2023年1月20日金曜日

白銀の八ヶ岳縦走(3)

 


 白銀の八ヶ岳縦走、2泊目(2022年12月31日)は赤岳の稜線上にある赤岳展望荘に泊まった。年越しをするのに「展望荘」という名前が気にいっている。おしるこや年越しそばがふるまわれ、恒例のじゃんけん大会で盛り上がる。

翌元旦は赤岳山頂ではなく、小屋前で初日の出を待つことになった。昨日、阿弥陀岳に登ったため、他のみなさんより到着が遅れた。そのため朝食が2巡目の6時からの回になってしまったからである。登っていたのでは、朝食に間に合わない。しかたがない。朝食にはおせち料理がでた。

この日、風速が10メートル前後と強かった(上の写真、右赤岳の斜面に雪煙が舞っている)。外気はマイナス13度。体感温度はマイナス23度となる。

湿度のある小屋内から外にでると、メガネやカメラのレンズが曇ってしまう。こんかいは用心してゴーグルを買い替えたので、メガネはだいじょうぶだった。

強風のなか、小屋陰で風をしのぎつつ、ご来光をまつ。赤岳の稜線のむこうに富士山が見えている。美しい。10分ほどの間に、寒色から暖色へ色を変えていく。

正面は奥秩父の山並み、高いところは百名山の金峰山だろう。その右肩が輝きだし、初日の出があらわれでた。

小屋前で待機していた20人ほどの人のあいだから、どっと歓声があがる。ばんざいする人もいる。「明けました。おめでとうございます。」声をかけあう。

雪山は危ない。でもこの美しさ、荘厳さ、感動はなににも代えがたい。来年も登りたい。心配してくださるかたがた、心配をおかけしてすみません。

小屋の北側にまわると、阿弥陀岳がきのうとは違う絶景をみせている。頂部だけに朝日があたっている。下部はいまだシルエットのままだ。

阿弥陀岳の左手には御嶽山、さらに左に中央アルプスの山々。右手には北アルプスの山々。穂高、大キレット、槍・・・。

その手前に輝く湖面は諏訪湖だ。その手前に行者小屋が見えている。空はビーナスベルトのピンク色だ(ちかくにビーナスラインがある)。ビーナスさま、また来年もよろしく。

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