2022年6月20日月曜日

若杉山~宝満山縦走(第1回トレーニング)

 




 怪鳥会という山歩き会に所属している。弁護士と新聞記者など10人がメンバーだ。発足して13年目になる。ふだんは九州の山に登り、年に1度は日本アルプスに遠征している。

ことしの夏は、北アルプスの裏銀座縦走を予定している。長野県信濃大町市から烏帽子岳に登り、そこから野口五郎岳、水晶岳、鷲羽岳、三俣蓮華岳、双六岳を経て槍ヶ岳をめざす長大なルートである。3年ほどまえにも計画したが、台風の直撃を受け、烏帽子岳までしか登れなかった。ことしこそは。

日本アルプスにのぞむときは、1か月まえと2週間まえに強化トレーニングをおこなっている。それが宝満~若杉縦走である。「博多っ子純情」にもでてきた博多のクラッシックコースである。太宰府側から宝満山に登り、そこから仏頂山、三郡山、砥石山を経て若杉山まで縦走する。およそ9時間かかる。コースタイムだけでも相当な過酷さだ。

さらなる問題がある。日本アルプス遠征は7月末ころに計画する。梅雨明け10日といって、その間の天候が安定することが多いからだ。逆算してそのまえ1か月、2週間となると、梅雨の最中ということになる。気温は30度を超え、湿度も高い。熱中症となる危険性がたかい。雨のなかを行くことも多い。しかし日本アルプスにのぞむには不可欠なトレーニングであるからしかたない。

ことし第1回目のトレーニングを6月18日(土)におこなった。誰かの発案で若杉側から縦走することになった。なんだかそれのほうが楽なような気がしたからだ。しかしそうではなかった。あたりまえだ。距離も高低差もかわらないのだから。

JR篠栗線の城戸南蔵院前駅を下車する。朝7時30分。むかしは篠栗駅を利用したものだが、さいきんは城戸南蔵院前駅を利用するのがはやりだ。2駅も先へ進むのだから、よけいに遠くなりそうな気がする。

篠栗巡礼の札所の間をすり抜けながら若杉山に登っていく。先頭をいくIくんのヤマップがなければ、どこかで道迷いしてしまいそうだ。基本的に高温で湿度が高い。ときおり涼しい風がとおりぬけていく。天使の息づかいか。

2時間たってようやく若杉山頂についた。故障中ときいていた自販機で、冷たいリアルゴールドを買うことができた。ここのリアルゴールドは日本でいちばん美味しい飲料である。ただし、宝満から縦走してきたときにかぎるのだが。この日は宝満から縦走してきたわけではなかったが、2時間汗をながしてきたので、とてもうまかった。

ここから先へ進んだらもう引き返せない。だがリアルゴールドですこし生き返ったので、先に進むことにした。せっかくかせいだ高度なのに、ショウケ越(若杉山とへむけてどんどん高度をさげていく。

ショウケ越からは砥石へむかって登が続く。そろそろピークかと思うが、その都度裏切られる。若杉から約2時間後、ちょうど昼時に砥石山頂についた。見晴らしはきかない。風もとおらない。しかしもう限界、お昼にしよう。お昼はお湯をわかしてどん兵衛。

そこから1時間半で三郡山、1時間で宝満山、1時間半の下りで下山・・・。というコースタイムなのだが、厚さでバテバテとなり、休憩がどんどん多く、長くなっていく。16時30分下山予定が17時50分になってしまった。ふう。

いまの季節、あまり花はないのであるが、ヤマツツジはたくさん咲いていた。それに、なにかのベリー、ウノハナの残り(と蝶)、ブナの新緑、下山道にユキノシタ。そうそう若杉の札所の各所にアジサイも咲いていた。これら花々がつらい山行中、われわれを慰めてくれた。つぎはまた2週間後だ。

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