他方、わが事務所は2年に一度担当替え兼席替えがある。担当替えは、弁護士と事務局の組合せを替えることである。席替えは、1階か2階か、どの弁護士とどの弁護士が1階かとかに関する組合せを替えることである。風通しをよくするために、民族大移動を行う。
これらの事情が重なって、新人弁護士の指導係をおおせつかった。富永弁護士が「直属の上司」であるから細々なことは彼にまかせる。ぼくのほうからは弁護士としていかに生きるべきかといった大局的な話をしていきたい。
とは言っても40年という年齢差がある。世代間ギャップがはなはだしい。よかれと思って言ったことがまったく逆の意味にとられることがないではない。このようなことは若手の弁護士を指導する際にこれまでも感じてきたことだ。
なにせ、われわれは「巨人の星」、「タイガーマスク」、「あしたのジョー」、「アタックナンバーワン」、「俺は男だ」、「エースをねらえ」などをみて育った世代である。
指導相手が言うことを聞かなければ、鉄拳だってくらわせるし、ちゃぶ台だってひっくり返す。もちろん、いまどきそんなことはしないが気分はそうである。
しかし、それだけで指導がうまくいくということはない。高まった緊張をほぐさなければならない。どうするか。夕陽にむかって、砂浜をいっしょに走るのである。えいほ、えいほ、えいほ・・・。これにより毎回、高まった緊張はほどけ、結束がたかまっていくのである(お約束)。
新人弁護士にこのような昔ながらの考えや方法が通用するだろうか。はなはだ不安である。そう思って、いまの若い人たちがどんな番組をみて成長しているのか、秘書さんたちに訊いてみた。
ポケモン、セーラームーン・・。そうか魔法系か。しかし新人弁護士さんはこれらテレビ番組をみて育っただろうか。それともいまはやりのYouTubeとかTik Tokだろうか。ますます不安である。近くに砂浜がほしい。
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