一里はいまは4キロメートルのこととされていますが、むかしは逆に1時間で歩ける距離という定義だったのではないでしょうか。1フィートが文字どおり足の大きさ、1尋(ひろ)が両手を広げた幅であるように。
とにかく東京~京都間を歩けといわれても困惑するので、ペースメーカーとして一里塚が築かれたのでしょう。
大濠公園1周はだいたい2キロメートル、2周で4キロメートルです。わかりやすい。むかし部活で5周とか10周とか走らされていました。市内の大学でチームを組んで、リレーをしたこともあります。女子大とも交流できるかっこうの機会でした。
千里眼、千里の道も一歩から、母を尋ねて三千里などともいいます。千里というのは具体的に4,000キロメートルというより、とても遠いという意味でしょう。
千里といわれてまず思い浮かべるのは森高千里ですね。足の長さが千里なのでしょうか。まさか。
大江千里さんというシンガーソングライターもいます。
シンガーソングライター、日本語に訳せば歌人でしょうか。
歌人の大江千里は、千年前にもいました。
百人一首でこんな歌を詠んでいます。
月見れば千々に物こそ悲しけれ わが身一つの秋にはあらねど
千々と一つを対比させて効果をねらっているのでしょうね。それが百人一首に採られて、それもまた面白いところです。
名が千里なので千々に物悲しかったのでしょうか、千々に物悲しいので千里という名になったのでしょうか。まさか。
一里塚を兼題にして、みなで俳句をつくってみました。おなじテーマでも、思い浮かべる詩情・情景はそれぞれ。たった17文字ですが、千々の表現になるところが俳句の面白さでしょうか。秋には是非とも月を兼題にしてみようと思います。
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