2013年5月31日金曜日
カードあれこれ
先日の東京出張のおり
山手線のなかをウロウロしました。
その際感じたのは交通系カードが
全国一本化され便利になったこと。
ボクは「ニモカ」しか持っていないので従来
モノレール,JRはOKだけれども,地下鉄はダメでした。
それが地下鉄もOKになったので
とても便利でした。
さいきんは飛行機のチェックインも
携帯電話でやっている人がいます。
さすがにあれはいまのところ
ようしきりません。
そもそも携帯電話での支払いを
ようしきりません。
原理的にはカードとおなじなのでしょうが
生理的に不安です。
こうして世の流れから
取り残されていくのでしょうか。
きのうジュンク堂で
NHK制作のDVD『百名山』を購入。
いつもどおり,ジュンク堂のポイントカード「honto」
を提示しました。
すると,女性の店員さんが
「DVDには使えません」。
え~っ,と説明書きを読むと
たしかにそう書いてある。
でも
なんで?
などと店員さんと会話したのでした。
ポイントより,こちらのほうが楽しかったりして。
セブンでは
「nanaco」というカードを使っています。
これだと1円単位のおつりをもらわなくて済む
というのが最大のメリットです。
今朝のこと,いつもどおりカードを提示すると
店員がけげんな顔をして固まっています。
あれあれ新人さんかな?と思って手元をみたら
JCBのカードでした。
セブンの接客マニュアルには,このような客の
あしらい方はどうも書いていないようですね。
「お客さま,517円のお買い上げですが
JCBカードで決済されるということですね?」と聞けばよいものを。
そうすれば
「あ~ごめん,ごめん。カードの出し間違い。」となるのに。
こちらは男性店員だったせいか
採点が辛口になりました。あはは。
2013年5月30日木曜日
大菩薩嶺(2057m)
週末,東京出張だったので
ついでに大菩薩嶺に登りました。
大菩薩嶺より
大菩薩峠のほうが有名でしょうか。
中里介山の小説
『大菩薩峠』のタイトルになっているので。
評価はたかいようですが
なにぶん長編なので未読です。
新宿にいくと
青梅街道がありますよね。
あの道はどこへ通じているか
ご存知ですか。
名前からして
青梅市を通っていることは明らか。
その終点は
山梨県甲府市なんですね。
八王子や大月(中央線沿線)を通る甲州街道にたいし
甲州裏街道と呼ばれていました。
青梅街道を西にむかい
甲州に入るには山越えをしなければなりません。
その最高標高点が
大菩薩峠だったんですね。
(いまはすこし北西側
柳沢峠になっています。)
山越えをするより
甲州街道をいったほうが楽そうですが
距離がみじかかったのと
関所がゆるかったというメリットがあったのだとか。
でも,そこから遠望する富士山
その絶景も捨てがたいポイントだったでしょうね。
2013年5月29日水曜日
2013年5月27日月曜日
天に唾する
若い弁護士らと話をしていて
バックグラウンドがちがうという話のシリーズ。
ボキャブラリーが
かなりズレてきてしまっている。
先日も,「そんなの,天に唾するようなもんやね。」
というと,若い弁護士がポカンという顔。
あれ?
