20年前ころ、ハンセン病問題を解決するため、全国にある療養所をめぐって被害者らと交流していた。群馬県には栗生楽泉園という療養所があった。
その療養所から帰る際、重い荷物を遠心力を利用して担ぎあげた際、腰をグリッとやってしまった。それから3年ほど腰痛を患ってしまった。
評判をきいて高宮駅東にあるN外科に何度か通った。そこは外科を標榜しているものの、そうとうご高齢のドクターが背中をみただけで何番と何番の脊椎がズレていると診断した。そしてカイロプラクティックのような治療をされた。
その後、山登りをはじめると、腰の軟部組織が強化されたためか、腰痛からは解放された。山登りをすると、風邪もほとんどひかなくなった。1回の風邪で数日、年数回風邪をひくとすれば、その時間を山で過ごすほうがよほど気持ちいいと思う。
40肩、50肩にも悩まされ、整骨院にもいったが、それは半年もすれば不思議と治ってしまった。
3年ほど前から肩の痛みに悩まされるようになった。これも評判をきいてしばらく福岡市内のA整骨院にいっていた。ここも腕は悪くない。
50肩の痛みがひどいとき、たまたま仕事できていた糸島の整骨院に飛び込みで入ったことがあった。すると、いきなり肩の治療をはじめた。これはいただけない。
だいたい骨や筋肉、軟部組織は相互につながっていて全身がなにがしか関連している。肩を治すとこんどは首にきたりする。なので、肩が痛いからといって、いきなり肩を治療するのはいかがなものか。手や足先から徐々にほぐしはじめて、最後に体幹に至るのがよいのではなかろうか。
肩の痛みに繰り返し悩まされるようになったので、ある人の紹介で南のほうの整体院に2度行った。そこは手や足先からはじめて体幹に至る信頼できる施療だった。ちがうのは最後のところである。
最初に行ったときはこう言われた。肩こりの原因は、顎の腱が固くなっているせいだ。(えっ、そうなのか。)志村けんのアイーンのような口をして、下顎をガクッと下に落とすようにする、それを一日に3回ほどするとよい。(へーっ、そうなんだ。)
1年ほどして、また肩が痛くなった。こんどは、院内をすこし歩かされて、歩き方が悪いといわれた。そして正しい歩き方を教示された。なるほど。歩き方が悪いために、腰かどこかに負担がかかり、それをかばうために肩が痛くなるという理屈だ。さいきんは正しい歩き方を心がけているせいか、肩の調子はよいようだ。
マッサージで全身をほぐすのは対症療法だろう。顎が固くなっているのをほぐしたり、歩き方を矯正するのは原因療法だろう。市販薬の風邪薬などは、鼻水や咳を止めるだけの対症療法である。本来は、風邪の原因となるウィルスをやっつけないといけないが、そこはなかなか難しい。
われわれ弁護士の仕事はやはり対症療法だ。離婚、相続、債務整理、どれをとっても当面の問題を解決しているにすぎない。離婚や債務の原因はいろいろある。そこにはメスを入れることまではできていない。
法律事務所に離婚の相談に行ったら、歩き方が悪いですね、このように歩きましょうとアドバイスしたらどうだろう。みなさん目がテンになるでしょうね。そんな法律事務所は流行らないような気がする(笑)。
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