2012年10月11日木曜日

ときには映画を





さいきん
街を歩いていると

この土日はどこに登ったんですか?
と,声をかけられる。

そんなに,登ってません!
と,懸命に否定。

毎週登っている,といわれると
争わざるをえません。

(毎週のように登っている,といわれると
認めざるをえないけれど。)

その証拠に
この連休は山に登らず,映画を3本観ました。

『ボーン・レガシー』
『天地明察』

『ハンガー・ゲーム』
この3本。

ウソと思うなら
なかみについて,質問してみてください。

それぞれについて感想はありますが
きょうは『天地明察』の岡田准一さんの話題。

2014年放送のNHK大河ドラマが
岡田准一さん主演で『軍師官兵衛』に決定したそうな。

といっても,ピンとこないかもしれませんが
福岡藩の初代藩主・黒田長政の父,黒田如水のこと。

タネ本はやはり司馬遼太郎の『播磨灘物語』
でしょうか。

いずれにせよ,戦国物で太閤記を側面から描くので
ヒットが期待できるでしょう。

晩年は太宰府天満宮内に居を構えていたそうなので
福岡,太宰府観光の応援になればいいですね。

※『ボーン・レガシー』はキャナルで観たのですが
エルガーラで後輩に遭い

「きょうは山じゃないんですか?」と訊かれました。
ちがいます。

2012年10月10日水曜日

『新しい生物学の教科書』






今年のノーベル医学生理学賞受賞を
京大iPS細胞研究所長の山中伸弥教授(50)が受賞。

きなくさいニュースがおおかったなか
ひさしぶりの明るいニュースですね。

たまたまですが,池田清彦教授の
『新しい生物学の教科書』(新潮文庫)を読んでいるところでした。

ボクの大学時代の記憶では(あまりアテにならないが)
科学といえば物理学でした。

でも,いまや科学といえば生物学
(なのかな?)

どこまで理解できたのかは?ですが
とてもスリリングでおもしろく読みました。

生物学がこれほどスリリングになったのは
やはり遺伝子の解析ができるようになったことがおおきいのでしょうね。

池田教授のお立場は構造主義生物学
まるで刑法の教科書のように体系的です。

進化についても,遺伝子のランダムな組み換えによるものではなく
ルール(構造)の変化によるものと考える立場です(たぶん)。

そのような立場から,
種とは何か?

遺伝と変異
減数分裂

性の決定
進化のしくみ

生命の起源と初期の進化
脳と心…

といった生物学上の論点(難問)を
こ気味よく解明・推理していかれます。

あわせて,検定教科書が記述を簡単にしようとして逆に
理解をむずかしくしているという批判もなさっています。

ボクも受験期,覚える量を減らして
暗記に走っていたことを反省。

無意味化した知識の断片を覚えることは苦痛でしかなく
意味のある体系を理解したほうがよほど近道。

『風姿花伝』はここでも通用し
科学としての美しさ,珍しさ,楽しさこそ「花」なんですね。

2012年10月9日火曜日

『風姿花伝』






「能のかたち」の
つづき。

『風姿花伝,謡曲名作選』(小学館)
「日本の古典をよむ」シリーズ。

これも,展の出口のところにあった
販売コーナーで買ったもの。

名作選は,『井筒』と『隅田川』が前書と重複していて
『忠度』(修羅物)と『船弁慶』(切能)が新作。

『風姿花伝』はいうまでもなく
世阿弥が記した能楽論。

秀吉が能のパトロンだったと書きましたが
世阿弥のころパトロンは足利義満・義持だったんですね。

おおくのライバルたちと競いながら
一座をアピールするなかで,芸がみがかれていきます。

もともとは家業をつぐ
子どもに教え諭す目的で書かれたもの。

きびしく稽古にとりくむことを説き
慢心をきびしく諫める論旨は,どの業界にも通用する教えが満載。

美しさ,珍しさ,楽しさ,すなわち「花」のある芸を
観客の視点を中心に論じる姿勢は,まったく古びていません。

少年期にはじまり,引退まじかまで
芸道を極めつづける教えには頭がさがります。

珍しさを観客に感じさせるには
タネあかし,ネタばらしは当然さけたいところ。

秘してこそ花
というわけです。

世阿弥は,『風姿花伝』が古典として
誰もが読めるようになるとは夢にもおもわなかったでしょうね。

今夜あたり
夢枕に立って嘆くかも。

2012年10月5日金曜日

『冥土めぐり』by.福岡県筑紫野市の弁護士





鹿つながりで,
鹿島田真希さんの『冥土めぐり』(河出書房新社)。

今期の芥川賞受賞作。
いかにも,らしい作品でした。

直木賞がレコード大賞なら
芥川賞は新人賞。

前者が練達の作家による
うまい作品なのに対し

後者は新進気鋭の作家による
前衛的・実験的作品がおおい。

(芥川賞作品は,そう思って読まないと
なんじゃこれ?と思うと思います。)

(ボクの後輩には,時間のムダだから
読まないという人もいます。そうかな?)

この作品も
こきこきしていました。

テーマは,母(血)の束縛からの娘の自立
でしょうか?

なんか最近,女流作家のあいだで
このテーマが流行っているような。

このテーマにかぎらず,社会問題をきっけけにするのか
先行する他の作品にインスパイアされるのか…。

母・娘ではなく,父・息子という組合せであれば
旧約聖書からの伝統的なテーマ。

好きなのはスタインベックの
『エデンの東』。

父の愛を切望しては
得られない(と思い込んでいた)主人公。

かれが死の床にある父から
贈られた言葉。

「ティム・ショール」
(道は開かれている。)

スタインベックらしい
みごとなラスト。

これは深く,いい言葉です。
そう,道は開かれているんです。

                    弁護士 浦田秀徳


2012年10月4日木曜日

奥山に紅葉ふみわけby.福岡県筑紫野市の弁護士





燧ガ岳の中腹をあえぎあえぎ登っていると
達者な女性が追いぬいていきました。

駅の階段の1段抜かしぐらいの
勢いです。

年齢はボクとおなじか
すこし上か?

