2010年11月10日水曜日
BRIDGE OVER TROUBLED WATER
くま:ことしは多いね。
はち:なにが?
くま:クマに襲われることが。
はち:そういえば、一休さんもクマに襲われたらしいよ。
くま:えっ!?
いやほんと。
京都大徳寺の塔頭が所蔵する開祖・一休宗純禅師の肖像画
(よく教科書に載っている、すこし視線をズラせたやつ)
これに長さ約8センチの穴(傷)が(3日)。
まだ見ていない人は
「一休さん」×「アライグマ」の2つのキーワードで
検索してみてください。
被害状況を横目でながめる一休さんの困った顔がけっさく。
犯人はアライグマ。
なぜアライグマか?
ひっかき傷、足跡、遺留品等から犯人を割り出したとか。
(遺留品は肖像画の上から見つかった柿の実。
関西野生生物研究所の調査で
アライグマの食べかすとみられることが分かったらしい。
へぇ~。柿の実からね~)
いや、そうではなくて、なぜ京都でタヌキでなくアライグマか?
アライグマは北米原産であったところ
私が生まれた後ころ、日本で野生化したらしい。
アライグマの食害で日本在来種の絶滅が危惧されているとか。
ことは生物多様性にかかわる問題で
COP10のやらせ企画かと疑われるタイミング。
犯人(犯グマ)逮捕のみならず
文化財保護、生物多様性確保など
いずれもむずかしい問題。
ここは一休さんにご登場ねがい
とんちで解決していただきましょう。
でも一休さんのことだから
「まずこの肖像画から出してくれ。」
とおっしゃるでしょうが。
さてその一休さん
京の町の中へ入る橋の手前で
ホームレスの少年が役人に
京の町にいる母親に会いに行きたいと頼んでいるところに
行き会いました。
橋のたもとには「このはしをわたるべからず」という高札が。
戦乱に家を焼かれホームレスになってしまった人に
京の町へ入ることを禁止したお触れ書きです。
ところが
一休さんはその子とともに橋を堂々と渡ってしまいます。
「はしを渡ってはいけないというから
はしではなく真中を渡りました」と。
これは「橋」を「端」と読み替え
「端」じゃなく「真中」なら許されるという
当該法令(お触れ書き)の反対解釈によるもの。
実質的には、当該法令が
当該状況下にあるホームレスの子どもに
適用されるかぎりで違憲無効
という限定合憲解釈によるものか?
ホームレスの子どもの人権救済にとりくんだ一休さんに
むかしから庶民は拍手をおくってきました。
困っている人、悩んでいる人にはつらくあたるのではなく
それを乗り越える橋を提供してほしいものです。
似たような法令や事件はいまもあります。
国境では出入国管理がおこなわれており
これに違反して入国すれば密入国になります。
これらの事件で
一休さんのようなとんちな振る舞いが
われわれに許されているのでしょうか?
明日はこの話題。
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