2012年3月19日月曜日

春分 by.神話も好きな福岡の弁護士



 日ごとに春めいてきましたね。
 モノトーンの景色がカラー映像に切り替わっていくよう。

 あすは春分の日で
 またまたお休み。

 春分は、昼と夜が同じ長さになる日です。
 昔から、自然に感謝し春を祝福する日だと感じていたよう。

 冬眠をしていた木々が花を咲かせ
 動物たちが動き始め、人々もやる気に満ち溢れている時期です。

 この時期,ご先祖様への感謝の気持ちを伝えるため
 お墓参りに行く習慣もあります。

 いっぽうで,生命が満ちあふれ
 たほうで,彼岸がちかしく感じられるというのは不思議です。

 天文学の知識が乏しかった時代
 民話や神話で説明するしかありません。

 天文学では身も蓋もありませんが
 神話の説明はなかなかステキです。ギリシャ神話によると 

 豊穣の女神デメテルとゼウスとの間の娘ペルセホネは
 野原で水仙の花を摘んでいました。

 彼女が美しさに魅せられて手をのばして摘んだとき突然
 大地が割れ、ハデスが現れ,冥界に連れ去ってしまいます。

 このとき、彼女が落した白い水仙は黄色に変化。
 これが黄スイセンです。

 娘の略奪を知ったデメテルは激怒
 大地に実りをもたらすのをやめてしまいます。

 このへんのエピソードは
 アマテラスが天岩戸に隠れる日本神話とよく似ています。

 その後ゼウスがペルセポネーを解放するように要請し
 ハデスはこれに応じて彼女を解放します。

 その際、ハーデースがザクロの実を差し出したところ
 彼女は12粒のうちの4粒を食べてしまいます。

 冥界の食べ物を食べた者は
 冥界に属するという神々の取り決めがあります。

 彼女は食べてしまったザクロの数だけ冥府で暮らすことになり
 一年のうちの4/12を冥府,8/12を地上で過ごすことに。

 デーメーテールは、娘が冥界にいる時期は
 地上に実りをもたらすのを止めます。これが冬。

 また、娘が地上に戻る時期は
 デメテルの喜びが地上に満ち溢れます。これが春。

 こうして,ペルセポネーは冥界の女王だったり
 春の女神だったり。

 春分の日に春を祝ったり
 お彼岸の中日だったりするのと似てませんか?

             ちくし法律事務所 弁護士 浦田秀徳

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