1審判決の当否を事後的に審査することが主になります。第1審の裁判官の判断が間違っていた、不合理だったといえなければならず、破棄判決のハードルは高くなります。実際に、令和元年度の覚醒剤取締法違反について被告人側からの控訴申立件数は1220件ありましたが、第1審判決が破棄されたのはわずか47件でした(令和元年度司法統計)。


さて、担当することとなった事件は、量刑不当を理由とする被告人本人による控訴事件。上述のような厳しい見通しを伝えつつ、「やれるだけやってみましょう」と8ページにわたる控訴趣意書を書き上げました。控訴趣意書とともに、薬物依存症の民間リハビリテーション施設であるダルクの連絡先一覧などが記載された書籍を被告人本人に差入れ。後日、被告人から「一生懸命やって下さった事は十分伝わってきました。」「社会復帰後、自分が薬物依存症である事をしっかり認識し、しっかり生き直していきます。」とお手紙をいただきました。


判決をとることだけが弁護人の役割ではないと実感しました。被告人が更生して薬物依存と向き合い、自分の人生を生き直してくれることを願ってやみません。


富永



 




2021年1月23日土曜日

コロナ版ローン減免制度


昨年12月1日から自然災害債務整理ガイドラインを利用した債務整理が新型コロナウイルス感染症に適用されるようになりました。


コロナ版ローン減免制度とは、

対象者:新型コロナウイルスの影響での失業や、収入・売上が減少したことなどによって、債務の返済が困難になった個人・個人事業主を対象者とし、

対象債務:令和2年2月1日以前に負担していた債務、令和2年10月30日までに新型コロナ対応のために負担した債務を対象債務として

行う債務整理です。


制度のメリットとして、

1.信用情報登録機関のいわゆるブラックリストに登録されないため、その後の借入の可能性を残せること

2.弁護士、不動産鑑定士など登録支援専門家の支援が無償で受けられること

3.保証人への保証債務の履行を求められない場合があること

などがあげられ、自己破産や個人再生などと比較してもメリットの大きい制度といえます。


制度を利用する場合は、最も借入残高が多い債権者から制度利用の着手同意を得た上で、弁護士会に手続支援を依頼することになります。


適用が始まったばかりでまだ利用数は多くありませんが、メリットの多い制度ですので、新型コロナウイルスの影響で債務の返済にお困りの場合は、制度利用についてぜひご相談ください。


富永

 

神奈川からの依頼@法テラス


 神奈川の法テラスですけれど・・・

電話がかかってきた。法テラスは弁護士費用等を立替払いしてくれる組織、法務省の外郭団体です。各県にあり、福岡にもある。福岡の法テラスからはしょっちゅう連絡がある。しかし神奈川とは・・・。

話をきくと、いま引き受けている国選弁護人事件の被告人が神奈川の裁判所に起訴されたので、ひきつづき弁護人を引き受けますかという問合せ。

いやいや、無理です。もともと法テラスの費用では神奈川までの出張費用をもってくれるかどうか疑問だし、向こうもこちらも緊急事態宣言中だし・・・。

でも、いちおう、緊急事態宣言中でなければお受けするのですが・・・と答えておいた。それにしても、念のための意向確認だったのか、本気の依頼だったのか、気になる・・・。

2021年1月22日金曜日

オンライン業務の悲劇~わたし忘れられていたんですか・・・


 
もともと最高裁判所も裁判業務のIT化を進めたいと考えていました。
昨年から、新型コロナ禍の三密回避ということもあり、IT化が加速しています。

われわれの業務も、弁護団会議はズームで、家庭裁判所の調停は電話会議で、地方裁判所の準備期日はチームスで、というようにオンライン化が急速に進んでいます。去年のいまごろは想定しなかった変化です。

先日などは、さいたま地方裁判所で証人尋問があったのですが、わたくしだけが浦和まで出張し、わが依頼人と証人は福岡地方裁判所に出頭して、ビデオ尋問をやりました。はじめての経験でドキドキしました。

リアルだと、裁判官や相手方の表情や言外のコミュニケーションまで察知できるけれども、電話会議だとそれができないのが難点だったりします。でもそんなことは言ってられません。

リアル調停だと、こちら側と相手方と交互に話しを訊かれます。相手方が話しをしているときは、こちら側は待合室で待機することになります。家庭裁判所の待合室は、いま、コロナ対策のため、開放されています。そのため、この季節は寒くてしょうがない。できれば、ぬくぬくの事務所で執務したいものです。

こうしてオンライン業務は、新型コロナ禍のなか、概ね便利なツールとして機能しています。しかしながら、人間のやることですので、ときには悲劇を生んでいるようです。

隣の席は井上弁護士が執務しています。きのうも昼から、損害保険会社とたくみに交渉をしていました。御社の提案はわかりますが、あとで自賠責保険から補填を予定していることを考えれば、この程度の慰謝料は認めていただいてもなんの問題もないものと考えます・・とかなんとか。実にソフトにそつなくこちらの要求を伝えている・・・。

夕方になって、いやいやいいんです、でも、わたし忘れられていたんですか?・・いやいやいいんです、でも、わたし忘れられていたんですか?・・。
珍しく隠そうとしても感情があらわになってしまっている。いつものソフトでそつないコミュニケーション術には見られない対応。
どうしたのだろう?

