2021年9月28日火曜日

反芻旅行

 





 トミーのまえでは、ブログのネタなどどこにでもころがっているフリをしている。が、こうやって毎日書いていると、どうしても書くことを思いつかないときもある。しかしまた、2つ3つ思いつくこともある。きょうは2つ思いついた。ラッキー。それは向田邦子とヘミングウェイのおかげだ。

きょうの話はきのうの続きのようだが、ちょっと違う。向田邦子のバックボーンが入っているからだ。

けさNHKをみていたら、向田邦子がいままた人気だそうである。1981年飛行機事故で、若くして亡くなった(51歳)。

『思い出トランプ』などの小説や、『時間ですよ』『寺内貫太郎一家』『パパと呼ばないで』『阿修羅のごとく』などのテレビドラマの脚本を書いたことで知られる。

エッセイもあたたかい。けさ紹介されていたのは『反芻旅行』。
いわく。

 これも随分前のはなしだが、前の晩にテレビで見た野球の試合を、朝必ずスポーツ新聞を買ってたしかめる人を、勿体ないじゃないの、お金と時間の無駄使いだといったことがあった。
 その人は、私の顔をじっと見て、
 「君はまだ若いね」といった。
 「野球に限らず、反芻が一番楽しいと思うがね」
 旅も恋も、そのときも楽しいが、反芻はもっと楽しいのである。

 そうそう。きのうまでは山旅の思い出を漫然と書いているつもりだったが、そうではない。旅の楽しさを反芻していたのである。そう思うと、九重の思い出がキラキラと輝きを増した。ありがとう、向田さん。

 ※ヘミンウェイのほうはまたあした。

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