2013年2月12日火曜日

ユリカモメ





雪がふりだしたので
足をはやめたところ

裁判所のお堀に
ユリカモメ。

冬は頭が白く
目の後ろに黒い斑点が。


『伊勢物語』の東下りの段
隅田川にいた都鳥はユリカモメのことらしい。

 なほゆきゆきて、武蔵の国と下つ総の国との中に
 いと大きなる河あり。それをすみだ河といふ…。

 さるをりしも、白き鳥の嘴と脚と赤き,しぎの大きさなる
 水の上に遊びつつ魚を食う。

 京には見えぬ鳥なれば
 みな人見知らず。

 渡しもりに問ひければ
 「これなむ都鳥。」と言ふを聞きて

   名にし負はば いざこと問はむ 都鳥
               わが思ふ人は ありやなしやと

 とよめりければ
 舟こぞりて泣きにけり。

この条件,つまり
①隅田川にいる

②京には見えぬ
③体が白

④嘴と脚が赤
⑤シギの大きさ

⑥水の上に遊ぶ
⑦魚を食う

にあてはまるのが
ユリカモメだから。

もっとも,福岡にもいるぐらいだから
京にもいるのでは?と思っていたら

さいきんは
鴨川でもふつうに見られるらしい。


京には見えないのに
なぜ,都鳥と呼んでいたんでしょうか。

京に見えれば
名歌もうまれず。

言問橋など
在原業平ゆかりの名所も生まれず。

新橋~豊洲を結ぶ
ゆりかもめの名称も変わったもになったいたんでしょうねぇ。

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