外国人の方の国選弁護を担当することがあります。
私、不勉強ゆえ、基本的に日本語しか話せません。
ですから、外国人の方の国選弁護をするときは、通訳人の方と一緒に、拘置所や留置所などの留置施設に行くわけです。
通訳人を伴って接見(せっけん、注:弁護人が面会すること)するのであれば、意思疎通には問題ありません。
ただ、被告人が、話をあまり区切らない方だと、通訳人の方がいったん全部聞いてから訳されるので、3人しかいない面会室で、しばらく会話の蚊帳(かや)の外。
通訳人と被告人の2人が、外国語で話しているのを、ただ横でしばらく座って見ているのは、なかなか根気がいります。
しかも、コロナの関係で、留置施設のアクリル板の穴が全部ふさいであり、マイクがなければ、ものすごく声が聞こえにくいのです。あまりに聞こえなくて、以前、筆談したことさえあります。
通訳人の方も、座っている腰を折って、アクリル板の下の方にあるふさいだ穴に耳を近づけ、何とか聞き取ろうとしておられます。く、首がめっちゃ痛そう。
会話になかなか入れず、心が折れそうな私。
アクリル板の下の穴に耳を近づけ続け、首が折れそうな通訳人。
前回は、2人して疲れた顔で、留置施設を後にしたのでした。
その後、もう1度、同じ通訳人の方と接見(せっけん)に行くと、「集音器を買いました。」とのこと。よほど首が痛かったのでしょう。ものすごく申し訳なかったです。
ただ、今回は、マイクのついた部屋での面会だったため、普通に聞き取ることができました。
国よ、頼む。通訳人の方に集音器なんて買わせないで、留置施設にある面会室のすべてにちゃんとマイクつけてくれい。
富永
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