五色沼をすぎると、ハイマツ帯。向こうにトムラウシ山。だいぶ近づいてきた。だがこちらもバテバテである。
なぜか一頭だけ残された。沼を渡っている。静かだ。背後の山は二ペソツとウペペサンケ。二ペソツは200名山。いちど挑戦してみたい。
手前中央の広いところが高天原、その向こうに左から忠別岳、五色岳、化雲岳、いちばん奥の王冠の形がトムラウシ山である。
高天原の右手は化雲沢川が流れ、大きく凹んでいる。忠別岳、五色岳、化雲岳がそれをお鉢状に取り囲んでいる。ここもカルデラ地形なのかもしれない。
本日の目的地であるヒサゴ沼は、化雲岳とトムラウシ山の間の凹地にある。ここからでは見えない。
あまりにも広大なので、凹凸がないように感じるが、実際はそうではない。またヒグマの多数徘徊する地域でもある。
この縦走コースで、ここを踏み出すときがいちばん緊張する。ここを踏み出してしまうと、容易には引き返せなくなるからである。
幕営地の背後は白雲岳と水場のもととなる雪渓である。本避難小屋と幕営地はこの豊かな雪渓の雪解け水をあてにして設置されている。
2,3年前から、ここらあたりまでヒグマが徘徊するようになった。昨年も雪渓の上部を徘徊していた。パンダのようなやつだ。ことしはこの時点ではまだだったが、SNSによると7月6日ころ現れたようだ。ニュースでも頻回にクマの被害が報道されるようになった。気をつけなければ。
エゾハクサンイチゲ。