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2024年12月23日月曜日

春日市黒塗り行政を正す訴訟(勝訴)情報公開請求訴訟

 

 福岡地裁は先週、春日市に対し、春日市長がおこなった情報一部非開示決定の取消しを命じた。

 同訴訟は、春日市民の皆さんが立ち上がり、わが事務所からは富永弁護士と当職が取り組んだ事件である。行政を相手とする行政訴訟は一般事件に比べ勝つことが格段に難しい。が、富永弁護士の活躍もあり勝訴することができた。

 対象となった情報は、春日市の指定管理者の令和3年度の収支報告書、令和4年度の収支計画書の支出項目の内訳金額である(6件)。

 指定管理者とは、地方自治体が指定した民間団体が公の施設の管理運営を行う制度。簡単に言えば行政事務の外注。新自由主義のもと、規制緩和・行政の民活化の結果である。

 外注された業務は、総合スポーツセンター、ふれあい文化センター、児童センター(4か所)、放課後児童クラブ及び市民図書館の管理運営である。

 外注により、市民サービスが向上すればよい。しかし行政が、そして市民の税金が民間企業によって食い物にされてはいけない。

 たとえば、放課後児童クラブでは、指定管理者の管理運営がはじまってから、その事業内容が貧弱化したとのではないかとの指摘がなされていた。

 市民の皆さんは情報公開条例に基づき、その実態を把握しようとした。しかし市は外部民間企業の意向を尊重して、その収支に関する情報を非開示とした。民間企業の意向とは、収支に関する情報をオープンにすると管理運営ノウハウが外部に知られてしまうというのである。

 しかしこれはおかしい。市役所が自身で運営していれば当然開示の対象となっていたものが、外注すると開示できないというのは不当である。

 そこで、市民の皆さんは、当該非開示に対し、異議を申立て、本訴に及んだのである。非開示のばあい、オリジナルな文章を黒塗りにして開示される。それゆえ、名付けて「春日市黒塗り行政を正す訴訟」とした。

 春日市はかって情報開示に関し、全国的にみても先進的な取組みを行っていた。それをなんとしても復活させなければならない。

 訴訟中、民間企業による放課後児童クラブの管理運営実態を分析した。その結果、驚くほど不当な管理運営の実態が明らかとなった。

 放課後児童クラブの令和3年年度の収支決算書の執行率によると、事業費のうち、保育教材費は11%、行事費は11%、消耗品費は27%、運営費のうち、会議・研修費は1%などと極端に執行率が低い。

 他方で、その他の項目の本部経費549%をはじめとして、事務費の通信費385%、手数料463%、事業費のうち水道光熱費152%、職員駐車場208%となっている。

 放課後児童クラブの本体である事業はほとんど実施していない。にもかかわらず、本部経費や通信費、職員駐車場だけが大忙しだったというのである。このような管理運営実態なのであるから、それに対するノウハウが外部に流出するというのもどうなのか。そこでいうノウハウとは、事業をしないで儲ける秘訣でしかないのではないか。

 福岡地裁は、われわれの請求のうち5件の情報の開示を命じた(1件だけ非開示を維持した。)。6分の5であるから、ほぼ全面勝訴と評することができよう。これを一審で確定させ、春日市の開かれた行政への一石としたい。

 ※同判決は、1月6日の経過をもって確定した。春日市が控訴しなかったのは、本事件の反省にたち情報公開に向けて舵を切ったものと受けとめたい。

2023年12月12日火曜日

機械の利用料を請求されたある事件(勝訴的和解)

 

 山行記・旅行記ばかり書いているが、事件もちゃんと解決している。きょうは機械利用料を請求されたある事件について報告しよう。

ある組合員、Aさんとしよう。Aさんはある機械利用組合から機械の利用料を支払えと訴えられた。その額は約800万円である。当職はAさんから依頼を受けた。

請求にかかる機械についてAさんは一切利用していない。したがって、そのような利用料は1円も支払う義務がないと争った(これだけではなんのことやら分からない。組合は全組合員に利用義務があることを前提としていた。)。

