2021年4月16日金曜日

どいつもこいつも、雲巌寺(1)

 


芭蕉の旅は、各地の歌枕を訪ねる旅だけれども、各地のお弟子さんを訪ねる旅でもありました。いまでいえば、お相撲さんや歌舞伎俳優が各地をめぐって、芸を披露しつつ、タニマチさんの接待を受けるようなものでしょうか。

夏井先生が九州一周の旅にこられれば、われわれもきっと大歓迎。句会を開きつつ、二日市温泉・大丸別荘にて心からのもてなしをすることでしょう。そんな感じだと思います。

夏井先生と違いテレビのない時代、江戸で活躍していた芭蕉に、たくさんのお弟子さんたちが各地にいた理由は、参勤交代によるものでしょうか。

芭蕉が那須野を横切ってむかったお弟子さん宅は、黒羽の城代家老である浄法寺さんのところ。黒羽はいまの大田原市、城代家老はいまの副市長さんあたりでしょうか。

浄法寺さんの接待がよほど気にいったのでしょうか?おくのほそ道の旅のなかで、黒羽逗留がいちばん長くなります。そのため記事もおおく、①玉藻の前・那須の与一、②雲巌寺、③殺生石ー那須温泉の3つもあります。

本来、この順に紹介すべきでしょうが、前項でトミーが投げてきたボールを受けとめるため、一つとばして雲巌寺の話からはじめます。

雲巌寺、ごぞんじでしょうか?おそらく芭蕉ファン以外、九州の人は誰も知らないのではないでしょうか。

でも、東日本のおっさんたちは知っています。なぜなら、JR東日本・大人の休日倶楽部のCMで、吉永小百合がここを訪れ、歩いたからです。

それ以来、東日本のおっさんたちは、どいつもこいつも、一度は雲巌寺を訪れ、吉永小百合と歩いてみたいとあこがれるようになりました。

知らなかった人は、雲巌寺×吉永小百合で検索して動画を見てください。訪ねてみたくなること請け合いです。えっ、おまえはどの吉永小百合と歩いたのかって?さぁ?

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