2018年4月19日木曜日

春の研修合宿


 先週の金・土は,ちくし法律事務所の春の研修合宿でした。
 弁護士8人,事務局10人の全員参加です。

 わが事務所が筑紫野市で共同事務所になってから32年になります。その間,毎年ずっと春の研修合宿を行ってきました。

 年度のはじめに,わが事務所の理念を再確認し,本年度に重点的に取り組む施策,年間計画などを熱く議論します。

 ことしは古湯温泉,おんくりで行いました。事務所の3階会議室でやってもいいのですが,やはり環境を変えて,日ごろとはちがう発想,ちがう意見を交換するのがねらいです。

 美味しい料理,ウグイスが鳴く山間の温泉なども楽しみつつ,わが事務所の結束とパワーアップをはかりました。

2018年4月11日水曜日

感染症の見落とし医療過誤事件の解決


 医療過誤事件が交渉で解決しました。
 感染症・敗血症の見落とし事案です。

 感染症は,細菌やウイルスなどの病原体が感染して生じる病気のこと,敗血症は,それがコントロールできないほど重篤になり命が危なくなることです。

 われわれに馴染みのある感染症は風邪です。
 風邪は,ウイルスによる上気道感染症です。

 風邪は喉の痛みや発熱によって気づきますね。
 一般に,感染症の症状は痛みや発熱です。

 痛みや発熱をひきおこす病気は,感染症にとどまりませんから,痛みや発熱という症状からただちに感染症とは診断できません。

 血液検査をして白血球数やCRPという検査項目が基準値より多いと炎症反応があるとして,感染症の疑いが強まります。

 あとは培養などして原因菌の特定に努めます。ですが,原因菌がはっきりしないままに,射程の広い抗生物質を投与することが一般的でしょう。

 本件では,風邪ではない発熱が長く続き,血液検査の結果,炎症反応が見られたにもかかわらず,感染症を疑わず,抗生物質も投与しないまま経過観察を指示し,重大な結果をひきおこしてしまっています。

 相手方ドクターに事情を聴きに行ったところ,きっぱりと責任を否定しました。感染症の見落とし事案に決まっていると思っていたので動揺しましたが,有責と判断し,内容証明郵便で損害賠償の請求書を送付しました。

 医師は損害保険に加入していることが一般的ですので,このような賠償請求に応じるかどうかは,保険会社の審査会が判断します。東京新宿の高層ビル街で開かれた審査会に一度おじゃましたことがあります。医師,弁護士,学者ら10数人で合議するのです。損保の社員は事務局をするだけです。

 本件では有責回答が来て,損害額について数回やりとりをしましたが,ほぼ請求額どおりの和解(示談)が成立しました。

 交渉による示談解決は,訴訟になるより,時間,労力,経済的負担などがおおはばに節約でき,満足できる結果になりました。

2018年4月10日火曜日

きょう1日をいかに生き生きと生きるか?


 新年度がスタートしました。
 桜は散ってしまいましたが,ツツジやハナミヅキが街路をいろどっています。天拝山をみると,新緑で生き生きと躍動しています。

 ことしはついに59歳になります。50代崖っぷち。
 さいきんは,人生をどう充実させるか?きょう1日をいかに生き生きと生きるか?ということに強く心がむくようになりました。

 よく言われる比喩で,コップに水が半分はいっている。これを見て,もう半分しか残っていないと考えるのか,まだ半分も残っていると考えるのか。
 
 ケース・バイ・ケースで判断している部分もあるでしょう。しかし,人生に対する構えの部分もおおきくて,ポジティブに考える習慣のある人はほとんどポジティブな答えをだすし,そうでない人はそうでない答えをだしているように思います。

 どちらも同じことのようでもあり,それほど差はないようでもあります。でも人生を10年,20年と積み重ねるうちに,大きな差となって現れるように思います。

 まだ半分も残っている!
 きょう1日を生き生きと生きたいと思います。

2018年4月6日金曜日

日本で一番顧客さまに近い法律事務所



(月刊『同友』記事)

