きのうはある遺産分割調停事件が解決した。裁判所における調停条項のほかに、調停外で合意書を締結した。昨年4月に受任しているので、解決までに1年半以上かかっている。
依頼人の関係者が自分の関係者の知りあいであったりして、気をつかう事件だった。地域に根ざして長らくやっていると、こういう事件が増えてくる。
正式に調停の土俵にのっている被相続人は一人だが、最終的には3人の被相続人の相続事件について全面解決した。兄弟姉妹間の争いであり、実家に相手方の経営する会社の住所があったりして、いろいろと複雑な権利関係にあった。
調停は基本的には話合いであるので、当事者が納得すればどのような解決でもOK。しかし話合いがまとまらなければ決裂し、審判や裁判になる。
審判や裁判になったらどうなるという見通しを北極星として、そこを着地点として見据えて話合いをすすめていくことになる。審判や裁判は裁判官がすることなので、予想が100%正答するということはない。ときに、外れることもありうる。そこが難しい。
むろん、証拠の有無が大事で、最後はものを言うことになる。本件でもやはり証拠の有無が問題になりなった。同じ事案について双方に弁護士がついて見解がわかれるのは、この証拠の評価が異なるからであることが多い。
相手方からは5,000万円もの請求がなされたけれども、それを裏付ける証拠はうすいようだった。それで、相手方の要求は、一部をのぞき、つっぱねる方向での話合いを続けた。
結果、5,000万円の支払いはしないで解決することができた。一部をのぞき、ほぼ完勝。めでたし、めでたし。
※写真は先日のほぼ皆既月食。
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