2023年4月5日水曜日

トランプ前大統領34の罪で起訴、罪状認否で無罪を主張

 


 今朝の出がけのNHKのニュース。トランプ前大統領が34の罪で起訴され、罪状認否で無罪を主張しているとのこと。

 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230405/k10014028341000.html

この件は、本ブログ3月31日の投稿「トランプ前大統領を起訴 不倫口止め料を巡る疑惑」でも書いた。その際、不倫口止め料を巡る疑惑なるものがなんとことか分からない、日本の刑法でいう証拠隠滅罪もしくは偽証教唆罪のことだろうかと書いた。

 http://blog.chikushi-lo.jp/2023/03/blog-post_31.html

しかし違うようだ。顧問弁護士が支払った口止め料をトランプ氏の会社が弁護士側に返済した際、「弁護士費用」として処理したことが業務記録の改ざんにあたる可能性があるなどと報じている。

これもよく分からない。虚偽文書作成の問題だろうか。少なくとも日本では私文書について虚偽文書作成は犯罪とされていない。会社の文書なので、会社法の刑事罰違反なのだろうか。

経費性のないものを経費として処理したのであれば、脱税の可能性がある。税法違反といってもバカにできない。むかしケビン・コスナー主演で「アンタッチャブル」という映画があった(その前にはドラマも)。実話にもとづき、財務省捜査官がギャングのボスであるアル・カポネを逮捕する姿を描いたものだ。

 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%83%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%96%E3%83%AB_(%E6%98%A0%E7%94%BB)

本命は密造酒摘発だったが、うまくいかない。そのため搦め手から攻め、脱税容疑で起訴にもちこむのである。本件もひょっとしてそうだろうか。

しかし起訴された34もの罪のなかで、不倫口止め料を支払ったとか、それを「弁護士費用」として処理したことが本件の核心なのだろうか。

罪状認否後、捜査を指揮している検察官はこう述べたとも報じられている。「2016年の大統領選挙に関連する犯罪を隠すため改ざんを行ったということが証拠によって明らかになるだろう」。

ますます意味が分からない。不倫口止め料を巡る疑惑→顧問弁護士が支払った口止め料をトランプ氏の会社が弁護士側に返済した際、「弁護士費用」として処理したことが業務記録の改ざんにあたる可能性がある→2016年の大統領選挙に関連する犯罪を隠すため改ざんを行ったということが証拠によって明らかになる・・・。

何を言っているのか、さっぱり分からない。日本の法廷で、検察官がこのような冒頭陳述を行えば、裁判官から間違いなく叱られるだろう。

問題は当該捜査検事にあるのではないだろう。日本のマスコミの不勉強にあると思われる。米国マスコミが流したニュースを何の裏付けもとらず、何の勉強もしないで、そのまま横流しにしているだけだから、訳がわからないのではなかろうか。

34もの罪で起訴されていることが関係しているのだろうか。いろんな事件の断片を関連を明らかにしないまま報道しているので、訳がわからない可能性もある。

前大統領がポルノ女優と不倫したとか、口止め料を支払ったなどという話は週刊誌ネタとしてはセンセーショナルで面白いかもしれない。しかしNHKが朝から報道するのであれば、それがいかなる罪を構成するのかぐらい勉強して報道してほしいものだ。

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