2012年12月17日月曜日

苦難にたちむかう





Sくんの投稿に映画『サンクタム』を推薦したとき
頭のなかには,あと2つオプションが。

キャメロン自身の『タイタニック』(1997)と
『ポセイドン・アドベンチャー』(1972)。

前者はまだ解説不要だろうが
後者はもう解説が必要だろう。

 
 大晦日の夜,豪華客船「ポセイドン号」には
 行く年来る年を祝う多くの客が乗り合わせていた。

 そのさなか、巨大な津波が押し寄せ船は転覆
 船底が海上を向いた状態で停止。

 生き残った乗客たちは,沈没しつつある船から
 生還へ向けて脱出路を探し求める。

ジーン・ハックマン演じるスコット牧師の
リーダーシップとラストが印象的だった。


中学3年(1974)の文化祭のとき
BGMの提供を呼びかけたことがあった(前にも書いた)。

あこがれの彼女が提供したのは『レット・イット・ビー』と
この映画のサントラ盤だった。

当時の中学生にLPは高級品だったから
どのくらいヒットしたかを示しているだろう。

パニック映画のスタイルを
作ったものではなかったか。

その後,P・ニューマンとS・マックイーンの
『タワーリング・インフェルノ』(1974)が作られている。


こうして並べてみると,細部は異なるものの
どの映画もおなじ構造をしている。

ある日,危機や苦難に見舞われた主人公たちは
それにたちむかい,苦難を克服し,危機を脱する。

こういう構造じたいは
どの作品にも共通している。

V・プロップの『昔話の形態学』と
同じことか。

彼はいわゆる構造分析の先駆で
昔話はみな同じ構造だと主張した。

たくさんの昔話があるが,主人公が果たす機能を分析すると
ごくわずかな項目で分類できる。


そういえば
Sくんが応援してくれた薬害肝炎も同じ構造だ。

人生は多少なりともそういう構造があり
それに対するわれわれが挑戦が必要なようだ。

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