やむなくいま話題の「光る君へ」にちなんで石山寺詣をすることにした。番組ではちょうど吉高由里子が寺を訪れたばかりだった。
近江舞子からJRで大津まで戻り、京阪に乗り換えた。ラッピングはもちろん「光る君へ」仕様だ。このアングルだと吉高は藤原紀香に似ている。
境内に入ると、光る新緑が美しい。まさに浄土への道である。
石山寺は、文字どおり石山のうえに築かれた寺。石山は硅灰石の岩塊。国の天然記念物である。石さえも白く光る。
本堂(国宝)。本尊は如意輪観世音菩薩。像は硅灰石の上に安置されている。
京阪石山寺から雨のなか、瀬田川ぞいに南へあるいた。10分ほどで東大門。東大門でありながら、どこぞのように狭き門ではない。懐をひろげるようなデザインが石山寺の偉容と寛容を表現している。左右で仁王さんがにらみをきかせているが。
燈籠には、兼家・道兼の策謀で退位させられ、西国三十三所めぐりを創始された花山法王の名前が。「光る君へ」気分をいやがおうにも盛り上げる。
石山寺は西国三十三所めぐりの観音霊場の第十三番札所である。平安時代の観音信仰の隆盛のとき、奈良の長谷、京都の清水とともに三観音として厚い崇敬を集めた。
本堂・相の間には、紫式部が参籠したという「紫式部源氏の間」がある。いまも式部が筆をとっている。
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