選手末は、顧問先の会社の幹部社員研修旅行に同行させてもらった。行き先は伊豆熱海である。
熱海は3度目である。1度目は司法研修所卒業10周年のとき。当時、司法試験に合格すると、2年間の司法修習があった。研修所は湯島。旧岩崎弥太郎邸である。裁判官、検察官、弁護士がみな同じところで修習し、やがてそれぞれの畑に入っていく。10周年は、みなそれぞれの畑に慣れたころで、旧交を温め近況を語りあった。
2度目は天城山を縦走したあと。頼朝ゆかりの修善寺に泊まり、翌日、いわゆる浄蓮の滝・旧天城トンネル・天城越を出発する。川端康成の小説や石川さゆりの歌に思いを馳せながら山を登る。天城山という山はなく連山である。万三郎岳、万二郎岳を経て伊東にくだった。
3度目にしてはじめて市内を散策した。湯の街だけに、別府に似ている。背後に山が迫り、海までの斜面に温泉宿やホテルが密集している。
まずは熱海駅前の平和通り名店街を視察。新鮮な魚や干物屋が並ぶなか、アワビの焼き物を食べ歩き。つづいて昼食は生しらすマグロ漬け丼を食す。そこからはグループに分かれて、それぞれ視察。
熱海はもっと寂れているかと思いきや、なかなかに賑わっていた。しかもインバウンドではなく、日本人観光客が多いようだ。首都圏からの客だけでもなく、関西弁もよく聞かれた。二日市も温泉街として学ぶべき点があるだろう。
一日目、もっとも行ってよかったと思ったのは、来宮神社の大楠である(写真)。樹齢2000年という。来宮(きのみや)は木の宮だそう。神社の由来も、熱海湾で網に木の根がひっかかることが3度重なり、不思議に思った漁師があらためると神像だったので、近くの松の下に祀ったことがはじまりという。
あいにく天気は悪かったが、大樹のパワーをもらって英気を回復することができた。もちろん温泉パワーもあるだろう。
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