人間,修練すれば
いくらでもタフになれるものですね。


ところで,その人は背中に
「シカ監視員」の腕章をぶらさげていました。

そのためのアイテムでしょうか
双眼鏡も。

シカといえば
可愛いイメージ。

でも増えすぎると
問題をひきおこします。

さいきんは,どこの山も
「鹿害」に頭をいためています。

シカが増えすぎて,植物の新芽などを
食べ尽くしてしまい,植生をこわしてしまうのです。

ちかく日光の湿原などは
金網をはりめぐらしているぐらい。

尾瀬でもやはりおなじ問題があり
「シカ監視員」なる人たちが必要なのでしょう。


その後,シカがいないかと気をくばりましたが
肉眼で目撃することはかないませんでした。

が,夜半,尾瀬湿原のなか
弥四郎小屋で寝ていると聞こえてきました。

キャヒィ~~ン。
シカの鳴き声。

牡鹿がメスを求めているのでしょうか
もの悲しい。

  奥山に 紅葉踏みわけ 鳴く鹿の
            声きく時ぞ 秋は悲しき

                       猿丸太夫
 


シカの鳴き声もある程度はなれると
このように風情があります。

でも,ほんのちかくで聞くと
女性の叫び声にきこえます。

いちど,祖母山でひとりテントで寝ていると
すぐ横でシカがキャ~~と鳴き,驚いて目が覚めました。


なにごとも(シカの数も鳴き声も)
過ぎたるはおよばざるがごとし。

                     弁護士 浦田秀徳

2012年10月3日水曜日

秋が来てもby.福岡県筑紫野市の弁護士





(尾瀬ヶ原,後方は燧ガ岳)

で,嵐のなか東京に
なぜいたのか?

じつは,尾瀬の帰り
だったんですね。

尾瀬がどこにあるか?
ご存知ですか?

答えは
福島,新潟,群馬の3県の境なんですね。

もともと高山を国境,県境とすることが自然なので
こういう例はたくさんあります。

三国とかいう地名は
ほぼそうですね。

尾瀬は,高地にある盆地で,歌で有名なとおり
尾瀬ヶ原という湿原や尾瀬沼があります。

風光明媚で
国立公園,日本百景に選ばれています。

あとあまり知られていないようですが
百名山が2つもあります。

燧ガ岳(2346m)と
至仏山(2228m)。

尾瀬ヶ原は
この2つの山に囲まれています。

イメージとしては九重の,三俣山,大船山と
坊ガツルの関係によく似ています。

歌に,♪夏が来れば…とうたわれるように
初夏が美しい。

ミズバショウやニッコウキスゲだけでなく
たくさんの高山植物が咲き乱れます。

でも秋も捨てがたい。
これがまたいいんですねぇ。

                弁護士 浦田秀徳

2012年10月2日火曜日

台風17号の余波by.福岡県筑紫野市の弁護士




とある事情(いつもの事情ですが)で
日曜は東京にいました。

台風17号が接近していたため
在来線のおおくは終日運休。

そうでないところも
つぎつぎ運休に。

そのころ,台風は四国方面から
和歌山に上陸したとか,他の人が話していました。

そうしたなか
午後5時以降の飛行機も運航とりやめに。

帰りの足をなくしたボクは
いまだ動いていた新幹線に飛び乗りました。

台風に向かっていくのだから
どこかで動かなくなるのは覚悟のうえ。

それでも新幹線は
すごいです。

風速30メートルまでは速度を落としつつも
運行できるのですから。

でも案の定,風速は30メートルを超え
先を行く列車が名古屋~静岡の各駅であいついで停車。

かくて自分が乗る列車も新富士駅で動かなくなり
そこで3時間,風が弱まるのを待つことに。

午後9時30分ころようやく動きだしたところ
新大阪駅で運行とりやめに。

うっ…。
あす(月曜)は,午前9時から事務所で打合せが。

JRさんは休憩列車を用意するとのことでしたが
風呂にも入りたく,なんとかホテルを探して宿泊。

調べてみると,翌朝の朝一番は
6時発の「みずほ」。

みどりの窓口で予約しようとしましたが
指定席はすでに満席。

やむなく自由席に乗ろうと朝5時まえに起き
5時20分に駅に駆けつけました。

が,改札が開くのを待つ人たちで
すでに長蛇の列。

ま,きのう同じメにあった人たちが
たくさんいたわけです。

しかたなく並んで
改札があくや自由席に急行。

しかしそこもすでに
長蛇の列。

昨夜,休憩列車のなかで泊まった人たちが
すでに並んでいたのでした。

なんとか乗り込むと
300%くらいの乗車率。

運良く岡山でおりた人の席にすわり
ようやく一休み。

博多駅に着いたのが
8時25分。

そこから35分の特急かもめに乗り
二日市に着いたのが45分ころ。

その間,事務所に電話を入れ
顧客に事情を説明して待ってもうらうよう依頼。

二日市で普通電車に乗り換え
原田駅まで。

そこからタクシーに乗り
自宅で着替えて事務所まで。

事務所についたのが
9時17分ころでした。

顧客には平謝り
なんとか事なきをえたのでした。

                  弁護士 浦田秀徳