2023年12月19日火曜日

~からの、智積院(ちしゃくいん)

 





 京都国立博物館のあとは智積院へ。最後の紅葉に間に合った。

真言宗智山派の大本山。寺の歴史をみると、紀州根来寺の塔頭として出発し、豊臣の世で圧迫され、徳川の世で再興したようである。「どうする家康」は徳川の勝利をもって終了したが、豊臣の世が滅んで浮かんだ寺社もすくなくなかろう。

まえに来たときは安部龍太郎の『等伯』(日本経済新聞社刊)を読んだあとだったから、10年前の2013年である。

今回のお目当ては、「日本の春夏秋冬」を題材にした田淵俊夫の襖絵である。講堂を飾る。2013年にもすでに展示されていたのだが、なんらかの事情(思い出せない。)で見ることがかなわなかった。が、今回はかなった。長谷川等伯よりしぶい水墨画である。

講堂の奥には東山随一といわれる庭園(名勝)。池泉回遊式。利休ごのみ。山は廬山、池は長江である。長江であるため濁っている。わざとである。

紅葉のお庭を回遊して宝物館へ。今年5月開館。長谷川等伯らの障壁画(国宝)を拝見することができる。以前の建物はすきま風が寒い木造だったような気がするが空調のきいた快適な空間である。

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