高嶋ちさ子さんのコンサートに行ってきた。久留米シティプラザまで。
久留米の裁判所でのリアル法廷が減っているせいか、西鉄久留米駅から西に延びる一番街を歩くのも久しぶり。ちょっとまえまではシャッター商店街の印象だったが、夕方、ちょっと飲み屋ふうの店が増え、通勤がえりとおぼしき人々でにぎわっていた。
ザワつくコンサートで思い出すのは、(もうずいぶん前になるけれども)アシュケナージが福岡サンパレスに来たとき。会場のザワつきがいつまでもおさまらず、アシュケナージが怒ってしまったことがあった。
ブログタイトルの「ザワつく!」はもちろん、テレビ朝日の番組タイトルから。グランドホールは1514席だが、チケットは完売。
演奏曲プログラムも有名曲がずらり。会場とのかけあいから常連さんも多い印象で、コンサートじたいは大いに盛り上がった。
最前列の席だった。近くで拝見すると、プロバイオリニストとしての厳しい表情もうかがえ、テレビバラエティ番組の出演時とは別の顔も。
ピアニストの加羽沢美濃さんとコンビを組んで25周年とのこと。結成当初、集客がうまく行かなかったという自虐ネタがなんども。もちろん、コロナ禍期間中も、厳しかったようだ。
バイオリニストというと一見華やかだけれども、地方巡業の悲哀みたいなものも、言葉のはしばしに垣間見えた。
一般の観客は、華やかなほうの音楽とトークを楽しんでいるのだろうけれども、弁護士としての性(サガ)か、こういう裏側事情に興味がいってしまう。
バイオリン、ビオラ、チェロの男性陣がバックをささえている。それぞれ一芸を披露するなど、サービス満点。
「かれはバイオリンの神童、○○町のバッハと呼ばれていました。」などと一人一人紹介があった。
このような紹介もあながち誇張とはいえず、子どものころは神童と呼ばれていたんだろうなと思う。それだけの腕があっても、音楽の世界はきびしい。高嶋さんのバックで演奏する日々なのである。
会場が久留米だったせいか、それとも弁護士としてのサガか、高嶋一座のかもす雰囲気がなせるワザか、ザワつくというより、悲哀ネタのほうにセンシティブになってしまった夕べだった。
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