2011年1月27日木曜日
ザ・プラクティス
「ザ・プラクティス~ボストン弁護士ファイル」(シーズン1)
晴さんにすすめられてDVD観ました。
ボストンの「マチ弁」の法律事務所でおきる様々な人間模様
アメリカのテレビドラマのシリーズもの。
「マチ弁」とは大企業を顧客とする都会の弁護士ではなく
市民を顧客とする町の弁護士という意味。
法律事務所としてのこころざしや雰囲気はうちとよく似ていて
悩みや喜びのおおくも共通しています。
表題のプラクティスというのは実践ということですよね
理屈をこねるより日々の実践こそ重要という姿勢もおなじです。
キャッチコピーは「法に従うか情に従うか」
日本風にいえば「義理と人情の板挟み」でしょうか。
第1話は「罪なき被告人(Pilot)」
容疑は麻薬(コカイン)の営利目的の不法所持。
被告人は17歳。貧しくも祖母に育てられ
嘘をつくことを嫌う正義感の強い女性に成長。
兄が売人だったことから、警察が捜索したところ
麻薬を枕カバーに隠そうとしたところを取り押さえられます。
彼女は、麻薬は自分のものではなく兄のものだと無罪を争い
兄を庇おうとしてつい隠そうとしてしまったと弁解します。
検察側の証人はこれを目撃した警察官
攻める材料がなく、警察官の評判がよいことから
主人公の弁護士ボビーは、反対尋問対策に頭を悩ませます。
ボビーは警察官の性格を利用したなかなか上手い反対尋問をおこない
得点をかせぎますが、決め手にかけます。
このままでは有罪評決が濃厚で、そうなれば懲役15年の刑
(米国少年法厳罰化のゆえでしょうか?少年であることは顧慮されません)
ボビーは検察官と交渉して、彼女が有罪の答弁をすれば
懲役10月、さらには4月でよいとの司法取引を引き出します。
司法取引は、有罪を認めるかわりに軽い刑で済ませてもらうもの
日本の民事裁判の和解に似ています。
でも日本の刑事裁判には存在しません
日本人の法感情にそぐわないというのがその理由です。
裁判の結果は0か100か
フタを明けてみるまで分かりません。
それゆえ50くらいのところで痛み分け・妥協する制度が
どうしても必要になります。
懲役15年のところ4月の刑でよいというのですから
ふつうであれば万々歳の水準です(4月/15年は1/45なので!)。
ところが、依頼人が司法取引を拒否したことから
ボビーは法的にも心理的にも窮地に立たされます。
彼の心証としては無罪であるにもかかわらず
証拠上、法律上は有罪の見とおしがつよく
17歳の正義感の強い依頼人の人生が破壊されそうだからです。
「依頼人も説得できないのに、陪審員を説得できるのか?」
裁判官からも司法取引に応じないことについて嫌みをいわれます。
無罪の心証の決め手は皮肉にも
ものすごく有利な条件の司法取引を蹴ったこと。
これを最終弁論で陪審員に訴えたいとボビーが申し出たところ
裁判長は法にもとづき厳しく禁じます。
「法にしたがうか情にしたがうか」
懲役15年か、無罪か?
手足をしばられたボビーが17歳の依頼人の人生を救うために
おこなった一世一代の感動的な最終弁論は…。
みなさまも是非、ご覧ください。
Let’s practice!
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