むこうには弁護士が2名ついていて、弁護士の数だけでいえば、劣勢である。

機械利用組合というのは、農業の集団化・合理化のため行政主導で設立されたものである。農業に使う機械を個人で購入・所有するのはムダも多いので、組合で購入・所有し、みんなで利用しようという目的である。

組合の請求根拠は当初、組合規約に基づくとのことだった。しかし、規約を熟読するも、どこにもそのようなことは書いていない。

そのように指摘すると、今度は組合設立時にそのような黙示の合意がなされたと請求の根拠を変更した。

その証拠の存否を尋ねると、それを明記した規約も議事録も契約書も存在しないという。情況証拠の積み重ねで当該合意の存在を推認できるという。

組合員に対し800万円もの大金を請求する裁判を提起しながら、その根拠は情況証拠の組合せであるという。むちゃだ。

そのように反論するも、組合側もなかなかあきらめない。結局、証人尋問がおこなわれた。いまどき珍しい。本格的な証人尋問はコロナ後、初ではなかろうか。

尋問終了後、裁判長から心証開示があった。当方の勝ちだという。組合側はそれでもあきらめなかった。往生際が悪い。

最終準備書面を提出することになった。心証開示の結果からすれば手を抜いてもよかったが、心血を注いで説得力のある自信作を完成させた。21頁の大作だ。

双方、最終準備書面を提出し、結審。判決日の予告がなされた。

・・・それから数日経って、山を歩いていると、組合側の弁護士から電話があった。和解したいという。最終準備書面の説得力のなせる技であろうか。その旨Aさんに連絡をしたところ、和解するとの了承を得た。

和解内容は、もちろんこちら側の全面勝訴である。めでたし、めでたし。

2023年11月16日木曜日

宮古から東京へ

 

 那覇空港で搭乗しようとするとき、かならず思い出す光景がある。

時は22年前、2001年5月。11日に、ハンセン病訴訟に関し、第一審・熊本地裁で勝訴判決がなされていた。

判決後われわれはまず上京し、国会、厚生労働省や法務省、そして支援者らに対し、判決内容を報告するとともに全面解決への支援や行動を要請した。

つぎにわれわれがしたことは全国の療養所をまわって、原告らに対し判決内容の報告と今後の方針を説明してまわることだ。

情勢は混沌としていた。被害者らは高齢化し、隔離の歴史も長期化していた。隔離を受けた被害者は当然裁判に参加するものと思われがちだが、対応は割れていた。

下手に裁判に参加して療養所を追い出されることになれば、高齢化した被害者たちは行き場を失うことになる。それを心配する人たちが裁判に反対し、どちらかといえば原告らは孤立していた。

われわれは勝訴判決をひっさげ、全国各地の療養所に戦勝報告をするとともに、いまだ裁判に加わっていない人たちに参加を呼びかける必要があったのだ。

弁護団内で手分けした結果、八尋弁護士とともに沖縄愛楽園と宮古南静園を担当した。その日は沖縄愛楽園での説明会を終え、宮古南静園での説明会を行うため、那覇空港から宮古空港に向かう途中であった。

『失われた時を求めて』の冒頭ではないが、前後の詳細な事情は忘れてしまった。鮮明に覚えているのは次の場面だ。

宮古行きの飛行機にいままさにチェックインしようとしていた。すると携帯に電話がかかってきた。内容は小泉内閣の法相、たしか森山真弓さんだったと思うが、原告団との面談に応じると言っているという。

急遽、八尋弁護士とその場で協議して、八尋弁護士はそのまま宮古での説明会へ、当職は東京へ転針して法相との面談にのぞむことになった。

弁護士人生のなかで、いくつかある驚きの瞬間の一つである。どんなに時間が経っても忘れることはない。

2023年1月12日木曜日

ある委任契約無効確認訴訟(勝訴)

