2011年3月6日日曜日

 紅 梅



 むかし源氏物語を与謝野晶子さんの現代語訳で読みました。
 
  心ありて 風の匂はす 園の梅に
           
             まづ鶯の 訪はずやあるべき

                   按察(紅梅)大納言

 按察大納言は、頭中将の次男(柏木の弟)
 頭の中将は、光源氏の義兄、政敵、恋の競争相手。

 按察大納言は、紅梅の帖の中心人物であることから
 後の世の人から紅梅大納言と呼ばれました。

 按察大納言は、三人の姫君をもち、
 匂宮を中の姫君の婿に迎えたいなぁと思案。

 すると風にのって梅の香が…よし、紅梅を匂宮に送ろう!
 こっち(梅の園)がその気なのだから鶯(匂宮)はきっと来るよね、と。

 時代はぐっとくだって江戸時代
 かの俳聖も紅梅の魅力のあまり、女主人を見もしないで恋しています。

  紅梅や 見ぬ恋つくる 玉すだれ

                 芭    蕉

 どうも紅梅には男心を狂わす魅力があるようです。
 

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