宝満山山頂からどうするのか。一般的には竈門神社へくだって戻ることになる。しかし宝満山にはこの時期だけしかない楽しみがある。メンバーのなかには徹夜明けの者もいて、楽なコースにしたかったのだけれど、怪鳥の鶴の一声で難所が滝へくだることに。
宝満山は花崗岩の山である。こんな大きな花崗岩の塊が太古、地中深くでマグマが固まり、地上へ浮上してきた結果だという。地質学の常識であるが、ちょっと信じがたい気がする。ともあれ、宝満山の山頂はむきだしの花崗岩の岩塊となっている。
難所が滝をめざすには、山頂の北西側からこの花崗岩の急な斜面をくだっていかなければならない。雪でおおわれているので、冬場はいつも以上に緊張を強いられる。が、三点確保を心がければ危険ではない。
しばらく行くとさっき山頂から眺めた仏頂山の山頂に達する。ここらあたりは、正面登山道のスギやヒノキの植林帯とちがい、ブナやアカガシなどの広葉樹におおわれている。他の季節もよいが、雪化粧をすればもっとよい。
仏頂山をくだったあたりからしばらく、気持ちのよい尾根歩きである。雪の女王の王国に迷い込んだかのような美しい絶景がつづく。
長崎鼻を越えると道はふたたび下りになり、鞍部まで来ると左手にくだる道とT字路となっている。河原谷へのくだりである。難所が滝へはここをいっきにくだっていく。
難所が滝。氷瀑である。例年2月ころが最大となる。この日は最大状態の7割程度だったろうか。行きかった人々の話によると、午前中は大混雑だったそう。
ここからは宝満山方面へ登り返してもよいのであるが、徹夜明けのメンバーもいたので宇美町側・昭和の森へくだった。年初から楽しい山行だった。
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