(阿武隈川支流・釈迦堂川)
ともかくも、とかくして白河の関を越え行く。ついにあこがれの未知の国、みちのくへ。いままでとは異なる宇宙と世界が広がっています。
阿武隈川。大きな熊に遇うからあふくま川なのだとか。那須岳の北・旭岳に発して白河に下り、福島県中通りを北上して宮城の海に流れ行きます。東北の大河はなぜみな北上するのでしょう。北へのあこがれをかきたてます。芭蕉一行もこの流れに沿って北行します。
左に会津根高し。会津根は会津磐梯山、1816メートル。美しい姿が登りにこいよと呼びかけてきます。右に岩城・相馬・三春の庄。振り返れば、関東の常陸(茨城)・下野(栃木)の地をさかひて山が連なっています。
飛鳥が影を映すと古書に記されている影沼といふ所を行きました。けれども残念ながら、今日は空曇り、物影は映りませんでした。みちのくの初めから、不易(阿武隈川、会津根などの自然・宇宙)と流行(影沼)に出会う芭蕉なのでありました。さらにどのような異世界・宇宙との出会いが待っているのでしょうか・・。
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