またか…。
案の定
「天に唾する」を知らないらしい。
漢語で「乾坤一擲」だとか,四字熟語だと
なんのこっちゃ?というのは分かる。
でも,天に唾する,というのは
そのままだから推理できそうなものだが…。
やはり通じないらしい。
とほほ。
むかし星新一の
ショートショートが好きだった。
そのなかに
「おーい,でてこーい」というのがあった。
教科書にも
採用されたらしい。
簡単にいうと
こんな話。
台風一過(四字熟語)
村の社のあとに,ある穴が発見された。
いろいろ推測されたが
なんの穴かわからない。
「おーい,でてこーい」と叫んでみたが
なんの返事もない。
石を投げても
底へ届いた音がしない。
新聞社やら学者やらがやってきたが
正体不明である。
穴はなんでも
飲み込んだ。
とにかく巨大な
空虚のようだ。
利権屋がやってきて
村長にうまいこといって穴を譲り受けた。
利権屋は原子炉のカスやら
防衛秘密やらなんどもかんでも穴に捨てた。
世の中から都合の悪いものが減っていき
おかげで世の中がきれいになったような…。
そんなある日,高い建築ビルの上にいた
作業員の頭の上で,「おーい,でてこーい」と叫ぶ声。
つぎには石が落ちてきた。
それからは…。
都合の悪いものをなんでも穴に捨てるのは
まさに天に唾する行為だよね~。
という具合につかえるのですが。
知っていれば。
写真は,ユキノシタ
花言葉は,愛情,軽口。
2013年5月23日木曜日
2013年5月22日水曜日
オガタマの花
宝満山(竈門山)の麓に
竈門神社あり。
ご祭神は玉依姫命と
神功皇后、応神天皇。
玉依姫命は
別名(仏としては)宝満大菩薩。
ここから
宝満山の名が由来しています。
白鳳2年,法相宗の僧・心蓮が修行のため
山ごもりをしていると,玉依姫が示現。
玉依とはタマが依るということなので
神と交流する巫女という意味。
大崩山のところで出てきた
豊玉姫の妹さんです。
竈門神社本殿右奥には
オガタマの木に花が咲いていました。
見てのとおり
モクレンの仲間。
オガタマの木は,招霊の木
心霊を招き寄せる木という意味です。
ここらへんから竈門神社は縁結びの神として
若い男女でにぎわっていました。
オガタマの花言葉は
畏敬の念。
2013年5月20日月曜日
仙竈
聖福寺つながりで
週末は宝満山へ。
ただ山に登りたかっただけでしょ
といわれれば,そのとおりですが。
宝満山はもとは
竈門山とも呼ばれていました。
なぜかというと,山頂の手前に
竈門岩があるからといわれています。
ちょうど竈門のかたちに
巨石が3つならんでいます。
神功皇后が宇美町で応神天皇を産む際
ここで産湯をわかしたのだとか。
巨石のひとつに「仙竈」と彫刻してあり
その横に「仙厓筆」とあります。
仙厓さんは,江戸時代の禅僧で
聖福寺の往事をながくつとめました。
画家でもあり
禅画をたくさん描きのこしています。
東京の出光美術館には
コレクションがあります。
「○△□図」や
「指月布袋図」などが有名。
竈門岩に仙厓さんが揮毫したのは
サインがわりだったでしょうか。
2013年5月17日金曜日
聖福寺展
福岡市博物館でやっている
『博多・聖福寺展』
栄西禅師八百年
大遠諱記念特別展。
やや意外なことに,博多の聖福寺は
日本最初の禅寺である。
しかし,鎌倉時代にタイムスリップすれば
これは意外でもなんでもない。
事情は松本清張の初期代表作
『点と線』のアリバイトリックに似ている。
念のため『点と線』の
あらすじ。
東京駅13番線プラットフォームには
料亭「小雪」の女中2人と容疑者Yの3人がいた。
15番線プラットフォームで,夜行特急「あさかぜ」に
「小雪」で働くTとSが乗り込むところを3人は目撃。
Sは現在社会をにぎわしている
汚職事件の関係者であった。
数日後、TとSは香椎の海岸で
情死体となって発見された。
博多のベテラン刑事・鳥飼は,
真相を探るため、ひとり捜査を開始。
だが、容疑者安田には
完璧なアリバイがあった…。
鳥飼は鉄道中心に推理するので
Yには完璧なアリバイがある。
しかし飛行機を考慮にいれれば
なんということはない。
移動手段が鉄道中心だった作品発表当時
このアリバイは完璧だったかもしれない。
が,いまからみれば
やや陳腐な感じ。
なぜ,鳥飼はこんな簡単なトリックを見破れないのか?
