あることを知ると、それまでバラバラだった知識がそのことのまわりに凝集してくることがある。
先日、葉加瀬太郎のコンサートに森山良子がゲストできていた。その際、清水ミチコもゲストだった。清水のあとが森山の出番だった。清水は森山にうまくつなげるため、森山のかって歌った「禁じられた恋」の歌まねをした。
「禁じられた恋」は1969年のヒットソング。10歳、小学校3年のときだ。曲は知っていたが、森山良子の歌とは知らなかった。いまどきのヒットソングである「さとうきび畑」や「涙そうそう」とはかなりちがう。
きのう、世界の果てまでイッテQだったろうか、イモトが狂言まわししながらAIが信州の星空のしたで「アルデバラン」を歌っていた。NHKの朝ドラで毎日聴いていたはずだが、森山直太朗の作詞・作曲というのはきのう初めて知った。
いまNHKの朝ドラアンコールは「芋たこなんきん」をやっている。2007年の番組で田辺聖子の自伝的ドラマ。きょうは徳永家の長女が成長し、フォークをきき集会などにもでかけていくようになる場面。部屋では「禁じられた恋」が流れていた。
集会で歌われていたのは「ウィ・シャル・オーバー・カム」。ぼくらはすこし遅れてきた世代だから、リアルタイムでの記憶はない。ウィキで検索すると、邦題「勝利を我等に」。米国ではジョーン・バエズ、日本では上条恒彦らが歌い、反戦・平和運動、歌声喫茶などでひろく歌われていたらしい。
この曲の存在を知ったのは弁護士になってから。なりたてのころ、弁護士会では自由な接見交通権の確立に取り組んでいた。知恵をお借りしに九大刑事訴訟法の横山晃一郎先生の研究室を訪ねた。その際、横山先生から聞いたのが、この曲。
その後ほどなくして先生はご病気で亡くなった。葬儀はプロテスタント教会で。仏教による葬儀と異なり、すべて平明な言葉で心の痛みが表現されて、感銘を受けた。
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