山浦善樹先生の『お気の毒な弁護士』は、ほんとうに素晴らしい本です。先生のお考えがちくし法律事務所のポリシーと一致していることに驚きました。
このようなポリシーは地域事務所でこそ実践できると信じてきたのですが、東京でもそれができることに畏敬の念を覚えました。とともに励みになりました。東京と二日市、はなれていても同じハーモニーを奏でることができます。
さておくのほそ道のほうですが、他にも、はなれて奏でていると思う句をさがしてみました。
まず、卯の花。
卯の花をかざしに関の晴れ着かな
卯の花に兼房見ゆる白毛かな
ほととぎす。
野を横に馬引き向けよほととぎす
松島や鶴に身を借れほととぎす
生き物の声。
這い出でよ飼屋が下の蟾の声
閑かさや岩にしみ入る蝉の声
かわいい花の名。
かさねとは八重撫子の名なるべし
しをらしき名や小松吹く萩薄
よそおい。
卯の花をかざしに関の晴れ着かな
蚕飼ひする人は古代の姿かな
化粧・美人。
眉掃きを俤にして紅の花
象潟や雨に西施がねぶの花
閑かさ・涼しさ・寂しさ。
閑かさや岩にしみ入る蝉の声
涼しさやほの三日月の羽黒山
寂しさや須磨に勝ちたる浜の秋
他より優れたる。
寂しさや須磨に勝ちたる浜の秋
石山の石より白し秋の風
秋の風。
塚も動けわが泣く声は秋の風
あかあかと日はつれなくも秋の風
石山の石より白し秋の風
感嘆!
あらたふと青葉若葉の日の光
ありがたや雪をかをらす南谷
最上川。
五月雨をあつめて早し最上川
暑き日を海に入れたり最上川
むすびは不易流行。
木啄も庵は破らず夏木立
五月雨の降り残してや光堂
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