 福岡県中小企業家同友会の月刊『同友』4月号に,ちくし法律事務所と当職の記事が掲載されました。
 タイトルは「日本で一番顧客さまに近い法律事務所」。
 
 月刊『同友』には「21世紀型自律型企業づくり」という連載ページがあるのですが,そこで紹介されました。
 以下に全文引用させていただきます(長文失礼します)。
 
 日本で一番顧客さまに近い法律事務所
~幸せづくりのお手伝い業~
 ちくし法律事務所 弁護士 浦田(うらた) (ひで)(のり)氏(筑紫支部)

裁判所から離れた地域で事務所を構える『ちくし法律事務所』。同友会で理念経営を学び、社員を生かす経営と地域密着の戦略の実践について取材しました。

筑紫野市にて創業
西鉄二日市駅から南へ徒歩2分、今回の取材先の『ちくし法律事務所』があります。「法律事務所というと、司法の門前町のように裁判所の近くにあるのが一般的ですが、地域の顧客さまに寄りそって物事を考えるために、この地で活動しています」と語るのは、共同代表経営者の浦田秀徳さんです。
 1984年に稲村晴夫弁護士が事務所を開き、86年浦田さんが入所し共同経営の形態を取りました。現在では弁護士8名、事務局10名の陣営となっています。

司法改革に先駆けて
 99年にいわゆる司法改革が始まりました。この改革は国民に充分な司法サービスを提供するためのもので、裁判の効率化や法曹界(弁護士・検査官・裁判官)の人員の拡充などを目指しています。裁判では2名以上の弁護士が必要なところ、『ゼロ・ワン地域』すなわち弁護士がゼロか一人の地域も多く,地方に弁護士を増やすことが求められました。
 法曹に必要な学識及び能力を培うための法科大学院(通称ロースクール)が導入され、司法試験受験の機会が広がり、合格者が増加しました。浦田さんの時代には合格者が年間500名程度(合格率2%)でしたが、現在ではその数は3倍(合格率は20~30%)になっています。弁護士人口は全国で約4万名にのぼります。しかし依然として弁護士の多くが都市部・裁判所近辺に集中しているため、地域に根ざす弁護士はそれほど増えていないのが実情です。
「改革に先駆けること15年以上も前に、おそらく日本で最初に、裁判所のない地域に根ざした事務所でしょう」と浦田さんは話します。まさに『日本で一番顧客さまに近い法律事務所』を実践しています。

地域に根ざすということ
 筑紫野市・太宰府市・大野城市・春日市・那珂川町を中心に業務を展開しています。「顧客さまは地域の人がほとんどです。地域の紹介・口コミが多いのが特徴です。弁護士同志のつきあいならば専門知識で済みますが、地域のみなさんとはより広い話題を身に着けておかないと世間話一つできませんね」と苦笑いします。
 司法改革では広告の規制緩和もあり、テレビ・ラジオなどでもCMをしたりHPを持ったりすることができるようになりました。「弁護士が8人いる事務所というのは、大きい方だと思います。若手からベテランまでおり、個性・知識・経験・機動力などの強みを補完し合いながら業務にあたっています。一番大切なのは顧客さまとのコミュニケーション力だと思います」。
 HP・ブログ・ニュースレターなどは事務局が手づくりで行っています。「ニュースレターは5千部作成し、顧客さまと地域に配っています。専門家に依頼すればもっといいものができるのでしょうが、スタッフが真心こめて作り、その『ヘタウマ』さが醸し出す温かさが地域のみなさんに伝わるんですよね」と浦田さん。
 人的・社会的ネットワークを強化すべく、市民大学講座への講師派遣・公的団体の審議会等の委員就任・ボランティア活動への参加・地域行事への協力に尽くしています。
 地域貢献の一環として、無料セミナーを定期開催しています。テーマの中で『エンディングノート』は好評だと言います。
 エリアには大きな産業・大手企業はありません。小さな案件を丁寧に一つずつ解決することを積みかねていくことで信頼を構築しています。

