北アルプス最奥部、黒部五郎岳と雲の平への旅2日目のつづき。
1枚目の写真の一番手前の高まりが弓折岳。その右奥が笠ヶ岳、左奥に焼岳、乗鞍岳、御嶽山が連なる。
写真手前から弓折岳にかけて土が露出しているところが登山道。弓折岳の直下のところが、弓折分岐。きのうライチョウ母子で出会ったところと紹介した場所である。
このあたりになると、もはや森林限界を超えている。シラビソなどの針葉樹林であっても生育できない。
目にみえる緑は、ハイマツ(這松)である。文字どおり、空にむかって幹を伸ばすのではなく、地面を這っている。低温、豪雪、強風など自然環境の厳しさから高い木は生育できないのである。
森林限界を超えたところで、ハイマツさえ生えていない場所がある。ひとつは、自然に崖崩れが起きたような場所。ひとつは、人が通ることによりハゲた場所。ひとつは、遅くまで雪渓が残り、ハイマツでさえ生育できない場所など。
このようなハイマツさえ生育できない場所に高山植物が生き延びている。短い夏の間に次世代へ命をつないでいる。平地のに比べ、一般に花が大きく、いっそう可憐にみえる。
ピンクの花はシモツケソウ。日本の固有種。バラの仲間。
白い花はキヌガサソウ(衣笠草)。これも日本の固有種。
暗い紫はクロユリ。川端康成の『山の音』に出てくるらしい。
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