きょうから3日間、北海道出張を予定していた。しかし、北海道の週末は暴風雪など大荒れの天気予報だ。
家庭裁判所で、ある遺産分割調停をおこなっている。調停に出席していて意向がはっきりしている当事者の間ではほぼ合意が成立したけれども、欠席していて一部の当事者だけ意向がはっきりしない。家庭裁判所は調停にかわる審判をおこなった。
「調停が成立しない場合であっても、裁判所が当事者の様々な事情などを考慮して、審判の形で一定の解決を示すことが相当だと判断した場合には、調停に代わる審判の形で結論が示されることもあります。この審判に対して2週間以内に当事者から異議が申し立てられることなく確定した場合、審判は確定判決と同一の効力をもち、異議が申し立てられた場合には、その審判は効力を失うことになります。」(裁判所HPより)
ところが、この審判書が届かない。一般論として審判が確定すると強制執行をおこなうことができる場合があるので、審判書の送達は特別送達の方法による。書留郵便の厳格なやつだ。当事者本人でないと受け取れない。
当該住所にいることは確かだけれども、受け取らないだけという場合がある。この場合、所在調査が必要になる。相手方の住所に尋ねていって、水道メーターが回っている、洗濯物が干してある、近所の人の話で住んでいることは確かだとか報告書を提出することになる。
今般はどうもそうではないらしい。親族のお話によると、どうも認知症を発症していて、どこか施設か病院にいるらしい。しかも、そのかたの住所は北海道だ。遺産分割だからだいたいの当事者は九州在住だったのだけれども、そのかただけどういうご縁か北海道に住所があった。
裁判所から特別送達が届かない事情について調査を命じられた。期限は12月上旬だ。
相手方の近所のかたや、ご親族に電話や手紙を出して、その辺の事情をうかがった。しかしはっきりしない。もしくは、ご返事がない。役所等に問合せようにも、昨今は個人情報の壁があつく教えてもらえない。
こうして、やむなく今週末、北海道出張を企画・断行しようとした。
そうしたらなんとドラマのような展開。ギリギリ一昨日の夕方、ご親族のお一人から、お手紙のご返事が届いた。それにより、審判書が届かない事情が判明した。
北海道出張は急遽とりやめ。助かった。雪に弱い九州人が雪にまかれて凍死したのではあまりにもおそまつ。
このような事態はこれからさらに増えるだろう。こんかいは国内にいらしただけまだマシだったかもしれない。
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