BSーNHKで草刈正雄の「美の壺」を見ていたら、テーマは「宿」。長野で築70年の古民家を利用した宿が伝統と格式ある・・などとやっていた。
ふんふんと思ってみていたが、ちょっと待てよ(キムタクふう)。若いころはそれでよかった。しかし齢64歳になろうかといういま、70年などは自身とほぼおない歳ではないか。それほど昔のことではないぞ!
最近、こういうことが多い。
あるとき、マヨネーズから迷える子羊の話になり、マヨネーズのことをマヨエルという愛称で呼ぶことになった。それはいい。
それで、迷える子羊といえば、もともとは聖書にでてくるのだろうけど、夏目漱石の『三四郎』のなかにも出てくるよね。三四郎はしょっちゅうストレイシープと言っていたよね。と言うも、会話の相手は知らないという。う~ん。
しかたないから、グーグルさんに訊いてみる。YAHOO!知恵袋で、たしかにそうだと書いてある。どうだ~!というも、相手は興味がなさそうだ。
知恵袋によると、漱石は聖書からダイレクトにもってきたのではなく、当時、一部翻訳もして興味をもっていたヘンリー・フィールディングの『トム・ジョーンズ』からひいてきたようなことまで書いてある。おそるべし、知恵袋。
漱石の『三四郎』を読んだことがないという相手に『トム・ジョーンズ』の話をしても、よけいうざがられるだろうと思い、以下自粛。
だが、グーグルさんはさすがだ。ストレイシープの予測変換のリストに「米津玄師」を提案していた。念のため、検索してみた。
そうすると、彼のアルバムに『STRAY SHEEP』なるものがあるらしい。会話の相手は、『三四郎』は読んだことはないけれども、『STRAY SHEEP』は保有しているらしい。俄然、興味をひきつけることができた。最初から、漱石ではなく、米津にいくべきだった(知らなかったけど)。
念のため、YouTubeで『STRAY SHEEP』を聴いてみた。なんと、自分も知っている曲たちだ!娘の車でドライブした際、車中で流れていたものだ。パプリカももちろん含まれている。
エウレカ! That makes sense!
コロナ期間中、やはりBSーNHKで「はなれてひとつに奏でる~奇跡の〝パプリカ”誕生秘話~」という番組をやっていた。NHKの番組紹介をそのまま引用すると、こういう番組。
「リモートでパプリカやってみるか!」コロナ禍の下、楽団員の一人の掛け声が62人の輪となり、奇跡のオーケストラが実現。離れてるからこそ心が一つに、感動の秘話を描く。
この番組にはとても感動した。本ブログでも以前紹介したと思う。
まとめると、マヨネーズにはじまり→迷える子羊→漱石『三四郎』→ストレイシープ→聖書、あるいは『トム・ジョーンズ』などを漂流しつつ→米津玄師→『STRAY SHEEP』→「パプリカ」→「はなれてひとつに奏でる~奇跡の〝パプリカ”誕生秘話~」で結び。
おおげさにいえば、迷える子羊は、迷い迷いの旅をし、感動の結末に至ったのだった。頭のなかでバラバラに存在していたピースたちが一つにまとまった感じ。脳内で快ホルモンでまくりである。
子どものころ、少なくともグーグルさんやYAHOO!知恵袋さんは存在しなかった。そう思うと、70年前は大昔かもしれない。
※写真は台湾の観光地の売店で絵付けをする店番の子。
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