なにごとも根本は理念経営
地域に根ざしつつも、全国的・国民的な課題にも取り組み,解決した実績があります。
薬害エイズ事件、ハンセン氏病事件、薬害肝炎事件など全面解決を果たしています。いずれも20人から30名ほどの弁護団を組織し、浦田さんはその腕を見込まれ中心的役割を担いました。「解決には、かなりの時間がかかります。それまでは報酬はありません。強力・的確なリーダーシップは求められます。すべての被害者を救済し、二度と同じ被害が発生しないように取り組んできました。これらを支えているのは『理念経営』にほかなりません」と浦田さんは熱く語ります。

自主・民主・連帯の精神
 同友会には99年に入会しています。共育委員会に参加して学びを深めました。「社員とともに歩む経営スタイルが当事務所に活かされていると思います」。
 2014年からは筑紫支部長を務め、現在は福岡地区副幹事長です。
 経営の中心に据えていることは『自主・民主・連帯の精神』です。全員で行う経営会議は月1回開かれます。さらに弁護士会議・事務局会議が開かれます。経営情報を開示・共有し、経営課題の解決策について話しあいます。また春の研修と称して、1泊2日で理念を確認するとともに経営指針を作成・共有する合宿が開催されます。全員が自由に発言できる風とおしのよい職場環境づくりに努めています。

採用・共育で心掛けていること
 スタッフ採用の際には、試験時間内にはこなせない量の問題をあえて出しています。困難な状況に立ち向かい,できうるかぎりの結果を残すという現場対応力を見ます。そして特筆すべきは、面接をスタッフ全員で行うことです。一緒に働く仲間としてそれぞれの視点から見ています。志望者自身も、雇用側の本気度と企業風土を実感できると言います。
「法律的な知識があればそれに越したことはありませんが、それはOJTで修得できます。それより大事なのは、法律事務所を訪ねてくる人は、困っている人、心に痛みを抱えている人なんです。そういう人たちに対して思いやりのある対応ができるかが大事になってきます。電話対応一つにもあらわれます。そして洞察力や優先順位などの判断力、総合的な人間力が求められます」。
 そうして入社したスタッフは、やりがいを持って職務にあたり,経営にも参加しています。浦田さんは言います,「ブラック企業の一番の徴表は短い在職期間です。当事務所の平均在職は1年目の2人を含めても16年以上です。やりがいを感じていただいていると自負しております」。さらにこう付け加えてくれました。「採用時に私はこう言います。結婚しても、出産・育児しても、離婚そして再婚しても続けて働ける職場です(笑)」と。

『顧客さまのためになるかどうか』
 相談に対して、浦田さんは『お客さまのためになるかどうか』という視点を大切にしています。その解決のためには,裁判所にもちこまないことも選択肢として重視しています。弁護士の仕事は裁判をすることではないということです。果たして裁判官がこれを取り上げるか、そしてそれが納得のいく結果を導き出せるか。それにより顧客さまが幸せになるかどうか。知識のみならず長年の経験で判断するのです。浦田さんは力説します。「基準となるのは顧客さまの幸せです」。憲法13条の保障する幸福追求権の実現,すなわち、「幸せづくりのお手伝い業」という理念の実践です。
 取材の最後に浦田さんの考える自立型企業についてお聞きしました。
 「裁判所や業界の常識にとらわれないで、顧客さまや地域の立場に立って物事を考える企業。組織するメンバーが自社の理念に沿って自分で考え行動できる企業ではないでしょうか」。さらに、「最近すべての場が『人生道場』と考えるようになりました。あらゆる場面で人間的成長が求められると思います。仕事、経営だけでなく趣味やそのほかの付き合いでも生きざまが問われます。それがよい評判や信用につながると思います」。
取材協力ありがとうございます。

【経営理念】
・日本で一番顧客さまに近い法律事務所。
・地域に根ざしつつ、全国的・国民的な課題も解決する。
・顧客さまの幸せづくりのお手伝い業。

2018年4月3日火曜日

エイプリールフール


 
 みなさんはことしのエイプリールフールどうしましたか?