 

 ある委任無効確認訴訟事件について勝訴(確定)したので報告する。

まず前哨戦があった。父が亡くなって、母Yと子どもたち(A、X)で遺産分割調停事件となった。母YとA対Xの争いであった。当職はY、A側から依頼を受けた。

その際、Xが母から預かった遺産資料の返還になかなか応じなかった。そのため、調停が終了した後、YはAに対しXとの間の面会について、いつ、どこで、どのくらいの時間会うのかを調整する権限を委任した。そしてその面会にはAを立会人とする条件をつけた。

Xはこれに反発し、Xは子どもとして母Yと自由に面会することができる、そのためYがAに対して行った上記委任契約は無効であることの確認を求めるとの裁判を提起した。

本件でもY、Aから依頼を受けて応訴した。Xは子どもが母と面会を自由におこなうことができると主張した。裁判例も数例援用した。

高齢化社会の反映だろう。子が親と面会を求める裁判例が数件あった。どれもが認知症等により親の判断能力が疑われる事案であった。

たしかに、国家や自治体が母子の面会を理由なく制限すれば、それは人権侵害だろう。しかし、とうの母親が子と会いたくないと思っているときに、子が母と会うことは自由だといえるだろうか。それは逆に母の自由を不当に拘束することになるだろう。そう論旨を展開した。

さらに、本訴はXがYに会うことを請求するという方法ではなく、過去にY・A間で締結した委任契約の無効確認を求めたことが議論をややこしくした。

500万円を払えとか、家の登記手続をせよとか、相手方に給付を求める請求訴訟をおこすことが一般的である。しかし、前哨戦での経過から、本件ではY・A間に上記委任契約が締結されていたため、その無効確認を求める裁判となったのである。

さきにも報告したとおり、遺言無効確認訴訟というのは認められている。遺産のそれぞれについて給付を求めるのは煩雑であり、遺言の無効を確認できれば一括して紛争が解決できるからである。

本件ではどうだろう。当該委任契約の無効を確認したところで紛争の解決になるだろうか。つまり、われわれの言葉でいう「確認の利益」の有無が争われた。

結論。当方が勝利した。裁判所は本訴について確認の利益がないとした。相手方も控訴せず、一審で確定した。

当然のことながらまだ続きがある。確認の利益がないことの理由として、上記委任契約はXを拘束するものではないとの説示があった。相手方はそれを根拠として面会の自由があると主張した。

物件と異なり債権は第三者を拘束しない。これは債権の一般論である。判決はこの一般論を述べたにすぎない。そのことからただちにXがYと自由に会えるとの結論を導くことはできない。そう反論した。

とりあえず、この論争がつづくことを避けるため、当職が上記とおなじ内容の委任を受けた。

弁護士が受任した以上、その頭越しに本人と交渉をすることは許されない。このことは弁護士法が存在する以上、一般的に認められているところである。

さて、この問題はこんごどうなるであろうか。いまだ進行中である。

※写真は大垣おくのほそ道むすびの地の芭蕉と木因。

2022年10月13日木曜日

ある遺言無効確認請求訴訟(勝訴)


  ある遺言無効確認請求訴訟について、勝訴判決を得た。高齢化社会のなか、遺言の有効/無効を争う事件も増えた。そうしたなか、相手から遺言の無効を訴えられた。こちらは遺言の有効を主張して防戦した。

相手方が無効を主張する理由は、本件遺言作成当時、遺言者に遺言能力が存在しなかったというにある。

当時遺言者が認知症に罹患していたことは争いない。しかし、認知症に罹患イコール遺言能力の喪失ではない。

民法は遺言能力について、15歳に達した者は、遺言をすることができると定めている(961条)。つまり、成人でなくても、中学3年生程度の能力があれば、遺言能力があるということである。

