シルバーウィークはいかがお過ごしでしたか。うちは北アルプスを予定していましたが、宣言延長のため中止。かわりに九重山・坊がツルでテント泊をしました。
県境を越えることになりますが、自宅から登山口のある長者原駐車場まで自動車なので、人に会いません。またテント泊なので、西鉄電車による朝夕の通勤より人との接触はすくない旅でした。
が、いちどだけ危機が訪れました。隣のテントのかたがわがテントに訪問してこられたのです。どなたかのお誕生日だそうで、ケーキのおすそ分けでした。一瞬、わがテントは固まりましたが、せっかくのお祝いだからと、ありがたくいただきました。
夜は親子3人で人狼ゲームをしました。人狼ゲームは、メンバーのなかに隠れているウルフを当てなければなりません。あるいは、自分がウルフであれば、当てられないようにしないといけません。
誰がウルフなのか、自分がウルフなのかは分かりません。順番に質問を重ねながら、ウルフをあぶり出していきます、あるいは、あぶり出されていきます。
テントのなかなので、スマホのアプリでやります。たとえば、自分とCにはハンバーガー屋が、Bには回転寿司屋がそれぞれ表示されます。スマホは持ち回りですので、他のメンバーに何が表示されたかは分かりません。
自分がウルフの可能性とそうでない可能性があります。その両方の可能性を常に吟味しなければなりません(なぜか、いつも多数派のように思ってしまう不思議なゲームです。)。
まず、他のメンバーのワードを推理します。たとえば、自分がハンバーガー屋であれば、他のワードはコーヒーショップかもしれません。そうすると、ハンバーガー屋とコーヒーショップの違いをあぶり出す質問をしなければなりません。かつ、自分がウルフであるとバレないような注意も必要です。
他のメンバーの質問に対しては、自分がウルフであった場合に備えなければなりません。かつ、嘘はつけません。なので、なるたけ多数派と同じ答えになるよう工夫しなければなりません。
子ども二人とは年も離れているので、自分のほうがあぶり出されやすいと言えます。お題がダイソーとドンキとかだと、どっちもあまり行かないので、うかつな答えを引き出されやすいのです。
その日、傑作だったのはシカとイヌ。ぼくがイヌで子どもたちはシカでした。「さいきん、いつ鳴き声きいた?」と訊かれ、「うーん、1週間前かな。」と答えてしまいました。どっと爆笑が起きました。
秋です、坊がツルでは、しきりにシカが鳴いている声が聞こえてきていました。風情をおぼえたぼくはその夕、シカが鳴くたびにシカが鳴いていると言っていたのです。ウルフだとすぐにバレてしまいました。シカの皮をかぶったウルフです。
かくて人流ならぬ人狼におびえた一夜が更けていきました。テントの外は星空が広がっていました。
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