2025年11月26日水曜日

北陸路~越後路を旅して(4)黒部渓谷鉄道トロッコ電車


 温泉街からすこし歩くと黒部峡谷鉄道。文字どおり、黒部川が北アルプスを削ったV字の渓谷を北上する。大正期、黒部川による水力発電開発を目的に敷設された。


 宇奈月を起点に欅平まで全10駅。欅平からは水平歩道を利用して仙人谷まで、さらにそこから下の廊下をつたい黒四ダムまでいけることになっている。ただし、非常に危険。

 しかし現状、能登半島地震の被害により猫又駅(全10駅のうち8駅目)まで、そこまでの折り返し運転である。



 全列車が機関車牽引による客車列車。いわゆるトロッコ電車。フルオープンの開放型客車と、通常の客車とがある。この日、フルオープンは満車だったので、通常客車で我慢。


 うなづき湖。ここでは首を縦にふるしかない。橋は湖面橋。湖面は豪雨の影響か、エメラルドグリーンである。


 最初の駅は柳橋駅。右手は新柳河原発電所、ヨーロッパのお城のようなデザイン。


 黒部川にかかるサル橋。サル専用の橋だ。その向こうに、きのう説明した引湯管。 


 黒薙駅から。黒薙川にかかる後曳橋を先頭機関車が渡っている。


 右手のダムは黒部川第二発電所。第四発電所はみなさんご存知、『黒部の太陽』の黒四ダムである。


 第二発電所の南側はネズミ返しの岩壁と呼ばれる。ネズミも登れない絶壁である。


 猫又駅。通常は一般客の利用はできない。が、先に述べたとおり、能登半島地震の影響で現状、ここまでの折り返し駅となっている。全国の鉄道駅で唯一「猫」の文字が使用されているため、人気だそう。

 だが、この日は強雨で、のんびり観光という雰囲気ではない。



 宇奈月温泉に戻ると、野生のニホンザルたちが温泉街を徘徊し、家路をいそいでいた。もちろん、追いはしなかった。

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