また、精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者については、家庭裁判所は、・・後見開始の審判をすることできる(7条)。精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分である者については、家庭裁判所は、・・保佐開始の審判をすることができる(11条)と定めている。さらに、成年被後見人が事理を弁識する能力を一時回復した時において遺言をするには、医師二人以上の立会いがなければならないともある(973条1項)。つまり、事理を弁識する能力≒遺言能力であり、事理を弁識する能力が著しく不十分であっても、遺言能力はただちには否定されないということである。

認知症にも程度がある。長谷川テストを知っているだろうか。今日は何日ですか、あなたの誕生日はいつですか、さっきこの紙の下に隠したのはなにですか・・などと30問質問する。正解が20点を切ると軽度認知症、12点程度になると重度認知症である(他に、画像診断を行い、脳の萎縮を確認したりもする。)。

認知症も重度になると遺言作成能力がないとされる。むかしは、遺言書の無効が争われても、医学的な理由で無効になることは少なかったのではなかろうか。

最近は増えていると思う。介護保険の導入により、要介護度を判定するようになったからである。その際、主治医意見書が作成されている。要介護度は裏を返せば自立/自立できないの程度を判定するものである。自立できない理由には、身体障害による場合と精神障害による場合がある。精神障害により自立できないとされていれば、遺言書作成能力も否定されることになる。

本件事案の中身は詳しくは書けないが、上記のような事情、証拠により攻防が行われた。その結果、遺言能力の存在が認められたわけである。よかった、よかった。

2022年1月25日火曜日

ある労働事件

 


 ある労働事件が勝訴的和解で解決した(勝訴的和解とは、こちらの請求を大筋みとめた和解のこと)。・・・以上。

そういわれてもなんのことか分からないので、なぜそうなのかだけを解説する。 

和解条項のなかには、口外禁止条項というのがある。和解の内容を第三者に話してはいけないというもの。本件和解には、この条項が含まれている。なので内容は紹介できない。

労働事件というからには、労働者もしくはもと労働者であったものが会社を訴えるということだ。それが勝訴的に和解したからには、会社側になんらかの落ち度があったということになる。

会社には多数の労働者が働いているから、当該和解の内容が知れ渡ると、他の労働者からもつぎつぎと訴訟を起こされることになる。そこでこれを防ぐために、和解には応じるけれども、口外はしないでくれということになる。

数年におよぶ苦労話をしたいところだが、できない。残念。

などと思いながら、岩合光昭さんの「世界猫歩き」をみていた。猫に関するトリビア知識を紹介する「猫識」のコーナー。そこで、右手を挙げている招き猫と左手を挙げている招き猫のちがいを紹介していた。

右手を挙げている猫はお金を招き、左手を挙げている猫は人(人脈)を招くのだそうだ。ほう。知らなかった。

じゃ、左手を挙げて、右手に小判をもっている猫はどちらなんだろう?


