2023年8月2日水曜日

黒部五郎岳と雲の平へ(1)

 



 先週末、北アルプスの最奥部・黒部五郎岳と雲の平へ行ってきた。登山グループ怪鳥会で。仕事で急遽ひとり欠席となり、5人参加。

 初日。まずは飛行機で信州松本空港まで。ピンク色の機体、FDAとJALのコードシェア便だ。FDAはフジ・ドリーム・エアラインの略。

薬害肝炎裁判をやっていた身は、米国FDAを思い浮かべてしまう。アメリカ食品医薬品局、フード・アンド・ドラッグ・アドミニストレーション。薬害が広がるまえにフィブリノゲン製剤の認可を取り消した。

松本空港からはジャンボタクシーを利用。個人では許されない贅沢だが、グループでシェアする便なので。

車窓からはいまだ青い実がなるリンゴ畑や、収穫をすませたスイカ畑が広がる。松本空港からすぐに波多という地名がある。スイカの産地として有名だ。青果市場もある。

車は新島々から山岳地峡へ入っていく。途中、ダムやトンネルがたくさんある。また、野麦峠にいたる分岐もある。飛騨の子どもたちが労働力として信州まで険路を越えてこさせられたところだ。

槍・穂高であれば上高地をめざし、釜トンネルへ入るところだが、今回はすぐ手前を左折、中の湯の前を通過して安房トンネルへ。全長4.4キロメートルもある。抜けると岐阜県・平湯温泉だ。

奥飛騨温泉郷を走り抜けると、終点は新穗高温泉。右手には新穗高ロープウェイがあり、労せずして西穗高のおひざもとまで連れて行ってくれる。

こんかいはそれも利用せず、駐車場から歩き。駐車場のすぐ西を蒲田川が分岐している。むかって左側、左俣川に沿って遡上する。ほどなく登山口があり、そこから先、一般車両は進入禁止だ。

西に笠ヶ岳が迫る林道を1時間20分歩くと、わさび平に到着。地名のとおり、わさびが自生しているのだろう。

美味しい水が豊富。わさび平小屋の前には湧水を利用して、野菜や果物が冷やしてある。塩をかけて食べるとおいしいが、いまはがまん。

そこからふたたび林道歩き。小池新道入口からは本格的な山道。でもよく整備されている(自然状態ではなく、歩きやすいよう石積みがなされている)。秩父沢、シシウドが原を経て鏡平まで3時間50分の歩き。

途中から雷雨。レインウェアを着なくても濡れるし、着ても汗で濡れるというやっかい。着ないままがまんして登る。

鏡平に到着。鏡平池に槍穂高連峰が映えている。きょうはここにある鏡平山荘で宿泊だ。このコース上にある、わさび平小屋、鏡平山荘、双六小屋、黒部五郎小舎はグループ経営。いずれも山小屋とは思えぬサービスが受けられる(トイレや寝室がきれい、水が豊富、生ビール・ソフトクリーム・かき氷・果物が食べられるなど)。

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