3日目の朝。日の出である。
結局、トムラウシ山には登らないで、天人峡温泉へエスケープすることに決めた。一つは体調不良で、昨日の脱水症状が尾をひいていた。もう一つは天候不良で、昼から大雨の予報であった。
天人峡温泉へエスケープといっても7時間のコースである。トムラウシ山コースは8時間であるから1時間短いだけである。天人峡温泉コースは登山道が分かりにくく初心者には不適であるところ、トムラウシ山コースはこれまで3度歩いた経験があるので道はよく知っていた。
悩んだが、天人峡温泉コースを選択した。一つは、その日小屋に泊まった12人のうち11人がこのコースだったので、道迷いの点はなんとかなると考えた。もう一つは、昼からの大雨である。午前5時に出発して7時間であればギリギリ間に合うかもしれない。8時間だと到着予定は午後になり、その1時間が生死を分けるかもしれないから。
さて、出発。トムラウシ山コースは正面右手の雪渓を登るのだが、天人峡温泉コースはこのすぐ右手の雪渓を登っていくことになる。
天人峡温泉コースは基本的には下りである。が最初、化雲岳までは登らなければならない。
雪渓にたたずむのは、じぃさんである。ヒサゴ沼の美しさに名残がつきないようだ。
だいぶ登ってきた。じぃさんはまだ名残を惜しんでいる(雪渓のやや右手)。
さらに登った。前山の奥にトムラウシ山が見えてきた。ヒサゴ沼ともお別れだ。
雪渓が切れると登山道は木道に。両側は高山植物のお花畑がつづいている。
エゾウサギだ。しきりと高山植物を食んでいる。
さらに木道とお花畑。
おや、向こうにエゾウサギがまた2匹。仲よく遊んでいる。
左手上部、なだらかな頂きにポツンと見えている岩が化雲岳山頂である。小屋2階に泊まっていた青年が軽快に追い抜いていった。
振り返るとトムラウシ山。こんかいは登れなくて残念。
ようやく化雲岳山頂(1945.5m)。緑の線の向こう側は切れ落ちている。その奥の山並みは大雪山系の旭岳から白雲岳。きのうは、このお鉢の縁の右手をぐるりと登ってきた。きょうは、左手の縁をくだっていくことになる(第二公園、第一公園をへて御やど しきしま荘まで)。さてどうなりますことやら。
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