2021年2月11日木曜日

語感の気持ちいい法律用語は?

 

渋谷のスクランブル交差点に掲示された「墾田永年私財法」と書かれた謎の巨大広告が注目されているそうです。


明治「明治プロビオヨーグルトR-1」が受験シーズンに合わせて打ち出した企画で、


「受験勉強で覚えた『語感の気持ちいい言葉』:墾田永年私財法」


という看板なのだそう。他にも色々あるようですが、なかなか面白いなあと思いました。


それならば、語感の気持ちいい法律用語は何でしょうか。私の独断と偏見によりベスト3を選びました。


第3位:囲繞地通行権(いにょうちつうこうけん)


決して言いやすいわけではないですが、なぜか口にしたくなる語感のよさがあります。公道に通じない土地(袋地)からその土地を囲んでいる他の土地(囲繞地)を通るときには、「囲繞地通行権!」とひと言ことわって通ることにしましょう。



第2位:遺留分減殺請求権(いりゅうぶんげんさいせいきゅうけん)


被相続人から「お前に遺産はやらん」と言われても、最低限保障される権利です。

2019年7月1日施行の相続法改正により「遺留分侵害額請求権」(いりゅうぶんしんがいがくせいきゅうけん)となってから、やや語感のよさが失われた感があります。かっこいい法律用語ランキングでも「詐害行為取消権」(さがいこういとりけしけん)と上位を争う強者です。


そして、第1位は・・・



第1位:背信的悪意者排除論(はいしんてきあくいしゃはいじょろん)


これは言いたい。司法の正義を期待する市民からすれば、まるで水戸黄門のよう。

「登記がなくても大丈夫。なぜなら相手は背信的悪意者だからです!」

根拠は信義則なのですが、信義則違反者排除論、などと命名しなかったのは、きっと語感の気持ちよさを重視した結果なのでしょう。


富永


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