2010年12月13日月曜日

 小説は夢、読みは癒し


      (脳血管造影写真のような背振山のブナ林の樹影)

 「樹影譚」の小説内・小説内の主人公の古屋が要約した
 フランス女流評論家の論にもとづく小説の起源、本質、解釈よると
 かふなりそう。

 小説の起源は、オイディプス王(捨子)、シンデレラ(継子)意識にあり
 その本質は、放恣な夢・魂の告白であるので
 小説の解釈は、精神分析や夢分析と本質をおなじくする。

 われわれも小説を読んだり、映画をみたりすることにより
 カタルシスを味わつたり癒しを得たりします。

 (危機をかかえた作家がそれをはき出すこよによつて
 癒しを得ることはまさに「語るシス」)

 自分とおなじ問題を抱えている主人公のでてくる作品ほど
 読むことにより自己セラピーと心の快復に役立つわけです。

 おおくの人々の精神と心をおもい悩ます
 時代精神を表現した作品がおおくの人々に読まれるのも当然のことでせう
 志賀直哉や折口信夫がそうであったように。
 

0 件のコメント:

コメントを投稿