2024年10月24日木曜日

森吉山、秋田駒、姫神山をめざす旅(2)角館

 

 2日目は雨予報だった。とくに午前中は5ー10ミリ/時間の強雨が予報されていた。この雨量だと、山はもちろん外を出歩くのもむずかしい。森吉山登頂をあらためて断念。またの機会を期す。 

 こうなることは出発の前日、前々日にはわかっていた。ちかごろは早割(早期に買うので割引きとなっている航空券)の旅なので、予定日の天候が悪くても行くしかない。

 午前中強雨ということなので、宿でチェックアウトの時間までねばって出発。阿仁前田温泉駅からは1両の普通電車。

 阿仁合(あにあい)駅で観光電車でおしゃれな急行縄文号3両に乗り換えた。おしゃれと縄文号という名がミスマッチな気がしたが、それはいいだろう。

 なぜ縄文号なのか。沿線に伊勢堂岱遺跡があるからだ。遺跡は世界遺産。4つの環状列石が有名。イギリスのストーンヘンジは有名だが、これは知らない人が多かろう。

 世界遺産に登録されたのち、注目を集めている。あらためて縄文の美にも光があてられている。おしゃれとミスマッチでない日も遠くない。

 阿仁合からは台湾ツアーのみなさんも、地元のみなさんも乗り込んできた。にぎやかだ。台湾語だと思ってボヤっと聞いていると、途中から東北弁だと気づいたりした。またボヤっとしていると台湾語に戻ったりする。



 角館駅に着いた。角館は藩政時代の地割と武家屋敷が多数残されていて「みちのくの小京都」と呼ばれている。国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。枝垂れ桜のころが有名である。


 戦国時代、戸沢氏が支配していた。関ヶ原の後、佐竹氏が秋田に入部し、久保田藩領に。翌年、佐竹義宣の実弟・蘆名義勝が所領として入部。

 当初は狭隘で水害や火災にしばしば見舞われた。そのため道路幅員を広げ、下水、火除地をつくるなどしたのが現在の美しい街並みとなった。


 カシワの古木。街中なのに深山でみるような古木がたくさん。





 家臣団の武家屋敷が並んでいた。もっぱら観光にきた人たちは、屋敷を一巡しては、足早に強雨のなかを出ていく。

 こちらは急ぐ旅でもない。強雨を避けるため、座敷でじっとし、強雨がうつ庭をながめ、時間がたつのをじっと待つ。普段とはひと味ちがう旅になった。

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