 わたくしは山が好きなので,信州・長野県弁護士会に移籍しますとSNS上でお知らせしました。

 そうしたら,予想外にこれを信じる人が続出してしまい,ひと騒動でした。
 知人・友人はともかく,顧客さまのなかにまで誤信する人が出てしまい,たいへんご心配をおかけすることになってしまいました。すみません。

 エイプリールフールで言ってよい嘘は「罪のない嘘」だそうです。ことしの嘘は罪のない嘘のつもりでしたが,顧客さまにご不安・心配をあたえてしまったことはちょっと失敗でした。

 来年はみなさまにご不安・心配をあたえない,良質の嘘を考えたいと思います。また騙されてください,よろしくお願いします。

2018年3月29日木曜日

暮らしのサポートセンター運営審議会


 きのうはカミーリアで,「暮らしのサポートセンター」第3回運営審議会でした。わたくしはその委員長をおおせつかっています。

 「暮らしのサポートセンター」は,筑紫野市社会福祉協議会が設置しているものです。そこで,審議しているのは,①日常生活自律支援事業,②暮らしのサポートセンター事業,③法人後見事業の運営状況です。

 日常生活自律支援事業は,福岡県社会福祉協議会の事業です。
 社会福祉法に基づき,福祉サービスの利用や日常的な金銭管理などに不安がある方々が住みなれた地域で安心して暮らせるようお手伝いするものです。利用対象者は生活保護を受給中の方々です。筑紫野市社協は,この事業の委託を受けて運営にあたっています。

 暮らしのサポートセンター事業は,上記と同じ事業を筑紫野市社協が独自に行っているものです。利用対象者は生活保護を受給していない方々です。その方々は県社協の事業の対象外となってしまうため,市社協が独自に事業を行っています。

 法人後見事業は,市長申し立ての後見人選任事件において,社協が後見人になる事業です。

 弁護士も,任意後見契約などにより財産管理を受託することがありますし,当職も後見人や保佐人として財産管理を行っています。それに比べると大変お得な制度になっています。

 身内のかたやお近くの方で財産管理に不安がある方は一度社協に相談されてみてはいかがでしょう?

2018年3月28日水曜日

当番弁護士出動


(谷川岳天神尾根から尾瀬方面をのぞむ。
中央が燧ヶ岳。その手前右が至仏山。
その間が尾瀬。
左手,ピークがわかりにくいけれども会津駒ヶ岳。

 昨夕は,当番弁護士として出動し,博多警察署で接見してきました。
 当番弁護士は,身柄を拘束された容疑者(被疑者)の刑事手続上の権利を擁護し,弁護士の援助を受けるために,1度だけ無料で弁護士の派遣を依頼・相談できる制度です。

 きのうは昼間ロータリークラブの例会から福岡地方裁判所で和解協議をして,事務所に戻ったところ,当番弁護士の派遣要請が来ました。

 県条例違反の容疑でした。
 刑法違反とか覚せい剤取締法違反とか,いっぱんに刑事事件といえば法律違反が多いのですが,軽微な犯罪について条例による取締対象となっていることがあります。
 (守秘義務により,以下省略。)

 夕方は5時と6時から打合せが入っていたので,明日早朝に面会に行こうと思いましたが,6時からの打合せが早く終わったので,昨日のうちに行きました。

 昼間は一般面会(弁護士以外の家族等との面会)も行われるので,弁護士は早朝,夕方以降に接見することが多いです。

 手続の見通し(勾留が10日か20日か),処分の見通し(罰金か公判請求か,罰金だといくらくらいか)や,家族面会・差入れの希望の有無などを聴いたり,アドバイスしたりしました。

 夕方,西鉄電車で帰る際には,お腹がぺこぺこでした。