姫神山頂からは来た道の一本杉コースではなく、北側のこわ坂コースを下る。すぐに樹林帯に入る。なかなかに急坂で怖い。こわ坂の由来は怖坂だろうか。
振り返れば、逆光に紅葉が美しい。
急路から穏やかな道へ。このあたりまで下ると紅葉はまだ。美林がつづく。
ご夫妻とすれ違う。夫婦連れも東北の山中で出会うと、なんとなく昔話でもはじまりそうだ。むかしむかしあるところに、おじいさんとおばあさんが山を登っておったそうな・・・
ミズナラの巨木が美しい。
こんどはご婦人ふたり。
オオカメノキ。実が宝石のようだ。
またまた赤い実。グミっぽいが、なんだろぅ?
登山道の終わりにはこの実。思えば旅のはじまりの阿仁前田温泉でも見かけた。ことしはこれにはじまり、これに終わるということか。
こわ坂コースを周回すると、一本杉登山口に戻る。振り返れば、姫神山が美しい稜線を広げていた。山頂ふきんですれ違った男性にふたたび出会い、あいさつを交わす。おつかれさま。たがいの無事と登頂を祝福しあう。
一本杉登山口からはタクシーで好摩。そこからふたたび銀河鉄道で盛岡。そこからは東北新幹線やまびこで仙台。そして仙台空港へ。
仙台空港を飛び立つと、阿武隈川が蛇行し、阿武隈山地をぐるりと周回して太平洋にそそいでいた。手前が竹駒神社のある岩隈で、芭蕉が仙台藩に入るまえに歩いたあたりだ。
今回の旅も、森吉山は雨にたたられて断念したが、なかなかによき旅となった。感謝感謝。
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