2013年6月26日水曜日

裁判傍聴が少しだけ分かるようになる法


法廷における弁護士のやり取りには,
独特なものが多くみられます。


不定期で
皆さんにお伝えして,
少しでも裁判を身近に感じて
いただければと思います。


その代表格が,


「しかるべく」


という言葉ではないでしょうか。
決して身近な言葉ではありませんね。



たとえば,

原告が証人尋問をしてほしいと求めたときに,
裁判官が被告に「ご意見は」
と尋ねます。

それに対して被告が「しかるべく」と
応えて用います。

「裁判官が考えているように“しかるべく”取り計らってくれ。
裁判官の判断にお任せします。」

という趣旨ですね。


他にも「異議はありません」といった趣旨で
多く用いられています。


なぜ「しかるべし」ではなく,
連用形である「しかるべく」にしつつ

その後ろにある「取り計らってほしい」
を省略しているのかは,
定かではありません。


裁判傍聴などされたら,
気にかけて聞いてみてください。



ちなみに,私は,
弁護士になって初めて
「しかるべく」と法廷で発する時,
かなり緊張しました。


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