2012年4月17日火曜日

脳梗塞の見逃し事件 by.山歩きの好きな福岡の弁護士



 去る3月27日、福岡地方裁判所において,医療事件で
 原告の請求を一部認める判決が出されました(4月11日確定)。

 事案は,福岡市内の被告病院が,同市の70代の女性(原告)の
 脳梗塞の診断・治療を怠ったもの。

 原告は、飲食店での支払いの際、何度も硬貨を落とすなどしたため
 店員が脳梗塞を疑い119番通報し、被告病院に救急搬送されました。

 当直医(消化器科)及び翌日診察した主治医(循環器科)が、TIA
 (一過性脳虚血発作。脳梗塞の前駆症状であることが多い)を誤診。

 TIAではないとし、治療(専門医への転送)をしなかったところ
 2週間後に脳梗塞を発症、右半身麻痺等の障害を後遺することに。

 被告病院の診断義務違反等を理由に
 8000万円の損害賠償を請求をしました。

 被告が,非専門医は,TIAを診断すべき義務はないなどと主張したものの
 裁判所は,被告病院の過失を認めました。

 TIAの診断方法等は一般的な医学文献に記載されており
 その程度の知識は非専門医であっても認識しておくべきとの判断です。

 被告医師らがTIAに関する誤った知識に基づき適切な問診を行わず
 TIAについて否定的な診断をしたことは不適切であったとしました。

 しかしながら裁判所は,
 相当因果関係について否定しました。

 ①TIAを疑って入院させ、心電図がなされたとしても
 心房細動が発見されたとは限らない。

 ②抗凝固療法が開始されていたとしても
 100%脳梗塞の発症を防ぐことはできない。

 それゆえ,被告病院医師の義務違反がなかったとしても
 本件脳梗塞を防止し得た高度の蓋然性は認められないというのです。

 ただし,被告医師がTIAを診断等していれば、後遺障害が生じなかった
 相当程度の可能性はあるとして、慰謝料等440万円を認めました。

 本判決は、非専門医であっても、一般的な医学文献に記載のある事項
 については知識を得ておくべきであるとしました。

 専門分野以外についての診断義務違反の判断方法の基準を示した点で
 大きな意義を有しています。

 脳梗塞を含む脳卒中という疾患は、日本人の死因でも上位を占め
 多くの人がなる可能性がある病気です。

 その重大さを考えれば、非専門医であっても
 適切な診断・治療を行うことが期待されます。
 
 本判決は,損害評価が低きに失するものの,この期待に応えるもので
 市民感覚に合致するものではないでしょうか。

          ちくし法律事務所 弁護士 浦田秀徳

2011年4月26日火曜日

 労災事故&交通事故&医療事故


 労災事故&交通事故&医療事故?という3重困難な事件が解決しました。
 作業中に交通事故に遭い、診断・治療が遅れ、障害が後遺した事案。

 労災保険は所得の一部と慰謝料等を補償するものではないため
 不足分の損害賠償を求めて雇主、車の所有者らを訴えたものです。

 損害保険と生命保険のちがいをご存じでしょうか?
 生命保険は加入している口数だけ保険金がおります。

 これに対し、損害保険は複数口加入していても1口しか出ません。
 それにより損害が補填されるからです。

 医療裁判のハードルのほうが高いこともあり
 労災・交通事故裁判に専念することにしました。
 (2兎を追うものは1兎も得ず、なので)

 福岡地裁で勝訴判決を獲得し、被告らが控訴したものの
 福岡高裁で和解が成立しました。

 一審では、労災事故・交通事故の発生そのものが争点に
 労災事故の性格上、目撃できる者は被告企業に集中し多勢に無勢。

 さらに、もととなった症状の診断がおくれたために
 障害をひきおこした事故の存在そのものも不安定に。

 (むかし短期間に3度交通事故に遭ったために、因果関係の証明が
 難しくなった事件がありました。複数の不幸に遭うとさらなる不幸が
 まっているというのが訴訟制度の難しいところ)

 それでも長期間にわたる治療実績があることや
 労災による障害認定を受けていたことから、一審勝訴。

 高等裁判所では、労災事故・交通事故の存在を前提に  
 主に、事故と障害との間の因果関係が争われました。

 障害の発生原因が他にあるという、いわゆる他原因主張です。
 他原因が医学的な論点であったことから、医学論争となりました。

 損保会社側からは、医師の鑑定書が複数提出されました。
 当方も、診療にあたった医師の鑑定書を2通提出しました。

 この段階で、高裁から和解勧告がなされました。
 和解案は、事故と因果関係を認めた上で、素因減額をするというもの。

 素因とは、損害の発生及び拡大に影響を及ぼす被害者側の事情
 その理由により、賠償額を減額するのが素因減額の考え方です。

 一審・福岡地裁が認めた賠償額が削られることに不服がありましたが
 高等裁判所の和解案であることを考慮して受諾、和解が成立しました。
 
 裁判は証拠によって事実を立証しなければならず
 複数の要因が重なると、すべての事実が存在しないことにも。

 そんな錯綜した事件でした。