2022年11月22日火曜日

眉山眺望

 


 極楽寺からは来た経路を徳島駅に戻る。駅から徳島市街を10分ほど西へ歩くと眉山の麓だ。街と山が近い。

麓には阿波踊り会館がある。その5階が眉山ロープウェイの山麓乗り場。乗って6分ほどで山頂駅に着く。家族連れが楽しそうだ。

山頂展望台からは絶景。東側には、すぐそこに徳島市街がひろがっている。右手前のこんもりしたところが徳島中央公園。むかし徳島城があったところ(徳島駅はその手前)。

幕末には藍産業が発展し、国内10指に入る人口を擁したという。1972年のNHK連続テレビ小説は「藍より青く」。真木洋子主演。青は藍より出でて藍より青し。出藍の誉れともいう。弟子のほうが先生より優れていることをいう(出典は荀子)。

徳島市は水の都と呼ばれている。手前を新町川、むこうを助任川が流れている。両河川の間にある市街はひょっこりひょうたん島の形をしている。クルーズ船で遊覧もできるらしい(観光案内所推し)。

市街のむこうを流れる大河は吉野川。石鎚山のお隣、瓶が森に端を発し、紀伊水道に注いでいる。三大暴れ川の一つである。しらさぎ大橋が架かっている。

地図をみると、吉野川は紀伊水道をはさんで和歌山の紀ノ川と一直線に連なっていることが分かる。中央構造線だ。中央構造線は太古、別々の島(プレート)だった日本列島の北側と南側がこの線でドッキングしたあとである。日本神話がこの事実を示唆しているとすれば、太古の記憶だろうか。

吉野川のむこうは鳴門。小鳴門橋、大毛島、鳴門海峡・鳴門大橋を経て、淡路島である。瀬戸内海はむかし陸だったらしい。中央構造線を境として、南側のプレートが西にズレた際、紀伊水道から太平洋の水が流入した・・という映像をNHKでみたことがある。

南には南小松をへて、きょう午前中に赴いた阿南にいたる陸のつながりが見渡せる。ひるがえって北には、吉野川のむこうに讃岐山脈が連なっており、その麓あたりがきょう午後に訪ねた第一、第二札所あたりが見渡せる。

日が傾いてきて、眉山の影が徳島市を覆っていく。西側を眺めると、四国山地の山並みに日が落ちていく。日本百名山の剣山(1955m)のあたりだろうか、日が沈む。すばらしい一日に感謝。

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