今週は、早朝から飯塚で破産債権者集会があったり、顧問会社むけのセミナーをやったりして、あまりブログが書けなかった。楽しみにされているファンのみなさま、申しわけありません(そんな人いないかもしれないけれど)。ではいきなりですが、むすびの投稿。
15日第172回芥川賞に鈴木結生さんの『ゲーテはすべてを言った』が選ばれた。鈴木さんは西南学院大学の現役院生ということで、地元ニュースで何度もとりあげられた。
すわと思って書店に行くけれども、なかなか福岡まで増刷本がまわってこない。受賞を受けて増刷をかけ、大消費地から平積みにされていくのだからしょうがない。
21日(火)、ジュンク堂の外商さんに尋ねるも、外商まで廻ってくるのには時間がかかるという。
27日(月)、新天町にある2書店をまわったが、店頭での発見にはいたらなかった。
28日(火)、朝から久留米で遺言書の検認事件があった。その帰りにあまり期待はしていなかったが念のため、西鉄久留米駅の「ブックセンタークエスト」にクエスト(探求)してみると、なんと平積みにされていた。わーい。
いっきに読んだ。久留米からの帰りはロータリークラブの職場訪問例会で、筑紫ガスの石崎工場を見学することになっていた。朝倉街道駅で西鉄電車を下車しなければならないところ、乗り過ごしてしまい二日市駅まで行ったしまった。例会終了後も、二日市駅でおりそこなうところだった。
『ゲーテはすべてを言った』はAI要約によると、ドイツの文豪ゲーテの研究者である主人公が、自分の知らないゲーテの言葉と出会い、その原典を探し求める物語。ドラゴンクエストならぬ、ブッククエストの物語である。
著者の該博な知識に驚いた。聖書にはじまる人類の知の花々をアレンジして統合的に語る色彩感覚・造形感覚に幻惑された(カバーのイラスト参照)。20代の大学院生がこれを書いたことに羨望を覚えた。
検索してみると、福岡の大学で、九大や福大は芥川賞や直木賞作家を輩出していないようだ。それに対し、西南大学では、鈴木さんを含め4人が受賞。葉室麟さん(12年直木賞)、東山彰良さん(15年直木賞)、沼田真佑さん(17年芥川賞)。これにも羨望を覚えた。
オビにあるとおり「ゲーテ学者が侵した、越えてはならなかった一線・・・。」というのがクライマックス。はたしてクエストの対象となったゲーテの言葉は発見されるのか。研究者はどこまで語ってよいのか。
すべては言ってないけれども、これくらいで。
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