ようやく白雲岳避難小屋に着いた。管理人がいる。利用料2000円と登山道整備協力金1000円を支払う。
管理人は女性だ。地元の関係者で、1週間ごとに交代するらしい。うらやましいような、そうでないような。
1週間も常駐して自然を満喫できるのは、うらやましい。しかし小屋には風呂はなく、トイレも臭い。その他不便もはんぱない。
小屋は大盛況だ。昨年は3,4パーティーだったが、ことしはぎっしり満室だ。梅雨がはやくに明けたせいだろうか。
2階の片隅を利用することにした。アクリル板でしきりをしているが、感染防止効果がどの程度あるのだろうか。
小屋前から南をのぞむと、高天原ごしに、忠別岳、化雲岳、トムラウシ山、十勝岳まですっきり見えた。ただ南から湿った空気が入り込み、その後は曇りとなった。
小屋周りは人間が攪乱したせいか、まわりとは違った高山植物が咲いている。小屋前には黄花のシオガマが、小屋裏にはアズマギクが咲いている。
暮れていく壮大な景色を嘆賞していたら、父娘で来ていた娘さんが歓声をあげた。指さすほうを見ると、テントサイトとのむこうの雪渓のうえをキタキツネが横切っていた。口には鳥をくわえているようだ(一番下の写真をクリックして拡大表示してくだされ。)。
これだけの人々がわいわい騒いでいるなか、キツネは何万年も続けてきたであろう営みをきょうも黙々とつづけている。
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