訊くと、電話会議で家事調停をやっていたところ、いつまで経っても折り返しがないため、こちらから問合せの電話をかけたらしい。そして、書記官の狼狽ぶりからして、どうもこちらへの連絡を失念したまま調停手続が終了してしまっていたらしい。

あはは。そういうこともあるよね。
と思うけれども、いままでの人生、そういう目にあったことが少なかったと思われる井上弁護士の落ち込みようは・・・。

法律講座・エンディングノート@し~ず・うみ


 

                し~ず・うみ 仕事と生活の両立
シリーズ 法律講座(第4回)

令和3年2月10日(水)午前10時~11時30分

演題 エンディングノート

講師 ちくし法律事務所 弁護士 迫田登紀子

~人生の最終章を幸せに過ごすために~

葬儀・墓・財産を考える終活は今の充実につながるヒント

☆人生100年時代のアドバイス
☆何を書き残すか・・・

参加費:1講座500円

・オリジナル エンディングノート
・無料法律相談カード
 上記2点を進呈します!!

講座の目的
☆問題に直面し悩んでいる方が解決に向かう糸口さがしのため
☆近い将来、誰にでも来る問題にそなえるため
☆知識を深めることで人生を豊かにするため
☆安心して相談できる弁護士に出会うため

※感染防止対策を徹底し講座を行います
  来館前の検温・マスク着用 遵守

共催:ちくし法律事務所(筑紫野市二日市北1丁目1番5号)
講座の申込み・お問い合わせ先:宇美町働く婦人の家 し~ず・うみ
TEL932-0365


 

2021年1月21日木曜日

「今やらねばいつできる、俺がやらねば誰がやる」

昔、私が中学生の頃、部活で他校の生徒・保護者が、この言葉が印字されたTシャツを着ていたことをふと思い出しました。そういえば誰の言葉だったのだろうかと思ってググってみると、彫刻家の平櫛田中氏の言葉なのだとか。


ところで、長らく更新されていなかった当事務所のブログ。若い人が更新しないと、と先輩弁護士から発破をかけられ「俺がやらねば」と勢いだけで手を挙げてしまいました。少し後悔。


でも、ソーシャルディスタンスが求められる昨今、なかなか新たに人とつながる機会も少なくなっているような気がします。対外的な発信が何かのつながるきっかけになればと思います。気付けば何かと自粛が増えた日々ですが、ピンチはチャンス、「今やらねば」、「俺がやらねば」の心持ちで頑張っていきたいですね。


ということで私もこれから毎日、いや毎週、いやできるだけ頻繁にごにょごにょ・・・更新していきますのでよろしくお願いします。


富永

高齢化社会の裁判


 

80代のかたの刑事裁判がありました。
犯罪事実は道路交通法違反(酒気帯び運転)です。

打合せを3度行ったのですが、うち2度補聴器の調子が悪く、本番での調子が心配されました。事前に裁判所から連絡があり、補聴器を用意しましょうかとのこと。刑事裁判なので、裁判所はどちらかというと「お上」として振る舞うことがおおく、被告人に対するこのような配慮ははじめてでした。
当日、案の定、ご本人持参の補聴器は調子が悪い。裁判所が用意した補聴器のお世話になりました。しかしながら・・・

刑事事件は、民事事件と異なり、文字どおり「口頭」弁論です。
被告人本人であることを確認する人定質問にはじまり、起訴状の朗読、罪状認否、冒頭陳述、検察側証拠の朗読など、すべて「口頭」でおこなわなければなりません。
被告人のかたは、聞こえにくいのか、説明がむずかしいのか、ときどき芳しい回答をされません。
その都度中断して、書面を示しながら、起訴状、冒頭陳述、検察側証拠の内容をひとつひとつ確認しました。

いちばんハラハラしたのは自宅から事故現場までの走行経路の確認作業。
自宅をでて、これこれの道路を経て、スーパー○○の前で事故を起こしましたよね?
と確認するのですが、なかなか肯定されません。しばらくしてようやく納得されました。5分ほどだったのでしょうが、一時間にも感じられました。

検察側立証のあとは、弁護側立証。
しめくくりは被告人質問。
いつもは検察官の厳しい反対尋問がまっています。
しかし、この日は特になし。
検察官の人間的な対応にほっとしました。

即日結審、即日判決でした。
このこともあり得ない対応ではありませんが、高齢の被告人がなんども裁判所まで出かけてこなくてよいようにする、判決までの期間の心労を軽減するなどの配慮があったと思います。
なかでも初めての経験は、裁判官がまず紙に主文を記載して(よみがなつき)被告人に交付し、そのうえで判決の言渡しをしたことです。
被告人を懲役10月に処する、この裁判確定の日から3年間この刑の執行を猶予する・・・

憲法31条は適正手続主義を掲げています。これは被告人の尊厳を保障し、刑事手続の主体として遇するということです。
手続の理解が難しい被告人には、それが理解できるよう最大限の配慮が必要であると考えます。高齢化社会がますます進むにつれて、このような配慮が必要になってくるでしょう。





空き家対策

 


 適切な管理がおこなわれていない空家が全国で820万戸もあり(平成25年)、地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしているとして、平成26年、空家等対策の推進に関する特別措置法が制定されました。
 各自自治体でも対策協議会を設置するなどして対策を進めています。
 われわれも仕事柄、その対策に協力することがすくなくありません。
 今般もそうした依頼に応え、相続人を調査し、遺産分割協議をまとめて当該物件売却につなげ、空家対策に貢献することができました。