2011年3月23日水曜日
卒 業
(ローズマリー Rosmarinus は海のしずく 愛や貞節の象徴)
ビデオやDVDが普及するまえ、名画座というものが
いまのソラリアあたりや西新などにありました。
「ある愛の詩」や「ロミオとジュリエット」などの映画が定番で
ダスティン・ホフマンの「卒業」もそうでした。
卒業の音楽はサイモンとガーファンクルの「サウンド・オブ・サイレンス」
で、「スカボロー・フェア」もそう。
「ノルウェイの森」のワタナベくんもこの映画を観ており
レイコさんはこの歌好きよと「スカボロー・フェア」を弾いてみせます。
「喪失と再生」の物語である「ノルウェイの森」において
「卒業」や「スカボローフェア」は何かを示唆しているようです。
スカボロー(ヨークシャー地方の交易場)の市というのですから
市がたっていたころの二日市みたいなものでしょうか。
歌詞は、恋人に捨てられた若い男が、スカボローの市にいくのなら
むかしの彼女によろしく伝えてくれというもの。
日本で言えば、「五番街のマリーへ」みたいな歌でしょうか。
男女のデュエット曲でもあるので「木綿のハンカチーフ」かも。
ただ伝言の内容は、縫い目なしでシャツを縫えだとか
それを乾いた井戸で洗えだとかいう無理難題ばかり。
それができれば、恋人どうしに戻るというのですから
裏返しの気持ちなのか、愛の深さを試しているのか?
問題は、繰り返される「パセリ、セージ、ローズマリーandタイム」
という詩句の意味。
市場で売られているハーブ類の描写かとずっと思っていましたが
もっと象徴的な意味があるらしい。
パセリはセリ、セージ、ローズマリー、タイムはシソの仲間
いずれも穏和、辛抱強さ、愛・貞節、度胸などの象徴。
これら4つのハーブを並べて繰り返すことにより
愛の再生を祈願しているのでしょうか。
フィレンツェ、サンタマリア・デル・フィオーレ大聖堂の傍らで
ストリート・ミュージシャンたちが演奏していました。
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