というふうに思ってしまう。
さて博多・聖福寺が日本最初の禅寺であったことも
当時の交通事情を考えれば不思議でもなんでもない。
臨済禅は中国から
もたらされた。
当時,中国に往き来するには
飛行機はなく,船だけ。
その船に乗るには
中世の大都市,博多を経由することになる。
かくて日本最古の禅寺は
博多にひらかれた。
山門の勅額にはずばり
「扶桑最初禅窟」。
日本で最初の禅寺と
書かれている。
2013年5月15日水曜日
『グロウブ号の冒険』
『黄金の騎士団』につづき
井上ひさし氏の遺作。
『グロウブ号の冒険』
(岩波書店)。
井上ひさし氏といえば,子どものころの
『ひょっこりひょうたん島』からお世話に。
これもまた『ひょっこり』とおなじく
ユートピア小説の系譜に属しています。
うっかり読み飛ばすと
楽しいだけに終わってしまいます。
巻末の小森陽一氏の解説を読むと
自分の読みがいかに表層的であったかを痛感させられます。
トマスモアの『ユートピア』は
いうにおよばず
スティーブンソンの『宝島』から
ジョニー・デップの『パイレーツ・オブ・カリビアン』まで
古今東西の作品を踏まえ
本作の豊富な世界が重層的に読み解かれています。
やはり未完。
結末は自分で想像するしかありません。
小森解説はこの点についても
かなり親切なヒントを与えてくれています。
う~ん。『黄金の騎士団』も
もういっぺん読む必要がありそうです。
2013年5月13日月曜日
『時のみぞ知る』
(リンドウ@九重
花言葉は,誠実,正義,貞節,あなたの悲しみに寄りそう)
むかしは良かった
というのは,年寄りの常套句。
実はむかしもつらかったこともあるのだが
なぜか負の部分は都合よく忘れてしまっている。
だがしかし読書については
やはり子どものことのほうが良かったように思う。
子どものころ
世界文学全集を読みふけった。
妖精や魔女がでてきても
違和感をもつことなく,本の世界に没入できた。
外国のめずらしい自然や制度には
文句なく魅了された。
大人になると
そうはいかない。
ちょっとまてよ
そんなはずないじゃない?とか。
妖精がでてくるなら
もうすこし説明がいるでしょ!みたいな。
そんな大人の読者も文句なく没入できる小説
あります。
ジェフリー・アーチャーの新作
『時のみぞ知る(上・下)』(新潮文庫)。
さすが。
最後まで飽きさせません。
なんとうれしいことに
つづきがたくさんあるみたい。
2013年5月10日金曜日
『黄金の騎士団』
(オオカメノキの花
花言葉 黙っていても通じる私の心)
知りあいのなかには
先に結末を読むという人が何人かいる。
サスペンスだろうが一般だろうが
おかまいなしに結末を読む。
そうしないと
落ち着いて本など読めないというのだ。
これは作者泣かせな
読者たちであろう。
小説にかぎらず,芝居やなんかもいかに視聴者を
ハラハラドキドキさせるかが勝負だから。
最後にカタルシスが訪れることにより
あ~面白かったとなるのであろう。
それが
だいなしである。
しかし,面白かった作品を
2度読むということはある。
この場合は,結末が知れているわけだけれど
やはり面白い。
結末が知れていることは
必ずしも作品を楽しむ障害にはならないわけだ。
そういえば昔の映画は
先に結末を知って,そこに至る筋を観ることがあった。
昔の映画館は,いまのように入れ替え制ではなく
途中入場もできるし,何度でも同じ作品を観てもよかったから。
(昔の映画館はかくて,細切れの時間でも
映画を楽しむことができた。いまはそうはいかない。)
たしかに
それでも面白かった。
こういう観方の面白さは
伏線がよくわかることだ。
最初から順に観ていくと
結構,伏線を見逃しているものだから。
さて,話を戻して
結末を先に読みたい人泣かせな小説である。
井上ひさしさんの
『黄金の騎士団』(講談社)。
未完。
井上ひさしさんの遺作のひとつ。
結末を先に読もうにも
結末がない。
だからつまらないかというと
逆で,だから面白い。
結末は自分であれこれ
想像するしかない。
それか,漱石の『明暗』のように
われこそはと思う方,続きを書いてください。
なるほど,そうだよね
となるのか
え~っ,それちょっとちがうのでは?
