2012年12月11日火曜日

人生はから騒ぎ





(皇帝ダリア
花言葉:乙女の真心、乙女の純潔)


先週3つ,今週3つ
忘年会シーズンである。

時間のやりくりが
むずかしい。


先週土曜は,司法試験受験時代の
サークルの忘年会が箱崎で。

それまでの時間調整に
ソラリアで映画をみた。

(というか,その時間にあうのが
ソラリアしかなかった)


ウッディアレン脚本・監督の
『恋のロンドン狂想曲』(2010年)。

親夫婦×娘夫婦2組がやらかす
4つ恋を描いたラブ?コメディ。

ラブ?なのは
ウッディアレンらしいアイロニカルな描きかただから。

原題は
You Will Meet a Tall Dark Stranger。

白馬の王子はきっと現れる(はずなのに,実際は…)
という感じか。

俳優は,アントニオ・バンデラス,アンソニー・ホプキンス
ナオミ・ワッツら。しっかりしている。


複数の人間模様が交錯する手法は
どこから来たのか?

ヒントは映画の冒頭に
示されたエピグラフか?

人生に意味はなく
ただのから騒ぎだ。

みたいな。
シェークスピアらしい。

(これが本作のテーマであることは
間違いない。)


そこで『から騒ぎ』を
小田島雄志訳(白水Uブックス)で読んでみた。

原題はMuch Ado About Nothing
さんまの番組でおなじみのフレーズだ。

本作もたしかに,複数のカップルのどたばたが
交錯するコメディだ。

複数の人間模様が交錯する手法の本家は
やはりシェークスピアのようだ。(あたりまえか?)


それはともかく,あらためて小田島訳で読むと
シェークスピア作品もダジャレだらけだということだ。

和歌や平家物語の世界で,掛詞という名の
ダジャレが多用されていることは前に書いた。

洋の東西,古今をとわず
ダジャレは大人の遊びなのだ。


いやいや,シェークスピアは言葉遊びであって
ダジャレとは失礼な!とのご批判もあるだろう。

しかし,こんだけ量産すると
質の維持も難しい。

はっきりいって,われわれのダジャレのほうが
すぐれているのでは?と思うものも少なくない。


一方で,シェークスピアのダジャレを
ありがたがって,高いお代を払って見にいく。

他方で,われわれのダジャレを
さむ~とかいってスルーする。

これって
ほんとうにただしい態度なのか?

おおいに
疑問である。

(…と,ついつい日ごろのうっぷんで
あつくなってしまった。)

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