山中1泊目は、唐松岳の肩にある唐松岳頂上山荘(標高2620m)に泊まる。
八方尾根を登ること4時間5分。山荘から徒歩15分で、唐松岳の山頂だ。山頂は2696m。北アルプスは後立山連峰の一角で、日本三百名山。なかなかかっこよい山だけれども、いずれも百名山の五龍岳と白馬岳にはさまれて、三百名山に甘んじている。
南を望むと五龍岳(1枚目の写真)。2814m。その右(東)には、黒部川の峡谷をはさんで薬師岳が見えている。右肩、最奥部には槍・穂高も見えている。
唐松岳は1500mくらいまでゴンドラやリフトが利用でき、危険箇所も少ないため、北アルプスの山のなかでは比較的登りやすい。お盆期間中ということもあり、家族連れ、子ども連れのパーティもいた。山荘前では、唐松岳を背景に、子どもが黒部の深い谷をのぞき込んでいた(2枚目の写真)。
西側、黒部峡谷の向こうには立山と剱岳が見えるはず。だが残念ながら、ガスが発生してしまって見えない。
太平洋沖では猛烈な勢力をもつ台風7号が発達しながら本州に接近していた。台風は湿った空気を日本列島にどんどん送り込んでいた。そのため、山の天気はめまぐるしく変化し、午後からは積乱雲が発達した。稜線にいては危険な積乱雲だが、小屋前では皆、発達した積乱雲をまえにくつろいでいた(3枚目の写真)。
びっくりしたのは山荘の裏に、ウソがいたことだ(4枚目の写真)。いや、ほんと。ウソはご存じのとおり、天神様の使いの鳥。太宰府天満宮でウソ替えをやるときの、あのウソである。天満宮の裏山に住んでいると思いきや、このような高山帯にまで住んでいるとは。
ウィキによると、亜高山帯には住んでいるようだ。亜高山帯とは、シラビソやコメツガなどの針葉樹が生育しているようなところだ。高山帯は、寒冷、強風や豪雪の影響で、それら針葉樹も生きることができず、ハイマツや高山植物しか生育していない。
そのような厳しい環境で、なぜウソがいたのだろうか。ひとつは温暖化の影響もあるだろう。近年、サルやイタチが高山帯にまで進出し、ライチョウを襲っているという。
ウソとライチョウの関係はどうだろう?ともに神の使いであるから、仲よく共存してほしいものだ。
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