2012年11月2日金曜日
中島潔展
さて,寄り道をすませたボクは
つぎの場所へ。
つぎは下川端3丁目リバレイン7・8F
福岡アジア美術館。
中島潔が描く
「生命の無常と輝き」展。
2010年に京都・清水寺・成就院に奉納した
襖絵46面(!)が目玉。
写真はその1部分で
図録を写したもの。
現物の迫力をまったく欠いていますが
それでもその美しさはなにがしか伝わるはず。
それぞれの絵に
心があつくなる言葉がそえられています。
赤は血の色,情熱の色です。
色々な人々の情熱を全部描きたかったのです。…
ぜひとも,京都・清水寺・成就院で
この絵をもう一度見たいと思いました。
2012年11月1日木曜日
風に舞いあがる「3つの帽子」
福岡市美術館をでたボクは
つぎの場所へいくはずでした。
が,出口で草間作品と出会ったために
ちょっと寄り道することにしました。
いきさきは
舞鶴2丁目にある「あいれふ」。
南側の通りに
やはり草間作品「3つの帽子」が。
東から歩いてくると,空から
UFOが着陸しているようにみえます。
西から歩いて行くと,空へ
帽子が舞いあがるようにみえます。
どちらでも楽しい。
でもやはり西から歩いてみるんでしょうね。
草間さんの想いが
飛翔します。
舞い上がるというと,森江都さんの直木賞受賞作
『風に舞いあがるビニールシート』(文藝春秋)が思い浮かびます。
やはり大切ななにかを求めて
懸命に生きる姿を描いたものでした。
好きな作品
励みになります。
2012年10月31日水曜日
死者の書と耳なし芳一と草間弥生と。
死者の書のなかで,いちばんの目玉は
グリーンフィールド版というもの。
長~い羊皮紙に絵と字を書きつらね巻物にしたもの。
ちょうど日本の絵巻物のよう。
というか,時代からすると
むこうがはるかに先輩。
これはかなり後のもので
はじめのころは,このような書とはちがいます。
ミイラをおおう布や棺に
冥界を旅するための呪文が書かれていました。
ミイラをおおう布や棺に呪文を書くことで
悪霊退散!の効果があると信じられていたようです。
ん?
この話,どっかで聴いたような?
そうだ!
耳なし芳一だ。
平家の怨霊から身をまもるため,芳一が
全身にお経を書いたという,あの話にそっくり。
というか,時代からすると
むこうがはるかに先輩。
などと思いながら,福岡市美術館を出ると
そこには,松本でもみた草間弥生作品が。
(福岡市美術館2階出入り口から
大濠公園へむけて50mほどいったところ)
(なお,そこから左側へ50mほどいくと
佐藤忠良作品があります。ついでにどうぞ。)
(草間弥生展@松本については
10月24日の記事をご覧ください。)
黄色のボディに黒いドットをちりばめた
「南瓜(かぼちゃ)」。
このドット柄ですが
耳なし芳一のお経と同じ意味があるとか。
草間さんは、少女時代より統合失調症を病み
繰りかえしおそう幻覚や幻聴に悩まされてきたらしい。
芳一がお経で身をまもったように
彼女はドット柄で身をまもろうとしているのだそう。
そうか。そうすると草間作品の魅力は
耳なし芳一を介して,古代エジプトに源流があるのか?
2012年10月30日火曜日
『BOOK OF THE DEAD』
古代エジプト展@大英博物館
みてきました。
こんかいの目玉は
『死者の書』。
ちょっとジミかなと思いながら行ったら
これがめっぽう面白かったです。
簡単にいうと
「死後の世界」のガイド本。
死後の世界=冥界には
ヘビやワニなどの敵や苦難がいっぱい。
これらをやつけたり,やりすごしたりする
呪文やアイテムが満載。
まるでドラクエの「冒険の書」
あるいは攻略本のよう。
なぜこのような書が書かれたのか?
おそらく…。
国王:ヒトは死んだらどうなる?
神官A:そ,それは…。
国王:そちはクビじゃ!
神官A:ぎゃー。
国王:ヒトはしんだらどうなる?
神官B:そ,それは…冥界にまいります。
国王:ほう?して,冥界ではどうすればいい?
神官B:そ,それは…。
国王:そちもクビじゃ!