となるのか
それもまた
面白いでしょう。
天国の井上さんも
よろこばれると思います。
2013年5月9日木曜日
ちゃんと働いています。
またまた更新されていない!
いつまで連休気分なのか?
え~かげんで
仕事せいよ。
とお叱りの言葉が
聞こえてくるよう。
きのうも更新できなくて
すみません。
でも遊んでいたわけではありません。
ちゃんと働いています。
この間,ブログの更新ができないのは
朝から面会(接見)に行っているせいです。
連休前に引き受けた国選の被疑者が
東警察署に留置されています。
東警察署は東区の貝塚にあります。
西鉄+地下鉄を乗り継いでいかなくてはなりません。
昼間は相談やら裁判やらあるし
夜は会議などがあるので,どうしても早朝になります。
それでブログを更新する時間と
重なってしまうわけです。
東警察署から福岡地方裁判所へ。
午前10時から民事裁判の初回弁論。
午前10時半から薬害肝炎事件の和解協議を
第2,第3,第6民事部と続けざまに。
古賀弁護士の事務所に移動
薬害肝炎事件のケース検討会議。
その後,裁判所の近所で昼食
蕎麦定食。
午後1時10分からは
福岡家裁で遺産分割調停。
午後4時から福岡地裁で
民事裁判の弁論準備。
急いで事務所に戻って
午後5時から事務所会議。
てな
具合です。
きょうも一日元気に働けることを
感謝しつつ。
2013年5月7日火曜日
ゴールデンウィークはどちらへ?
ゴールデンウィークが
終わってしまいましたね。
みなさんは
どこかへ出かけましたか。
それとも
家でごろごろしていましたか。
ボクはテントをかついで
九重山に出かけました。
宿をとるのもたいへんだし
人がおおいのも嫌。
そんなものぐさな人には
九重山でキャンプはうってつけ。
ことしのように
好天が予報されていれば,なおさら。
登山口のある長者原までは
JRとバスの乗りつぎ。
長者原から雨ガ池を越えて
キャンプのできる坊ガツルへ。
坊ガツルはラムサール条約登録湿地で
広々とした空間が心をゆったりさせてくれます。
ちかくには法華院温泉があって
日帰り入浴ができます。
翌日は
大船山に登りました。
リンドウが足下いちめんに
咲きみだれ
ムシカリが雪を乗せたような花を
咲かせていました。
2013年5月1日水曜日
ローカル線で行こう!
月がかわりましたね。
いつですか?(さっきです。)
山歩きをしていると
ローカル線のお世話になることが多い。
1日に5本くらいしかないところを
なんとか時間ぐりをします。
もっと本数増やせよな~とか思うが
乗客数をみるとそうもいかないか~みたいな。
フェイスブックをやっていると
意外と鉄ちゃんという種族が多いと知る。
稀少なスナップを掲載しあっては
たがいに品評しあったりされている。
ボクもたまにSLにであったりするとシャッターを切るが
深入りすることはなく,そのときかぎりになりがちだ。
やはりどこか
センスがちがうのでしょうね。
そんななか,真保裕一さんの
『ローカル線で行こう!』(講談社)。
真保さんといえば『連鎖』,『取引』や
『ホワイトアウト』,『アマルフィ』などが思いうかぶ。
その真保さんも意外と
鉄ちゃんだったか。
タイトルはもちろんジャズあるいはゲームの
「A列車で行こう」のもじりだろう。
そう思いながら読むと
まず裏切られる。
ローカル線と地域の再生物語
なのである。
赤字で廃線ぎりぎりのもりはら鉄道を
あたらしい人材,あたらしいアイデアで再生させる。
バラバラだった人心がまとまっていくところは
なんども涙がでた。
経営学の教科書より
よほど参考になる。
ん,そういえば
もしドラに似ているかも。
などと思いながらつらつら読んでいると
後半,期待はみごとにまた裏切られる。
なんと真保さんの本線に
ストーリーは戻ってくるのである。
料金1575円,429頁の極上の旅
あー楽しかった!
連休はどこも人が多くて出かけたくない
という方に,お奨めです。
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