神官B:ぎゃー。
国王:して,冥界ではどうすればいい?
神官C:さすれば,かくかくしかじか…すればよいのです。
国王:おお,そうか!
では,それを書にしてまいれ。
…といったような成立事情が
あったと思われます。(ほんまかいな?)
エジプトの死生観,宗教観は
キリスト教のご先祖さまなのでしょう。
煉獄,10戒や最後の審判の
プロトタイプと思える考えがいっぱい。
『死者の書』に導かれて冥界を旅していると
まるでバージルの案内で煉獄,地獄を旅する『神曲』そっくり。
ただし,10戒に相当するのは46戒?
あまりに反省することが多すぎて覚えきれません。
これが10戒になったのは
宗教が大衆化するにしたがい簡略化されたのでしょう。
ちょうど浄土真宗が南無阿弥陀仏さえ唱えれば
悪人でも極楽にいけるようになったように。
最後の審判はミケランジェロのように劇的ではなく
ちゃんと秤で心の重さをはかって判定します。
これはギリシャ・ローマ神話の
正義の女神にちかいかな?
福岡市美術館で
11月25日まで。
2012年10月29日月曜日
『大鏡』
○○週刊誌が政治家○○氏のルーツを暴く
これに政治家○○氏,猛反発。
なんてやってますが
政治家のルーツが気になるのは王朝時代からのよう。
角川ソフィア文庫のビギナーズ・クラッシックス
シリーズが面白かったので,調子にのって読みました。
『大鏡』
(武田友宏さん編)
いまは知りませんが,ボクらの受験時代には
ラジオ講座というのがありました。
テキストを買ってきて
夜,ラジオを聞きながら学習というもの。
『大鏡』といえば
そんなかで超断片的に読んだことがあるだけ。
面白いとおもう暇もなく
何の事やらさっぱりでした。
こんかい,読んでみて
山﨑豊子さんの『華麗なる一族』かという感じ。
基本的に,藤原道長をよいしょする意図で
書かれているけれど,それだけではない面白さ。
政治家を語るには
やはり源流を尋ねる必要があるのでしょう。
中臣鎌足を始祖とする藤原氏について
良房,基経ら摂関政治の流れを脈々と活写。
もちろん,藤原氏の隆盛は
他氏を排斥していく政治闘争でもあります。
なので,わが太宰府にゆかりの
時平と菅原道真の暗闘も書かれています。
正面きって政治を語ると
どこからどんなおとがめがあるか分からない?
それはいつの世もあるようで
歴史の神々が語るというスタイルでした。
2012年10月26日金曜日
喪の途上にて
きのうは医療問題研究会の
調査事例検討会でした。
10件ほどの事例が持ち込まれ
事案の分析や調査方針を議論。
医師,薬剤師をまじえて
若い弁護士らが中心に。
医療の途中で,命を失ったかたがたのご遺族
あるいは,重い障害を負ったご本人。
これらの方々は,そのショックから立ちなおれず
なにか方策があったのではないかと悩んでおられます。
われわれが調査し,議論するなかで
医療の限界というものが見えてきます。
医療の限界を超えた事態は
不可抗力であり,責任を問うことができません。
おおくの医事紛争は
ここのところの納得がなかなか得られていません。
その納得をすこしでもしていただくための
熱い議論が遅くまで続きました。
タイトルはさる本から拝借
著者は精神科医です。
弁護士はカネ,カネといって
ご遺族らの心情に寄りそおうとしないと批判されています。
しかし,昨夜の議論に参加してもらえば
そのような批判がまちがいであるとご理解いただけると思います。
2012年10月25日木曜日
せつなさ
草間弥生展のつづき。
というか,余話。
ボクのばあい,草間展にいって,単純に
その表面的なハデさに圧倒されました。
知りあいとのやりとりによると
そうとうの人たちが草間さんを知っていました。
たまたまやっていたので見てみた
というボクのレベルとおおちがい。
またまた
不明を恥じました。
高校の同級生が八ヶ岳山麓に住んでいて
そのブログによると,やはり草間展にいったそうな。
そこで感じたのは
さつなさ,だそう。
せつなさ?
ボクが感じたのと真逆…。
しかし,しばらくたって
その意味が頭のなかに浸透してきました。
そうか!
そう観るのか。
ひとつのキーワードが
まったくちがう世界をみせてくれるものです。
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